分野 A|データ分析・利活用 重点分野

データの加工

シラバス案(Ver.0.1)にある項目です。問われるとしたら、データ結合・標準化・アノテーション・スクレイピング・移動平均の区別を、文・表・組合せから選ぶ形です。

シラバス案 Ver.0.1(2026年8月31日公表)の『2-9-2 データ分析・データ利活用/データの加工・分析』

最終更新

よく出る形

  • 問われるとしたら:アノテーションの説明を、ほかの加工作業と区別して選ぶ形
  • 問われるとしたら:科目ごとの得点と平均・標準偏差の表から、標準化した値を比べる形
  • 問われるとしたら:結合・スクレイピング・標準化の対応のうち、適切な物の組合せを選ぶ形
  • 問われるとしたら:移動平均の説明のうち、不適切な物を選ぶ形

覚えること

  • データ結合:複数の表を、共通の列(顧客IDなど)の値が一致する行どうしでつなぐ
  • 標準化:値から平均を引き、標準偏差(値の散らばりの大きさ)で割る。平均0、標準偏差1にそろえる
  • 標準化の目的:単位や尺度のちがう値を、比べられるようにする
  • 標準化した値の読み方:大きいほど、平均より上に離れている
  • アノテーション:学習用データに、画像の名前などの正解のラベルを付ける作業
  • アノテーションの目的:教師あり学習(正解付きデータで学ぶ方法)の準備。手間がかかる
  • スクレイピング:ネット上の情報を、プログラムで自動的に集めて取り出すこと
  • スクレイピングの注意:禁止するサイトもある。運営者の理解を得て、負荷をかけない
  • 移動平均:一定期間の平均で置きかえ、変動をならす(前後を使うのが中央移動平均)
  • 移動平均の期間:長くするほどなめらかになるが、細かい動きは見えにくくなる
  • 中央移動平均の端:前後がそろわない最初と最後の時点は、平均を求められない

数字と計算

  • 標準化の例:得点 68、平均 60、標準偏差 8 なら (68-60)÷8=1.0
  • 上の例を偏差値にすると 1.0×10+50=60
  • 3か月移動平均の例:売上 10、13、16、19 の2か月目は (10+13+16)÷3=13

ひっかけ

  • 標準化は「平均を引くだけ」ではない。標準偏差で割るところまで行う
  • アノテーションは「欠けた値を埋める作業」ではない。ラベルを付ける作業
  • 移動平均は「変動を強める」操作ではない。変動をならす操作

想定問題

4問(科目A(四肢択一))。選ぶと、その場で正解と解説が開きます。

想定問題 1科目A(四肢択一)

A社は、写真に写っている動物の種類を判別する画像分析の仕組みを作るため、学習に使う写真を集めた。

アノテーションの説明として、最も適切なものはどれか。

正解:エ 学習用の写真に、写っている物の正解のラベルを付ける作業である。

ポイント

学習用の写真に名前を付ける作業を表す用語アノテーションを、ほかの加工作業と区別して選ぶ問題です。

考え方と解き方

アノテーションは、データを直したりつないだりするのではなく、データに正解の名前(ラベル)を書き添える作業です。どれも「整える作業」に見えるので、取りちがえやすくなります。

  1. 学習用の写真に、写っている物の正解の名前(ラベル)を付ける作業は、アノテーションです。教師あり学習で使う学習用データには、このラベル付けが必要で、手間がかかります。
  2. ア は判別結果の整理、イ はスクレイピング、ウ は標準化の説明です。
  3. したがって、最も適切なのは エ です。

ほかの選択肢

  • ア 判別の結果を表にまとめるのは、結果の整理です。学習用データにラベルを付ける作業ではありません。
  • イ Webサイトから情報を自動で集めるのは、スクレイピングです。ラベルを付ける作業ではありません。
  • ウ 平均0、標準偏差1にそろえるのは、標準化です。ラベルを付ける作業ではありません。

覚えておくこと

  • アノテーション:学習用データに、画像の名前などの正解のラベルを付ける作業
  • アノテーションの目的:教師あり学習(正解付きデータで学ぶ方法)の準備。手間がかかる

(テーマ・覚えること)

想定問題 2科目A(四肢択一)

ある試験で、受験者Yさんの得点と、受験者全体の平均、標準偏差を、科目ごとに表1 に示す。

表1 のうち、平均と標準偏差で標準化して比べたとき、全体の中で最も高い位置にある科目として、最も適切なものはどれか。

表1 Yさんの得点と全体の平均、標準偏差
科目Yさんの得点全体の平均全体の標準偏差
国語726010
数学715020
英語584012
理科75704

正解:ウ 英語

ポイント

表1 の得点・平均・標準偏差から、標準化した値を求めて比べる問題です。

考え方と解き方

科目によって平均も散らばりも違うので、得点そのものや平均との差だけでは比べられません。標準偏差で割ってそろえると比べられますが、得点が高い科目を選んでしまいやすくなります。

  1. 標準化した値は (得点-平均)÷標準偏差 で、平均より標準偏差いくつ分上にあるかを表します。
  2. 国語は (72-60)÷10=1.2、数学は (71-50)÷20=1.05、英語は (58-40)÷12=1.5、理科は (75-70)÷4=1.25 です。
  3. 最も高い位置にあるのは英語です。したがって、最も適切なのは ウ です。

ほかの選択肢

  • ア 国語は 1.2 で、英語の 1.5 より小さい値です。
  • イ 数学は、平均との差 21 が最も大きいので選びがちですが、標準偏差 20 で割ると 1.05 で、4科目で最も小さい値です。
  • エ 理科は、得点 75 が最も高いので選びがちですが、(75-70)÷4=1.25 で、英語の 1.5 より小さい値です。

覚えておくこと

  • 標準化:値から平均を引き、標準偏差(値の散らばりの大きさ)で割る。平均0、標準偏差1にそろえる
  • 標準化の目的:単位や尺度のちがう値を、比べられるようにする
  • 標準化した値の読み方:大きいほど、平均より上に離れている

(テーマ・覚えること)

想定問題 3科目A(四肢択一)

A社のデータ担当のYさんは、分析の前に、データの加工を次のように進めようとしている。

データの加工に関する対応として、適切なものだけを全て挙げたものはどれか。

  • a 顧客の一覧表と購入の記録表を、共通の列である顧客ID の値が一致する行どうしでつなぎ、1つの表にする。
  • b 価格を公開しているWebサイトから価格を自動で集める前に、運営者の利用条件を確かめ、アクセスの頻度を抑える。
  • c アノテーションは、学習に使うデータから正解のラベルを取り除いて、データを軽くする作業である。

正解:ア a、b

ポイント

データ結合、スクレイピング、アノテーションの説明を、a〜c それぞれ判定して選ぶ問題です。

考え方と解き方

つなぐ(結合)、集める(スクレイピング)、ラベルを付ける(アノテーション)は、目的がそれぞれ違います。どれも「データを整える作業」に見えるので、定義に当てはめて1つずつ判定しないと取りちがえます。

  1. a は、共通の列である顧客ID の値が一致する行どうしでつなぐので、データ結合として適切です。
  2. b は、禁止するサイトもあるので運営者の利用条件を確かめ、負荷をかけないようアクセスの頻度を抑えるので、適切です。
  3. c は、アノテーションが正解のラベルを付ける作業なので、不適切です。
  4. したがって、適切なのは a、b で、ア です。

ほかの選択肢

  • イ c は、アノテーションがラベルを付ける作業なので不適切です。適切な b も入っていません。
  • ウ b は適切ですが、同じく適切な a が入っていません。
  • エ a と b が適切なので、適切なものがないわけではありません。

覚えておくこと

  • データ結合:複数の表を、共通の列(顧客IDなど)の値が一致する行どうしでつなぐ
  • スクレイピングの注意:禁止するサイトもある。運営者の理解を得て、負荷をかけない
  • アノテーション:学習用データに、画像の名前などの正解のラベルを付ける作業

(テーマ・覚えること)

想定問題 4科目A(四肢択一)

A社は、月ごとの売上の推移を見るために、3か月移動平均を計算することにした。

移動平均の説明として、最も不適切なものはどれか。

正解:イ 移動平均を使うと、月ごとの細かい変動が強められ、大まかな流れが見えにくくなる。

ポイント

月ごとの売上の推移を見る移動平均について、不適切な説明を選ぶ問題です。

考え方と解き方

移動平均は、細かい上下をならして流れを見るための方法です。「平均」という名前から、変動の大きさを調べる方法と取りちがえると、ならす働きを逆に読んでしまいます。

  1. 移動平均は、一定期間の平均で各月の値を置きかえ、変動をならして大まかな流れを見やすくする方法です。前後の月を使うものが中央移動平均です。
  2. ア は置きかえ方、ウ は前後を使う場合の最初と最後の月の扱い、エ は期間の長さの効果で、どれも上の説明に合います。
  3. イ は、細かい変動が強められるとしており、変動をならす働きと逆です。
  4. したがって、最も不適切なのは イ です。正しくは、細かい変動がならされ、大まかな流れが見やすくなります。

ほかの選択肢

  • ア 前後の月を使う3か月移動平均は、その月と前後の月の3つの平均で置きかえるので、適切です。
  • ウ 前後の月を使うので、最初と最後の月は前後の値がそろわず、平均を求められません。適切です。
  • エ 期間を長くすると、平均に入る値が増えて変動がならされ、細かい動きは見えにくくなります。適切です。

覚えておくこと

  • 移動平均:一定期間の平均で置きかえ、変動をならす(前後を使うのが中央移動平均)
  • 移動平均の期間:長くするほどなめらかになるが、細かい動きは見えにくくなる
  • 中央移動平均の端:前後がそろわない最初と最後の時点は、平均を求められない

(テーマ・覚えること)

1問ずつの画面で解く(4問)

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