分野 I|AI利活用 重点分野

プロンプトとRAG

シラバス案(Ver.0.1)にある項目です。問われるとしたら、ランダム性の制御、RAG、プロンプトエンジニアリング、システムプロンプトを、文・組合せ・表から選ぶ形です。

シラバス案 Ver.0.1(2026年8月31日公表)の『2-10-3 生成AI利活用/生成AIの活用領域及び活用目的』

最終更新

よく出る形

  • 問われるとしたら:ランダム性の制御の説明を、4つの文から選ぶ形
  • 問われるとしたら:指示の出し方のうち、適切な物だけの組合せを選ぶ形
  • 問われるとしたら:依頼の表を見て、RAG が向く物を選ぶ形
  • 問われるとしたら:RAG やランダム性の説明のうち、不適切な物を選ぶ形

覚えること

  • ランダム性の制御:出力のばらつき具合を、温度などの設定で調整すること
  • 設定値と出力:値を高くすると出力が多様になり、低くすると毎回似た答えになる
  • 設定の使い分け:定型の回答は低め、案を多く出させたい時は高め
  • RAG(検索拡張生成):質問に関係する資料を検索し、AI に渡して回答させる方法
  • RAG の利点:AI を学習し直さず、最新の資料や社内の資料を回答に使える
  • RAG への期待:ハルシネーション(もっともらしい誤り)の抑制と、根拠の示しやすさ
  • RAG の限界:誤りがなくなるわけではない。独創性が要る業務には向かない場合もある
  • プロンプトエンジニアリング:目的・条件・出力の形式などを書き、指示を工夫すること
  • 指示の工夫の例:望む答えの例を添える、役割や読み手を伝える
  • プロンプトの工夫と学習:指示を工夫しても、その場で AI のモデルが学習し直されるわけではない
  • システムプロンプト:AI の役割や守る決まりを、利用者の質問の前にあらかじめ与える指示
  • システムプロンプトの使いどころ:全ての質問に共通して守らせたい口調や禁止事項

ひっかけ

  • RAG は、AI を学習し直す方法ではない。資料を検索して渡す方法
  • ランダム性の値を高くしても、答えが正確になるわけではない。ばらつきが増える
  • システムプロンプトは、利用者が質問のたびに入力する指示ではない

想定問題

4問(科目A(四肢択一))。選ぶと、その場で正解と解説が開きます。

想定問題 1科目A(四肢択一)

生成AIの出力のランダム性を調整する設定(温度など)の説明として、最も適切なものはどれか。

正解:ウ 値を高くするほど、出力のばらつきが増え、多様な答えが返りやすい。

ポイント

ランダム性の制御で、設定値の高低と出力のばらつきの向きを問う問題です。

考え方と解き方

ランダム性の制御は、出力のばらつき具合を調整する設定です。値の上げ下げと、ばらつきの増減の向きを逆に覚えやすいので、値が高いほどばらつく、とそろえて覚えます。

  1. ア は、値を変えれば出力のばらつきが変わるので、いつも同じにはなりません。
  2. イ は、値を高くするとばらつきが増えるので、向きが逆です。エ は、値を低くするとばらつきが減るので、これも向きが逆です。
  3. ウ は、値を高くするほどばらつきが増え、多様な答えが返りやすいので、合っています。
  4. したがって、最も適切なのは ウ です。

ほかの選択肢

  • ア 設定値を変えると出力のばらつき具合が変わるので、いつも一字一句同じになるとは限りません。
  • イ 値を高くするとばらつきは増えます。減って毎回似た答えになるのは、値を低くした時です。
  • エ 値を低くするとばらつきは減ります。ばらつきが増えて多様な答えが返りやすいのは、値を高くした時です。

覚えておくこと

  • ランダム性の制御:出力のばらつき具合を、温度などの設定で調整すること
  • 設定値と出力:値を高くすると出力が多様になり、低くすると毎回似た答えになる

(テーマ・覚えること)

想定問題 2科目A(四肢択一)

A社の企画部は、生成AIを社内の問い合わせ対応に使うことにした。指示の出し方を次のように考えた。

生成AIへの指示の出し方として、適切なものだけを全て挙げたものはどれか。

  • a 依頼の目的と条件、出力の形式(箇条書き3点など)を書いて伝える。
  • b 指示に目的や条件は書かず、「いい感じに」とだけ伝えて、結果を待つ。
  • c 役割や守る決まりは、利用者の質問より前に、AI へ与えておく。

正解:イ a、c

ポイント

プロンプトエンジニアリングとシステムプロンプトについて、a〜c それぞれが適切かを判定して選ぶ問題です。

考え方と解き方

生成AIは、指示に書かれた内容をもとに出力を作ります。条件が書かれていないと、望む出力から外れやすくなります。a〜c で、指示に必要な内容が書かれているか、決まりを与える場所が合っているかを見ます。

  1. a は、目的・条件・出力の形式を書いて指示を工夫しているので、適切です。
  2. b は、条件を書かず「いい感じに」だけでは、望む出力に近づきにくく、不適切です。
  3. c は、役割や守る決まりを質問の前にあらかじめ与えるので、システムプロンプトの使い方で、適切です。
  4. したがって、適切なのは a、c で、イ です。

ほかの選択肢

  • ア a は適切ですが、b は条件を書かない指示で不適切です。適切な c も入っていません。
  • ウ b は不適切です。適切な a、c が入っていません。
  • エ a と c が適切なので、適切なものがないわけではありません。

覚えておくこと

  • プロンプトエンジニアリング:目的・条件・出力の形式などを書き、指示を工夫すること
  • システムプロンプトの使いどころ:全ての質問に共通して守らせたい口調や禁止事項

(テーマ・覚えること)

想定問題 3科目A(四肢択一)

A社の総務部に、社員から表1 の問い合わせが届いた。生成AIを使って答える方法を考えている。

RAG による知識連携が向いている問い合わせとして、最も適切なものはどれか。

表1 社員からの問い合わせ
問い合わせ内容答えの元になる情報
問い合わせ1出張旅費の精算の手順を知りたい毎月改定される旅費規程。AI は学習していない
問い合わせ2貼り付けた文章の誤字を直してほしい直す文章が、問い合わせの中に入っている
問い合わせ3敬語の一般的な使い分けを知りたい一般的な知識で足りる
問い合わせ4社内イベントの名前の案がほしい特定の資料は要らない。多様な案が欲しい

正解:ア 問い合わせ1

ポイント

表1 の問い合わせの内容と、答えの元になる情報を読み、RAG が向く問い合わせを選ぶ問題です。

考え方と解き方

RAG は、AI が学習していない資料を、質問に合わせて検索して渡す方法です。話題ではなく、答えの元になる情報が AI の外にあるかどうかを見ます。

  1. 問い合わせ2 は直す文章が問い合わせの中に入っており、検索して渡す資料はありません。問い合わせ3 は一般的な知識で足り、問い合わせ4 は特定の資料が要りません。
  2. 問い合わせ1 は、答えの元が毎月改定される旅費規程にあり、AI は学習していません。質問に関係する箇所を検索して渡す RAG が向いています。
  3. したがって、最も適切なのは ア です。

ほかの選択肢

  • イ 問い合わせ2 は、直す文章が問い合わせの中にあり、検索して渡す資料は要りません。
  • ウ 問い合わせ3 は、一般的な知識で足りるので、資料を検索して渡す必要はありません。
  • エ 問い合わせ4 は、特定の資料が要らず、多様な案が欲しい問い合わせです。RAG の限界の面でも向きません。

覚えておくこと

  • RAG(検索拡張生成):質問に関係する資料を検索し、AI に渡して回答させる方法
  • RAG の利点:AI を学習し直さず、最新の資料や社内の資料を回答に使える

(テーマ・覚えること)

想定問題 4科目A(四肢択一)

生成AIの出力を調整するしくみについての記述として、最も不適切なものはどれか。

正解:エ RAG を使えば、AI が事実と異なる内容を答えることは、なくなる。

ポイント

RAG、ランダム性、プロンプトについて、できることとできないことを区別して、不適切な記述を選ぶ問題です。

考え方と解き方

RAG は、ハルシネーションの抑制が期待される方法ですが、期待と保証は別です。「なくなる」のような言い切りには、例外がないかを疑います。

  1. ア は、定型の回答でばらつきを抑えたいので、ランダム性を低めにする使い方で、適切です。
  2. イ は、根拠にした資料を示せれば人が確かめやすくなる点で、適切です。ウ は、プロンプトの工夫は指示の工夫であり、その場でモデルが学習し直されるわけではないので、適切です。
  3. エ は、RAG で期待されるのは誤りの抑制で、誤りがなくなるわけではないので、不適切です。
  4. したがって、最も不適切なのは エ です。正しくは、RAG を使っても誤りは残りうるので、人が内容を確かめます。

ほかの選択肢

  • ア 定型の回答では、ばらつきを抑えるためにランダム性を低めにするので、適切です。
  • イ RAG は根拠の示しやすさが期待されており、人が内容を確かめる助けになるので、適切です。
  • ウ プロンプトを工夫しても、その場で AI のモデルが学習し直されるわけではないので、適切です。

覚えておくこと

  • RAG の限界:誤りがなくなるわけではない。独創性が要る業務には向かない場合もある
  • 設定の使い分け:定型の回答は低め、案を多く出させたい時は高め
  • プロンプトの工夫と学習:指示を工夫しても、その場で AI のモデルが学習し直されるわけではない

(テーマ・覚えること)

1問ずつの画面で解く(4問)

前のテーマ次のテーマ:AIエージェントの活用

同じ分野のテーマ(AI利活用)