分野 A|ライフプランニングと資金計画 よく出る
老齢給付と繰上げ・繰下げ
過去の公開問題では、老齢給付の繰上げ・繰下げや在職老齢年金を問う問題が、5回分で3問出ています。
最終更新
よく出る形
- 老齢給付の記述(繰上げ・繰下げ・在職老齢年金)から、適切/不適切を選ぶ(5回分で3問)
- 繰上げの減額率・繰下げの増額率と、同時か別々かの手続きを問う(2問)
- 加給年金額が繰上げ・繰下げでどう扱われるかを問う(2問)。在職老齢年金も問われている
覚えること
- 老齢基礎年金:受給資格期間10年出どころ以上で、65歳出どころから受ける。満額は年額847,300円(昭和31年4月2日以後生まれ)
- 年金額:満額×保険料納付済月数÷(40年出どころ×12か月)。免除期間は別の割合で反映
- 繰上げ:60歳以上65歳未満出どころで請求。1か月あたり0.4%出どころ減額(昭和37年4月2日以後生まれ)、最大24%
- 繰上げ:老齢基礎年金と老齢厚生年金を同時に請求する。減額は生涯続き、取り消せない
- 繰上げの注意:寡婦年金の受給権は消滅する。加給年金額と振替加算は減額の対象外
- 繰下げ:66歳以後出どころに申出。1か月あたり0.7%出どころ増額、最大84%(上限75歳)
- 繰下げの申出:老齢基礎年金と老齢厚生年金は別々にできる。付加年金は同じ増額率で増える
- 繰下げの注意:加給年金額と振替加算は増額されず、繰下げ中は受けられない
- 繰下げができない人:老齢厚生年金の受給権を取得した時点で、遺族厚生年金などの受給権者だった人
- 在職老齢年金:総報酬月額相当額と基本月額の合計が支給停止調整額65万円出どころを超えると支給停止
- 在職老齢年金:停止されるのは超えた額の2分の1出どころ。老齢基礎年金は停止されない
- 在職老齢年金:被保険者の年齢の上限を過ぎても、適用事業所で働けば調整される
- 繰下げと在職:在職老齢年金で支給停止となる部分は、繰下げの増額の対象外
- 加給年金額:被保険者期間が原則20年出どころ以上の老齢厚生年金に、生計を維持する65歳未満出どころの配偶者がいるとき加算
- 加給年金額:年額243,800円出どころ(配偶者の特別加算を除く)。配偶者が老齢基礎年金を受けられる年齢で終わる
- 振替加算:加給年金額が終わった後、1966年4月1日以前出どころ生まれの配偶者の老齢基礎年金に加算
数字と計算
ひっかけ
想定問題
4問(四答択一式)。選ぶと、その場で正解と解説が開きます。
公的年金の老齢給付の繰上げ支給に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解:1 昭和37年4月2日以後に生まれた人が老齢基礎年金の繰上げ支給を請求した場合、減額率は、繰り上げた1か月につき0.7%である。
ポイント
繰上げ支給の減額率と、同時請求、加給年金額、寡婦年金の扱いを見分けて、最も不適切な記述を選ぶ問題です。
考え方と解き方
繰上げは減額、繰下げは増額と、率がまったく別です。繰上げの減額率に繰下げの増額率を入れると、誤りになります。
- 繰上げ受給の減額率は、昭和37年4月2日以後生まれの人で、1か月あたり0.4%です。0.7%は、繰下げ受給の増額率です。
- 1)は、減額率を0.7%としているので、不適切です。したがって、最も不適切なのは 1 です。正しくは、繰り上げた1か月につき0.4%である、です。
ほかの選択肢
- 2 老齢基礎年金の繰上げは、原則として老齢厚生年金の繰上げと同時に請求するので、適切です。
- 3 繰上げによる減額は、加給年金額を除いた年金額に対して行われ、加給年金額は減額の対象外なので、適切です。
- 4 繰上げ請求をすると、寡婦年金の受給権は消滅するので、適切です。
覚えておくこと
- 繰上げ:60歳以上65歳未満で請求。1か月あたり0.4%減額(昭和37年4月2日以後生まれ)、最大24%
- 繰上げ:老齢基礎年金と老齢厚生年金を同時に請求する。減額は生涯続き、取り消せない
- 繰上げの注意:寡婦年金の受給権は消滅する。加給年金額と振替加算は減額の対象外
(テーマ・覚えること)
数字の出どころ:繰上げ受給の減額率(1か月あたり、昭和37年4月2日以後生まれ)・繰下げ受給の増額率(1か月あたり)・老齢基礎年金の繰上げ請求ができる年齢・繰上げ受給の最大減額率(60歳で請求、昭和37年4月2日以後生まれ)
公的年金の加給年金額に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
正解:3 加給年金額は、老齢厚生年金の受給権者に、厚生年金保険の被保険者期間が原則20年以上あり、生計を維持する65歳未満の配偶者がいる場合に加算される。
ポイント
加給年金額が加算される条件を問う問題です。
考え方と解き方
加給年金額は、本人の加入期間、配偶者の年齢、加算される年金の3つが条件です。このうち1か所が変わると誤りになります。
- 加給年金額は、老齢厚生年金の受給権者に、厚生年金保険の被保険者期間が原則20年以上あり、生計を維持する65歳未満の配偶者がいるときに加算されます。
- 3)は、この内容と同じです。したがって、最も適切なのは 3 です。
ほかの選択肢
- 1 被保険者期間を10年以上としている所が違います。正しくは、原則20年以上です。
- 2 配偶者の年齢を70歳未満としている所が違います。正しくは、65歳未満です。
- 4 加算される年金を老齢基礎年金としている所が違います。正しくは、老齢厚生年金です。
覚えておくこと
- 加給年金額:被保険者期間が原則20年以上の老齢厚生年金に、生計を維持する65歳未満の配偶者がいるとき加算
- 加給年金額:年額243,800円(配偶者の特別加算を除く)。配偶者が老齢基礎年金を受けられる年齢で終わる
(テーマ・覚えること)
在職老齢年金に関する次の記述の空欄(ア)〜(ウ)にあてはまる語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
正解:2 (ア)2分の1、(イ)老齢厚生年金、(ウ)老齢基礎年金
ポイント
在職老齢年金で停止される額の割合と、停止の対象になる年金を問う問題です。
考え方と解き方
在職老齢年金は、超えた額の全部ではなく、一部が停止される仕組みです。また、停止されるのは老齢厚生年金だけで、老齢基礎年金は影響を受けません。
- 総報酬月額相当額と基本月額の合計額が支給停止調整額を超えるときは、超えた額の2分の1が支給停止されます。これが(ア)です。
- 調整の対象は老齢厚生年金で、老齢基礎年金は停止されません。これが(イ)と(ウ)です。
- したがって、最も適切なのは 2 (ア)2分の1、(イ)老齢厚生年金、(ウ)老齢基礎年金 です。
ほかの選択肢
- 1 (ア)が違います。超えた額の全額ではなく、2分の1が停止されます。(イ)と(ウ)は合っています。
- 3 (イ)と(ウ)が入れかわっています。調整されるのは老齢厚生年金で、老齢基礎年金は停止されません。(ア)は合っています。
- 4 (ア)が違い、(イ)と(ウ)も入れかわっています。正しくは、超えた額の2分の1で、調整の対象は老齢厚生年金です。
覚えておくこと
- 在職老齢年金:総報酬月額相当額と基本月額の合計が支給停止調整額65万円を超えると支給停止
- 在職老齢年金:停止されるのは超えた額の2分の1。老齢基礎年金は停止されない
(テーマ・覚えること)
老齢基礎年金の繰下げ受給による年金額として、最も適切なものはどれか。なお、加給年金額や振替加算は考えないものとする。
・老齢基礎年金の年金額(満額):847,300円
・受給開始の年齢から60か月繰り下げて、老齢基礎年金の受給を開始する
・1960年(昭和35年)生まれ
正解:4 1,203,166円
ポイント
老齢基礎年金を60か月繰り下げたときの年金額を求める計算問題です。
考え方と解き方
繰下げの増額率は、月数に1か月あたりの率を掛けて求めます。増額分だけでなく、もとの年金額に足した額が受け取る額です。
- 繰下げの増額率は、1か月あたり0.7%です。60か月繰り下げると、0.7%×60か月=42%です。
- 繰下げ後の年金額は、847,300円×(1+0.42)=1,203,166円です。したがって、最も適切なのは 4 1,203,166円 です。
ほかの選択肢
- 1 355,866円:増額分だけを求めた額です(847,300円×0.42)。増額分に、もとの年金額を足します。
- 2 1,050,652円:昭和37年4月2日以後生まれの繰上げの減額率0.4%を使って計算した額です(847,300円×(1+0.004×60))。繰下げの増額率は0.7%です。
- 3 1,101,490円:昭和37年4月1日以前生まれの繰上げの減額率0.5%を使って計算した額です(847,300円×(1+0.005×60))。繰下げの増額率は0.7%です。
覚えておくこと
- 繰下げ:66歳以後に申出。1か月あたり0.7%増額、最大84%(上限75歳)
(テーマ・覚えること)
数字の出どころ:繰下げ受給の増額率(1か月あたり)・老齢基礎年金の満額(年額、昭和31年4月2日以後生まれ)・繰上げ受給の減額率(1か月あたり、昭和37年4月2日以後生まれ)・繰上げ受給の減額率(1か月あたり、昭和37年4月1日以前生まれ)・老齢基礎年金の繰下げの申出ができる年齢・繰下げ受給の最大増額率(75歳まで繰下げ)・繰下げ受給の上限年齢
このテーマの公開問題
- 2025年1月 第4問老齢厚生年金の繰下げ支給に関する次の記述のう…四答択一式
- 2025年5月 第5問公的年金の老齢給付の繰上げ支給に関する次の記…四答択一式
- 2026年5月 第5問在職老齢年金に関する次の記述のうち、最も適切…四答択一式・まずこの1問
この本文の数字の出どころ
- 老齢基礎年金の受給資格期間 10年
- 老齢基礎年金の支給開始の年齢(原則) 65歳
- 老齢基礎年金の満額(年額、昭和31年4月2日以後生まれ) 847,300円
- 老齢基礎年金の満額に必要な加入期間 40年
- 老齢基礎年金の繰上げ請求ができる年齢 60歳以上65歳未満
- 繰上げ受給の減額率(1か月あたり、昭和37年4月2日以後生まれ) 0.4%
- 繰上げ受給の最大減額率(60歳で請求、昭和37年4月2日以後生まれ) 24%
- 老齢基礎年金の繰下げの申出ができる年齢 66歳以後
- 繰下げ受給の増額率(1か月あたり) 0.7%
- 繰下げ受給の最大増額率(75歳まで繰下げ) 84%
- 繰下げ受給の上限年齢 75歳
- 在職老齢年金の支給停止調整額(基準額、月額) 65万円
- 在職老齢年金で停止される割合(超過分に対して) 2分の1
- 加給年金額の厚生年金加入期間の要件 20年
- 加給年金額の対象となる配偶者の年齢 65歳未満
- 加給年金額(配偶者、年額) 243,800円
- 振替加算の対象となる人の生年月日の終わり(昭和41年4月1日以前生まれ) 1966年4月1日以前
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