分野 A|ライフプランニングと資金計画 よく出る

中小法人の資金計画

過去の公開問題では、貸借対照表から財務比率を求める問題と、資金調達方法の特徴を問う問題が、5回分で1問ずつ出ています。

最終更新

よく出る形

  • 貸借対照表から、自己資本比率・流動比率・固定長期適合率などを求め、不適切な記述を選ぶ(5回分で1問)
  • 中小企業の資金調達方法(直接金融・間接金融、ABL、インパクトローン、第三者割当増資)の特徴を選ぶ(5回分で1問)

覚えること

  • 直接金融:株式や社債の発行などで、金融市場を通じて資金を調達する方法
  • 間接金融:銀行など金融機関からの借入れによって資金を調達する方法
  • ABL(動産・債権担保融資):売掛債権や在庫・機械設備等の資産を担保に、金融機関から融資を受ける
  • 第三者割当増資:特定の第三者に新株の引受権を与え、新株を発行して資金を調達する方法
  • インパクトローン:金融機関から受ける外貨建ての融資。資金使途を海外事業の展開・再編に限るものとは定められていない
  • 信用保証協会の保証付融資:融資をするのは金融機関で、信用保証協会は保証人になる
  • 信用保証料:保証を受ける中小企業者が、信用保証協会に払う
  • 立て替え払い(代位弁済):借主の返済が滞ると、信用保証協会が金融機関に行う
  • 日本政策金融公庫の中小企業事業の融資:長期資金を主に取り扱い、短期の運転資金は取り扱っていない
  • 手形割引:満期前の手形を金融機関に持ち込み、割引料を差し引いた額の融資を受ける方法
  • 自己資本比率=純資産合計÷資産合計×100(高いほど財務の安定性が高い)
  • 流動比率=流動資産合計÷流動負債合計×100(短期の支払能力を見る)
  • 当座比率=当座資産(現金・預金、受取手形、売掛金、有価証券)÷流動負債合計×100
  • 固定長期適合率=固定資産合計÷(固定負債合計+純資産合計)×100
  • 自己資本当期純利益率(ROE)=当期純利益÷自己資本(純資産)×100

数字と計算

  • 例(百万円):現金・預金500、受取手形100、売掛金700、有価証券200、棚卸資産300、流動負債1,000
  • 当座資産は500+100+700+200=1,500。当座比率は1,500÷1,000×100=150%
  • 流動資産は1,500+300=1,800。流動比率は1,800÷1,000×100=180%
  • 例(百万円):資産合計10,000、固定資産7,000、固定負債3,000、純資産5,000
  • 固定長期適合率は7,000÷(3,000+5,000)×100=87.5%
  • 自己資本比率は5,000÷10,000×100=50%

ひっかけ

  • 固定長期適合率は、分母に純資産だけでなく固定負債も入れる
  • 当座比率は棚卸資産を入れず、流動比率は棚卸資産も含む流動資産で計算する
  • 株式や社債の発行が直接金融、金融機関からの借入れが間接金融

想定問題

4問(四答択一式)。選ぶと、その場で正解と解説が開きます。

想定問題 1四答択一式

中小企業の資金調達方法の一般的な特徴に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

正解:2 ABL(アセット・ベースト・レンディング)は、企業が保有する売掛債権や在庫・機械設備等の資産を担保とせず、経営者の個人保証のみを条件に融資を受ける方法である。

ポイント

中小企業の資金調達方法の特徴を比べて、最も不適切な記述を選ぶ問題です。

考え方と解き方

ABLは、事業で持つ資産を担保にする融資です。担保の対象を取りちがえると、適切な記述が不適切に見えます。

  1. ABLは、売掛債権や在庫・機械設備等の資産を担保に、金融機関から融資を受ける方法です。第三者割当増資は特定の第三者に新株を発行して資金を調達する方法、日本政策金融公庫の中小企業事業の融資は長期資金を主に取り扱い、短期の運転資金は取り扱っていません。
  2. 2)は、ABLが資産を担保にしないとしているので、不適切です。したがって、最も不適切なのは 2 です。正しくは、ABLは、企業が保有する売掛債権や在庫・機械設備等の資産を担保として、金融機関から融資を受けて資金を調達する方法である、です。

ほかの選択肢

  • 1 第三者割当増資は、特定の第三者に新株の引受権を与え、新株を発行して資金を調達する方法です。適切です。
  • 3 日本政策金融公庫の中小企業事業の融資は、長期資金を主に取り扱い、短期の運転資金は取り扱っていません。適切です。
  • 4 株式や社債の発行など、金融市場を通じた調達が直接金融、金融機関からの借入れが間接金融です。適切です。

覚えておくこと

  • ABL(動産・債権担保融資):売掛債権や在庫・機械設備等の資産を担保に、金融機関から融資を受ける
  • 第三者割当増資:特定の第三者に新株の引受権を与え、新株を発行して資金を調達する方法
  • 日本政策金融公庫の中小企業事業の融資:長期資金を主に取り扱い、短期の運転資金は取り扱っていない

(テーマ・覚えること)

想定問題 2四答択一式

信用保証協会の保証付融資に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

正解:1 保証付融資では、借入れの返済が滞ったとき、信用保証協会が、借主に代わって、融資をした金融機関に対して立て替え払いを行う。

ポイント

信用保証協会の保証付融資の仕組みを問う問題です。

考え方と解き方

保証付融資は、中小企業者・金融機関・信用保証協会の三者で成り立ちます。だれが貸し、だれが保証し、だれが保証料を払うのかを取りちがえると、誤りの記述に引っかかります。

  1. 保証付融資では、融資をするのは金融機関で、信用保証協会は保証人になります。保証を利用する中小企業者が、信用保証料を信用保証協会に払います。
  2. 借主の返済が滞ったときは、信用保証協会が借主に代わって金融機関に立て替え払いを行います。したがって、最も適切なのは 1 です。

ほかの選択肢

  • 2 融資を信用保証協会が行うとしている所が違います。融資をするのは金融機関で、信用保証協会は保証人になります。
  • 3 信用保証料を金融機関が負担するとしている所が違います。信用保証料は、保証を利用する中小企業者が信用保証協会に払います。
  • 4 法人代表者以外の連帯保証人が原則必要としている所が違います。法人代表者以外の連帯保証人は、原則として不要とされています。

覚えておくこと

  • 信用保証協会の保証付融資:融資をするのは金融機関で、信用保証協会は保証人になる
  • 信用保証料:保証を受ける中小企業者が、信用保証協会に払う
  • 立て替え払い(代位弁済):借主の返済が滞ると、信用保証協会が金融機関に行う

(テーマ・覚えること)

想定問題 3四答択一式

財務比率に関する次の記述の空欄(ア)〜(ウ)にあてはまる語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。

自己資本比率は、(ア)に占める純資産の割合を示す。流動比率は、(イ)に対する流動資産の割合を示す。固定長期適合率は、固定資産が自己資本(純資産)と(ウ)の合計でどれだけまかなわれているかを示す。

正解:3 (ア)資産合計、(イ)流動負債、(ウ)固定負債

ポイント

自己資本比率・流動比率・固定長期適合率の、分母と分子に入るものを問う問題です。

考え方と解き方

財務比率は、貸借対照表のどの項目を分母にするかで意味が変わります。似た名前の比率の分母を取りちがえると、誤りの組み合わせに引っかかります。

  1. 自己資本比率は、純資産合計を資産合計(ア)で割って求めます。流動比率は、流動資産合計を流動負債合計(イ)で割って求めます。
  2. 固定長期適合率は、固定資産合計を、固定負債合計(ウ)と純資産合計の和で割って求めます。
  3. したがって、最も適切なのは 3 (ア)資産合計、(イ)流動負債、(ウ)固定負債 です。

ほかの選択肢

  • 1 (イ)が違います。流動比率の分母は、固定負債ではなく流動負債です。(ア)と(ウ)は合っています。
  • 2 (ア)が違います。自己資本比率は、売上高ではなく資産合計に占める純資産の割合です。(イ)と(ウ)は合っています。
  • 4 (ウ)が違います。固定長期適合率の分母は、純資産に流動負債でなく固定負債を足したものです。(ア)と(イ)は合っています。

覚えておくこと

  • 自己資本比率=純資産合計÷資産合計×100(高いほど財務の安定性が高い)
  • 流動比率=流動資産合計÷流動負債合計×100(短期の支払能力を見る)
  • 固定長期適合率=固定資産合計÷(固定負債合計+純資産合計)×100

(テーマ・覚えること)

想定問題 4四答択一式

下記の〈Y社の貸借対照表(抜粋)〉に基づく、Y社の当座比率として、最も適切なものはどれか。なお、当座資産は、現金及び預金、受取手形、売掛金、有価証券とする。

〈Y社の貸借対照表(抜粋)〉(単位:百万円)
科目金額
現金及び預金1,000
受取手形200
売掛金800
有価証券400
棚卸資産600
流動資産合計3,000
流動負債合計2,000

正解:4 120%

ポイント

貸借対照表から当座資産を求め、当座比率を計算する問題です。

考え方と解き方

間違えやすい所は、当座資産に入れる項目です。棚卸資産は入れず、現金・預金、受取手形、売掛金、有価証券のすべてを入れます。

  1. 当座比率は、当座資産(現金・預金、受取手形、売掛金、有価証券)を流動負債合計で割って求めます。
  2. 当座資産は、1,000+200+800+400=2,400百万円です。
  3. 当座比率は、2,400÷2,000×100=120%です。したがって、最も適切なのは 4 120% です。

ほかの選択肢

  • 1 80%:売掛金を入れ忘れた比率です((1,000+200+400)÷2,000×100)。売掛金も当座資産に入れます。
  • 2 100%:有価証券を入れ忘れた比率です((1,000+200+800)÷2,000×100)。有価証券も当座資産に入れます。
  • 3 110%:受取手形を入れ忘れた比率です((1,000+800+400)÷2,000×100)。受取手形も当座資産に入れます。

覚えておくこと

  • 当座比率=当座資産(現金・預金、受取手形、売掛金、有価証券)÷流動負債合計×100

(テーマ・覚えること)

1問ずつの画面で解く(4問)

このテーマの公開問題

公開問題を解く(2問)
前のテーマ

同じ分野のテーマ(ライフプランニングと資金計画)