サンプル問題(2022年12月) 問54

サンプル問題(2022年12月) 問54科目B(事例)

事例

A社は旅行商品を販売しており,業務の中で顧客情報を取り扱っている。A社が保有する顧客情報は,A社のファイルサーバ1台に保存されている。ファイルサーバは,顧客情報を含むフォルダにある全てのファイルを磁気テープに毎週土曜日にバックアップするよう設定されている。バックアップは2世代分が保存され,ファイルサーバの隣にあるキャビネットに保管されている。

A社では年に一度,情報セキュリティに関するリスクの見直しを実施している。情報セキュリティリーダーであるE主任は,A社のデータ保管に関するリスクを見直して図1にまとめた。

【図1 A社のデータ保管に関するリスク(抜粋)】
1. ランサムウェアによってデータが暗号化され,最新のデータが利用できなくなることによって,最大1週間分の更新情報が失われる。
2. (省略)
3. (省略)
4. (省略)

E主任は,図1の1に関するリスクを現在の対策よりも,より低減するための対策を検討した。

E主任が検討した対策はどれか。解答群のうち,最も適切なものを選べ。

正解:ア 週1回バックアップを取得する代わりに,毎日1回バックアップを取得して7世代分保存する。

ポイント

ランサムウェアで失う更新情報を減らす、データ保管の対策を選ぶ事例です。

考え方と解き方

図1の1と、本文のバックアップの取り方を読みます。取得が毎週土曜日で、2世代を保管しているので、感染すると最大1週間分の更新が失われます。決め手は、失う量そのものを減らす対策かどうかです。バックアップの確認や速度、保管場所を選びやすい所です。

  1. 図1の1は、データが暗号化されて最新のデータが使えなくなり、最大1週間分の更新が失われるリスクです。失う量は、バックアップを取る間隔で決まります。
  2. 取得を毎日にすれば、失う量は最大1日分に下がります。保管する世代も7世代に増えるので、暗号化されたデータが取り込まれても、感染前の世代が残ります。
  3. したがって、最も適切なのは ア です。

ほかの選択肢

  • イ 差分の確認は、バックアップが正しく取れたかの確認です。取得は週1回のままで、失う更新情報の量は変わりません。
  • ウ 装置を高速にしても、短くなるのは取得の時間で、取得の間隔は週1回のままです。
  • エ 媒体を変えても、取得の間隔は同じで、最大1週間分の更新が失われる点は変わりません。
  • オ 遠隔地への保管は、火災や地震などで拠点ごと失う場合の備えです。感染したときに失う更新情報の量は変わりません。
  • カ 感染しにくくなる対策ですが、感染してしまったときに失う更新情報が最大1週間分であることは変わりません。バックアップの取り方を見直すアが、このリスクの低減に最も適切です。

覚えておくこと

  • バックアップで失うデータ量は、取得の間隔で決まる。減らしたければ間隔を短くする
  • バックアップは、取るだけでなく、感染前の世代を残すことも考える

出典:情報セキュリティマネジメント試験 サンプル問題 科目B 問54

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