分野 T|ビジネス・技術
生成AIの活用(RAG・プロンプトエンジニアリング・マルチモーダル)
今の制度の過去問には出ていませんが、新しいシラバス案(Ver.0.1)にある項目です。問われるとしたらの形でまとめています。
シラバス案 Ver.0.1(2026年9月30日公表)の『3 生成AI利活用/生成AIの活用領域及び活用目的』
最終更新
問われ方
- 問われるとしたら:活用目的に合う生成AIの使い方を選ぶ形
- 問われるとしたら:RAGの効果と、向かない業務を選ぶ形
- 問われるとしたら:出力のばらつきへの対処を選ぶ形
- 問われるとしたら:マルチモーダルAIの活用例を選ぶ形
覚えること
- 生成AI:文章や画像などを新しく作り出すAI。出力に誤りを含むことがある
- 業務に使う生成AIの出力は、人が確認してから使う
- マルチモーダルAI:文章、音声、画像など、2つ以上の種類のデータを統合して処理する
- マルチモーダルの例:画像と質問文を一緒に入力し、画像の内容を踏まえて答えさせる
- ランダム性の制御:出力のばらつきを調整する設定。抑えると、同じ結果になる確率は上がる
- ばらつきを抑えても、常に同じ結果になるとは保証されない
- ばらつきを抑えすぎると、案が似通いやすい
- RAG(検索拡張生成):外部の情報を検索して生成AIに渡し、回答に使う
- RAGの効果:ハルシネーションの抑制、参照元の明示、再学習なしの情報追加
- RAGは、参照する情報が古い、誤っていると、回答も誤る
- 多様性や独創性が必要な業務では、RAGが適切でない場合がある
- プロンプトエンジニアリング:指示(プロンプト)を工夫して、目的に合う出力を得る
- プロンプトには、目的、条件、出力形式を具体的に書く
- 出力形式の指定は、出力のばらつきを軽減する手段のひとつ
- 活用目的:要約、文書作成、問合せ回答、案出しなど。目的で手法を選ぶ
ひっかけ
- RAG(情報を渡す)とモデルの追加学習(再学習)の取りちがえ
- ばらつきを抑えても、誤りがなくなるわけではない
想定問題
4問(科目A(四択))。選ぶと、その場で正解と解説が開きます。
C さんが選ぶ方法として、最も適切なものはどれか。
正解:エ 最新の就業規則を検索して生成AIに渡す仕組みにし、回答に参照元の条文を示させる。
ポイント
最新の社内情報に基づく回答に向く、生成AIの使い方を選ぶ問題です。
考え方と解き方
生成AIは、学習済みの知識だけでは、社内規定のような学習外の情報に答えられず、誤った回答をする原因にもなります。この立場なら、改定のたびのコストを抑えながら、根拠を示せる方法を先に考えます。
- 就業規則は頻繁に改定され、追加学習にはコストをかけられません。外部の情報を検索して生成AIに渡す RAG なら、再学習なしで最新の条文を使えます。
- RAG は参照元を示せるので、根拠を条文で示す要件にも合います。したがって、最も適切なのは エ です。
ほかの選択肢
- ア ばらつきを大きくすると、回答の表現が安定しません。条文を根拠にする問合せには合わないので、適切ではありません。
- イ 改定のたびの学習し直しは、費用も期間もかかります。条件に合わないので、適切ではありません。
- ウ 条文を与えないと、学習外の情報には答えられません。誤った回答の原因になるので、適切ではありません。
覚えておくこと
- RAG(検索拡張生成):外部の情報を検索して生成AIに渡し、回答に使う
- RAGの効果:ハルシネーションの抑制、参照元の明示、再学習なしの情報追加
- RAGは、参照する情報が古い、誤っていると、回答も誤る
(テーマ・覚えること)
D さんの設計として、最も適切なものはどれか。
正解:イ 返信メールはばらつきを抑え、キャッチコピーはばらつきを抑えすぎない設定にする。
ポイント
業務の目的に合わせて、出力のばらつきを調整する設定を選ぶ問題です。
考え方と解き方
出力のばらつきは、調整できる設定です。抑えると結果は近くなりますが、同じ結果の保証はありません。この立場なら、業務ごとに、毎回同じに近いほうがよいか、多様なほうがよいかを先に考えます。
- 返信メールは、毎回ほぼ同じ文面が望ましいので、ばらつきを抑える設定が合います。キャッチコピーは、毎回異なる案が欲しいので、ばらつきを抑えすぎない設定が合います。
- したがって、最も適切なのは イ です。
ほかの選択肢
- ア 返信メールの文面が安定しません。同じ種類の問合せに同じ文面で返す条件に合わないので、適切ではありません。
- ウ 業務ごとの目的と逆の設定です。返信メールの文面が安定せず、キャッチコピーの案も似通うので、適切ではありません。
- エ ばらつきを抑えても、常に同じ結果になるとは保証されません。また、出力は人が確認してから使うので、確認を省くのは適切ではありません。
覚えておくこと
- ランダム性の制御:出力のばらつきを調整する設定。抑えると、同じ結果になる確率は上がる
- ばらつきを抑えても、常に同じ結果になるとは保証されない
- ばらつきを抑えすぎると、案が似通いやすい
(テーマ・覚えること)
生成AIの活用に関する記述 a〜c のうち、適切なものだけを全て挙げたものはどれか。
- a プロンプトに出力形式を指定すると、出力のばらつきを軽減できる。
- b RAG を使うと、ハルシネーションが起きなくなるので、出力の確認は不要である。
- c 業務に使う生成AIの出力は、人が確認してから使う。
正解:ウ a、c
ポイント
生成AIをプロンプトと確認の面から使う方法の適切さを問う問題です。
考え方と解き方
プロンプトの工夫で出力を整えられますが、RAG を使っても、ハルシネーションを完全に排除することはできません。出力の確認は、使う側の人が行います。
- a は適切です。出力形式を指定すると、ばらつきを軽減できます。b は不適切です。RAG はハルシネーションを抑制しますが、起きなくなるわけではないので、確認は必要です。c は適切です。業務に使う出力は、人が確認してから使います。
- したがって、適切なのは a、c の全てで、ウ です。
ほかの選択肢
- ア b は不適切なので、a、b では組合せが合いません。また、c も適切です。
- イ b は不適切なので、a、b、c の全てとはなりません。
- エ b は不適切です。また、a も適切なので、b、c では組合せが合いません。
覚えておくこと
- 出力形式の指定は、出力のばらつきを軽減する手段のひとつ
- RAGの効果:ハルシネーションの抑制、参照元の明示、再学習なしの情報追加
- 業務に使う生成AIの出力は、人が確認してから使う
(テーマ・覚えること)
マルチモーダルAIの活用例として、最も適切なものはどれか。
正解:ア 現場の写真と点検の質問文を一緒に入力し、写真を踏まえた報告書の案を作らせる。
ポイント
マルチモーダルAIに当たる活用例を、入力の種類から選ぶ問題です。
考え方と解き方
マルチモーダルかどうかは、入力する情報の種類の数で決まります。文章だけ、表だけを扱う使い方は、1種類のデータの処理です。2つ以上の種類を統合して処理するかを見ます。
- ア は、画像と文章という2つの種類のデータを統合して処理しています。マルチモーダルAIの活用例です。
- ほかの3つは、1種類のデータだけを扱っています。したがって、最も適切なのは ア です。
ほかの選択肢
- イ 売上表という1種類のデータだけを入力する、識別AIを使った予測の活用例です。マルチモーダルではありません。
- ウ 文章を入力して、用意した回答文から選ぶ使い方です。文章という1種類のデータだけで、マルチモーダルではありません。
- エ 文章を入力して、文章を出力する翻訳です。文章という1種類のデータだけで、マルチモーダルではありません。
覚えておくこと
- マルチモーダルAI:文章、音声、画像など、2つ以上の種類のデータを統合して処理する
- マルチモーダルの例:画像と質問文を一緒に入力し、画像の内容を踏まえて答えさせる
(テーマ・覚えること)
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