2024年5月 第8問|確定拠出年金と企業年金
確定拠出年金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解:1 企業型年金加入者掛金(マッチング拠出により加入者が拠出する掛金)の上限額は、拠出限度額から当該加入者に係る事業主掛金の額を差し引いた額と、当該事業主掛金の額のいずれか少ない額となる。
ポイント
マッチング拠出の上限、掛金の所得控除、老齢給付金の課税、資産の移換について、最も不適切な記述を選ぶ問題です。
考え方と解き方
マッチング拠出の掛金は、事業主掛金の額との関係が2026年4月1日に変わりました。いまの上限は、拠出限度額から事業主掛金を引いた額です。
- マッチング拠出の掛金は、2026年4月1日に、事業主掛金の額を超えてはならない制限が撤廃されました。いまの上限は、事業主掛金の額にかかわらず、拠出限度額から事業主掛金を引いた額です。
- 1)は、その額と事業主掛金の額のいずれか少ない額としているので、事業主掛金の額を超えられないことになり、不適切です。したがって、最も不適切なのは 1 です。正しくは、上限額は、事業主掛金の額の多寡にかかわらず、拠出限度額から当該加入者に係る事業主掛金の額を差し引いた額となる、です。
ほかの選択肢
- 2 マッチング拠出による企業型年金加入者掛金は、全額が小規模企業共済等掛金控除の対象になります。適切です。
- 3 企業型年金の老齢給付金を年金で受け取ると、公的年金等として雑所得になり、公的年金等控除額を引くことができます。適切です。
- 4 企業型年金の加入者が退職して第3号被保険者になったときは、個人別管理資産を個人型年金に移し、個人型年金の加入者または運用指図者(運用だけする人)になれます。適切です。
覚えておくこと
- マッチング拠出:企業型年金の規約の定めがあれば、加入者が自分で掛金を拠出できる
- マッチング拠出の上限:拠出限度額から事業主掛金を引いた額まで。2026年4月1日に事業主掛金以下の制限は撤廃
- 移換:企業型年金の加入者が退職して第3号被保険者になれば、個人別管理資産を個人型年金へ移せる
(テーマ・覚えること)
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2024年5月 第8問 を加工して作成変更点:基準日(2026年4月1日)の法令に合わせ、1)の「事業主掛金の額の多寡にかかわらず、拠出限度額から当該加入者に係る事業主掛金の額を差し引いた額」を「拠出限度額から当該加入者に係る事業主掛金の額を差し引いた額と、当該事業主掛金の額のいずれか少ない額」に変えた(マッチング拠出の掛金を事業主掛金以下とする制限が2026年4月1日に撤廃され、元の1)は適切になるため)