分野 A|データ分析・利活用 重点分野
統計と認知のバイアス
シラバス案(Ver.0.1)にある項目です。問われるとしたら、選択・情報・交絡の各バイアスの見分けと、ハロー効果などの認知バイアスの説明を、文・事例・表・組合せから選ぶ形です。
シラバス案 Ver.0.1(2026年8月31日公表)の『2-9-2 データ分析・データ利活用/データ分析における統計的手法』
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よく出る形
- 問われるとしたら:選択・情報・交絡バイアスの説明のうち、不適切な物を選ぶ形
- 問われるとしたら:調査の事例から、生じている偏りの種類を選ぶ形
- 問われるとしたら:数値の表を読み、交絡の要因を選ぶ形
- 問われるとしたら:認知バイアスの説明のうち、適切な物だけの組合せを選ぶ形
覚えること
- 統計的バイアス:データの集め方・測り方・見方で生じる、結果の偏り
- 選択バイアス:調べる対象の選び方で、全体を代表しないデータになる偏り
- 選択バイアスの例:継続利用者だけに聞き、利用をやめた人が対象から外れる
- 情報バイアス:質問や測定の方法の誤りで、データが真の値からずれる偏り
- 交絡バイアス:調べたい要因と結果の両方に影響する別の要因による、見かけの関係
- 交絡の見つけ方:2つの量のどちらとも連動し、両方に影響しうる別の要因を探す
- 認知バイアス:人の思い込みなど、判断や解釈にかかる偏り
- ハロー効果:目立つ一つの特徴に引きずられて、ほかの特徴の評価もゆがむ偏り
- 確証バイアス:自分の仮説に合うデータを集めやすく、合わないデータを軽く見る偏り
- 2種類の区別:統計的バイアスはデータの偏り、認知バイアスは人の判断の偏り
ひっかけ
- 交絡バイアスは「対象の選び方の偏り」ではない。選び方の偏りは選択バイアス
- 確証バイアスは「目立つ特徴に引きずられる偏り」ではない。それはハロー効果
- ハロー効果は「測定の誤り」ではない。評価が一つの特徴に引きずられる偏り
想定問題
4問(科目A(四肢択一))。選ぶと、その場で正解と解説が開きます。
統計的バイアスの説明として、最も不適切なものはどれか。
正解:エ 情報バイアスは、調べたい要因と結果の両方に影響する別の要因によって生じる。
ポイント
選択・情報・交絡の3つのバイアスの説明から、取りちがえた説明を選ぶ問題です。
考え方と解き方
3つとも「データの偏り」ですが、偏りが入る場所が違います。対象を選ぶ所、測る所、別の要因が両方に効く所の3つで、名前と説明を入れちがえやすくなります。
- ア は、対象の選び方が原因で、選択バイアスの説明として適切です。イ は、質問や測定の方法が原因で、情報バイアスの説明として適切です。
- ウ は、調べたい要因と結果の両方に影響する別の要因が原因で、交絡バイアスの説明として適切です。
- エ は、別の要因が両方に影響するという交絡バイアスの説明を、情報バイアスの説明にしています。したがって、最も不適切なのは エ です。正しくは、情報バイアスは質問や測定の方法の誤りで生じる偏りです。
ほかの選択肢
- ア 選択バイアスは、対象の選び方で全体を代表しないデータになる偏りで、適切な説明です。
- イ 情報バイアスは、質問や測定の方法の誤りで値がずれる偏りで、適切な説明です。
- ウ 交絡バイアスは、別の要因が調べたい要因と結果の両方に影響して生じる偏りで、適切な説明です。
覚えておくこと
- 選択バイアス:調べる対象の選び方で、全体を代表しないデータになる偏り
- 情報バイアス:質問や測定の方法の誤りで、データが真の値からずれる偏り
- 交絡バイアス:調べたい要因と結果の両方に影響する別の要因による、見かけの関係
(テーマ・覚えること)
この調査で生じている偏りとその理由として、最も適切なものはどれか。
正解:イ 選択バイアス:やめた利用者が対象から外れ、回答者が利用者全体を代表しないため。
ポイント
調査の事例から、生じている偏りの種類を見分ける問題です。
考え方と解き方
回答者がどう決まったかを見るのが手がかりです。結果が高い満足度だったので、満足度の測り方や人の思い込みを疑いたくなりますが、事例に書かれているのは対象の決まり方です。
- 事例では、アンケートに答えたのが今も使っている利用者だけで、やめた利用者が入っていません。
- 調べる対象の選び方のために、利用者全体を代表しないデータになっているので、選択バイアスです。
- 質問の言葉の曖昧さや、調べる側の期待は、事例に書かれていません。したがって、最も適切なのは イ です。
ほかの選択肢
- ア 交絡バイアスは、別の要因が調べたい要因と結果の両方に影響する偏りです。事例にそのような要因は書かれていません。
- ウ 情報バイアスは、質問や測定の方法の誤りで生じる偏りです。事例に、質問の言葉の曖昧さは書かれていません。
- エ 確証バイアスは、人の判断の偏りです。事例に、調べる側の期待は書かれていません。
覚えておくこと
- 統計的バイアス:データの集め方・測り方・見方で生じる、結果の偏り
- 選択バイアス:調べる対象の選び方で、全体を代表しないデータになる偏り
- 選択バイアスの例:継続利用者だけに聞き、利用をやめた人が対象から外れる
(テーマ・覚えること)
表1 から、ごみの回収量と苦情件数の連動を生んでいる交絡の要因として、最も適切なものはどれか。
| 週 | ごみの回収量(kg) | 苦情件数(件) | イベント開催回数(回) | チラシ配布枚数(千枚) | 雨の日数(日) |
|---|---|---|---|---|---|
| 1週 | 80 | 2 | 0 | 6 | 1 |
| 2週 | 150 | 6 | 2 | 4 | 2 |
| 3週 | 90 | 3 | 1 | 5 | 1 |
| 4週 | 130 | 5 | 2 | 6 | 3 |
| 5週 | 75 | 1 | 0 | 4 | 2 |
正解:ウ イベント開催回数の列は、ごみの回収量の列とも苦情件数の列とも連動するので、交絡の要因と考えられる。
ポイント
表1 の列を見比べて、2つの量の連動を生んでいる交絡の要因を選ぶ問題です。
考え方と解き方
2つの量が連動していると、一方が他方の原因だと考えがちです。しかし、別の要因が両方に影響していることがあり、その要因は、表のほかの列が2つの量と連動しているかを見て探します。
- ごみの回収量の列を小さい順に並べると、75、80、90、130、150 kg の順です。この順に苦情件数の列を見ると 1、2、3、5、6 件と増え、2つの量は連動しています。
- 同じ順にイベント開催回数の列を見ると 0、0、1、2、2 回と増え、2つの量の両方と連動します。チラシ配布枚数の列は 4、6、5、6、4 千枚、雨の日数の列は 2、1、1、3、2 日で、どちらも一定の増減になりません。
- イベントの開催が、ごみの回収量と苦情件数の両方に影響すると考えられ、交絡の要因です。したがって、最も適切なのは ウ です。
ほかの選択肢
- ア チラシ配布枚数の列は、ごみの回収量の列に沿って増減しません。同じ 6 千枚の週でも、ごみの回収量は 80 kg と 130 kg です。
- イ 雨の日数の列は、ごみの回収量の列に沿って増減しません。同じ 2 日の週でも、ごみの回収量は 150 kg と 75 kg です。
- エ ごみの回収量が増える週は苦情件数も増えていて、2つの量は連動しています。連動しているから、その背後の要因を探します。
覚えておくこと
- 交絡バイアス:調べたい要因と結果の両方に影響する別の要因による、見かけの関係
- 交絡の見つけ方:2つの量のどちらとも連動し、両方に影響しうる別の要因を探す
- 統計的バイアス:データの集め方・測り方・見方で生じる、結果の偏り
(テーマ・覚えること)
認知バイアスの説明として、適切なものだけを全て挙げたものはどれか。
- a ハロー効果は、人や物の目立つ一つの特徴に引きずられて、ほかの特徴の評価もゆがむ偏りである。
- b 確証バイアスは、自分の仮説に合うデータを集めやすく、合わないデータを軽く見る偏りである。
- c 確証バイアスは、目立つ一つの特徴に引きずられて、ほかの特徴の評価もゆがむ偏りである。
正解:ア a、b
ポイント
ハロー効果と確証バイアスの説明を、a〜c それぞれ判定して選ぶ問題です。
考え方と解き方
認知バイアスは、データそのものではなく、人の判断や解釈にかかる偏りです。統計的バイアスと同じ「偏り」という言葉なので、原因がデータなのか人の判断なのかを取りちがえやすくなります。
- a は、目立つ一つの特徴に引きずられる偏りで、ハロー効果の説明として適切です。
- b は、自分の仮説に合うデータを集めやすい偏りで、確証バイアスの説明として適切です。
- c は、目立つ特徴に引きずられる偏りで、ハロー効果の説明を確証バイアスの説明にしています。不適切です。したがって、適切なのは a、b で、ア です。
ほかの選択肢
- イ c は不適切で、適切な b が入っていません。
- ウ b だけでは、適切な a が入っていません。
- エ a と b が適切なので、適切なものがないわけではありません。
覚えておくこと
- ハロー効果:目立つ一つの特徴に引きずられて、ほかの特徴の評価もゆがむ偏り
- 確証バイアス:自分の仮説に合うデータを集めやすく、合わないデータを軽く見る偏り
- 2種類の区別:統計的バイアスはデータの偏り、認知バイアスは人の判断の偏り
(テーマ・覚えること)
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