分野 T|ビジネス・技術
識別AIの活用(教師あり・教師なし・強化学習)
今の制度の過去問には出ていませんが、新しいシラバス案(Ver.0.1)にある項目です。問われるとしたらの形でまとめています。
シラバス案 Ver.0.1(2026年9月30日公表)の『2 識別AI利活用/識別AIの活用領域及び活用目的』
最終更新
問われ方
- 問われるとしたら:目的に合う学習の方法(教師あり・なし・強化)を選ぶ形
- 問われるとしたら:教師なし学習によるグルーピングの扱いを選ぶ形
- 問われるとしたら:学習方法の説明の a〜c の組合せの形
- 問われるとしたら:強化学習の結果を業務に導入する時の対応を選ぶ形
覚えること
- 識別 AI の活用例:教師あり学習による予測、教師なし学習によるグルーピング、強化学習による支援
- 教師あり学習:学習用データに正解の情報(ラベル)を付け、対応関係を学習させる方法
- 教師あり学習による予測:正解付きの過去のデータから、新しいデータの結果を予測する
- 正解の付与(アノテーション)に手間がかかる。付け方に偏りや誤りがあると、予測も偏る
- 教師なし学習:正解の情報を与えず、データだけを使って学習させる方法
- 教師なし学習によるグルーピング:似たデータをまとめる。顧客のグループ分けなど
- グループの意味づけや、施策への使い方は、人が確認して決める
- 強化学習:試行錯誤を繰り返し、行動の結果に応じた報酬で、最適な行動を学ぶ方法
- 強化学習の例:ロボットの歩行の学習、囲碁のAI
- 強化学習による支援:報酬が増える行動を試行で見つけ、判断や操作を支える
- 報酬の設計が目的に合っていないと、意図しない行動を学ぶおそれがある
- 使い分け:正解付きのデータがあれば教師あり、なければ教師なし
- 使い分け:試行と報酬で最適な行動を探すなら強化学習
- 導入前は、想定外の動きがないかを人が確認し、範囲を限って始める
ひっかけ
- 正解を付けるのは教師あり学習、報酬を与えるのは強化学習
- 教師なし学習の結果は、意味づけまで AI が行うわけではない
- 予測の学習には、過去の正解付きデータが前提になる
想定問題
4問(科目A(四択))。選ぶと、その場で正解と解説が開きます。
B さんが選ぶ方法として、最も適切なものはどれか。
正解:ア 過去の購入の有無が記録されたデータを学習させ、新しい顧客の購入の可能性を予測する教師あり学習
ポイント
目的に合う学習の方法を選ぶ問題です。
考え方と解き方
学習の方法は、手元のデータに正解があるかで決まります。結果が記録された過去のデータがあるなら教師あり、正解がなければ教師なしです。この立場なら、手元のデータに購入の有無という正解があるかを先に考えます。
- 過去の顧客データに、購入したかどうかという結果が記録されているので、これを正解として学習させる教師あり学習が使えます。
- 新しい顧客の購入の可能性を予測する目的にも合います。したがって、最も適切なのは ア です。
ほかの選択肢
- イ 教師なし学習は、正解を使わずにデータをまとめる方法です。購入の有無という記録がある今回は、予測の目的に合いません。
- ウ 強化学習は、試行と報酬で行動を学ぶ方法です。今回は過去のデータから予測する場面で、案内を試して報酬を得る場面ではありません。
- エ 購入の有無を除くと、正解がなくなるので、教師あり学習として成り立ちません。
覚えておくこと
- 教師あり学習による予測:正解付きの過去のデータから、新しいデータの結果を予測する
- 使い分け:正解付きのデータがあれば教師あり、なければ教師なし
(テーマ・覚えること)
C さんの進め方として、最も適切なものはどれか。
正解:イ 正解を与えずに会員を学習させてグループにまとめ、各グループの特徴を確認して案内を決める。
ポイント
グルーピングの結果を、人が確認して使う問題です。
考え方と解き方
分け方を示す正解がないので、教師なし学習でグルーピングします。ただし、できたグループが何を意味するかは学習では与えられないので、人が特徴を確認します。この立場なら、結果をそのまま使えるかを先に考えます。
- 会員の分け方を示すデータがないので、正解を与えずにまとめる教師なし学習が合います。
- できたグループの特徴は、人が確認し、案内の内容を決めます。したがって、最も適切なのは イ です。
ほかの選択肢
- ア グループ名を付けたデータがないので、教師あり学習は使えません。
- ウ 強化学習は、試行と報酬で行動を学ぶ方法です。似た会員をまとめる目的には合いません。
- エ グループの数を会員数と同じにすると、似た会員をまとめる目的に合いません。数や特徴は、人が確認して決めます。
覚えておくこと
- 教師なし学習によるグルーピング:似たデータをまとめる。顧客のグループ分けなど
- グループの意味づけや、施策への使い方は、人が確認して決める
(テーマ・覚えること)
学習方法の説明のうち、適切なものだけを全て挙げたものはどれか。
- a 教師あり学習では、学習用データに正解の情報を付ける作業に、手間がかかる。
- b 教師なし学習では、できたグループの意味づけも、AI が自動で正しく行う。
- c 強化学習は、正解付きの大量のデータを与えて、正解との差を小さくする方法である。
正解:ウ a
ポイント
学習方法の説明を、取りちがえずに判断する問題です。
考え方と解き方
正解を与えるのは教師あり学習、与えないのは教師なし学習、報酬で行動を学ぶのは強化学習です。説明が、どの方法の特徴かを確かめます。
- a は適切です。正解の付与に手間がかかるのは、教師あり学習の特徴です。b は不適切です。教師なし学習は、グループの意味づけまでは行わず、人が確認します。c は不適切です。強化学習は、試行の結果に応じた報酬で行動を学びます。
- したがって、適切なのは a の全てで、ウ です。
ほかの選択肢
- ア b は不適切なので、a、b では組合せが合いません。
- イ b、c は、どちらも不適切です。
- エ c は不適切なので、a、c では組合せが合いません。
覚えておくこと
- 正解の付与(アノテーション)に手間がかかる。付け方に偏りや誤りがあると、予測も偏る
- グループの意味づけや、施策への使い方は、人が確認して決める
- 強化学習:試行錯誤を繰り返し、行動の結果に応じた報酬で、最適な行動を学ぶ方法
(テーマ・覚えること)
D さんの対応として、最も適切なものはどれか。
正解:エ 報酬が安全も含む目的に合うかを見直し、倉庫では危険な動きがないかを試してから導入する。
ポイント
強化学習の結果を、報酬の設計と実環境での確認を踏まえて導入する問題です。
考え方と解き方
強化学習は、与えた報酬を大きくする行動を学びます。早く運ぶことだけに報酬を与えると、危険な動きを学ぶおそれがあります。この立場なら、報酬が目的に合っているかを先に考えます。
- 早く運ぶほど報酬が大きいので、安全に運ぶという目的とずれた動きを学んでいないか、報酬の設計を見直します。
- シミュレーションと実際の倉庫には差があるので、倉庫で危険な動きがないかを試してから導入します。したがって、最も適切なのは エ です。
ほかの選択肢
- ア 報酬が最大でも、報酬に安全が含まれていなければ、安全を満たす保証はありません。
- イ 運搬の正解のデータを足す方法は、教師あり学習の考え方です。報酬が目的とずれている問題は、報酬の設計の見直しで対処します。
- ウ シミュレーションと実際の倉庫には差があります。学習で自動的に吸収されるわけではないので、倉庫での確認が要ります。
覚えておくこと
- 強化学習による支援:報酬が増える行動を試行で見つけ、判断や操作を支える
- 報酬の設計が目的に合っていないと、意図しない行動を学ぶおそれがある
- 導入前は、想定外の動きがないかを人が確認し、範囲を限って始める
(テーマ・覚えること)
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