分野 B|リスク管理 最頻出

火災保険と地震保険

過去の公開問題では、地震保険や火災保険の商品性を問う問題が、5回分で4問出ています。

最終更新

よく出る形

  • 地震保険か火災保険の商品性を、4つの記述で問う(5回分で4問。不適切を選ぶのが3問、適切を選ぶのが1問)
  • 地震保険の割引が重複して適用できるかは、4問のうち3問で選択肢に出ている
  • 保険料が構造と所在地で異なるかは2問、損害の区分は3問。火災保険の補償は水濡れなどの具体例で1問

覚えること

  • 火災保険の補償:火災・落雷(家財の異常電圧を含む)・破裂爆発・風災・雪災・水災・水濡れ・盗難など(商品で異なる)
  • 消火活動による水濡れ:火災による損害として補償の対象(隣家の火災の消火活動でも同じ)
  • 補償されない:経年劣化による腐食、地震・噴火・津波を原因とする損害(地震による火災を含む)
  • 火災保険の保険期間:長期契約の上限は、改正で短くなった(改正前の長さでは契約できない)。一括払いで割引がある
  • 一部保険(保険金額が保険価額に満たない):保険金が削られ、損害額の全額が出ないことがある(比例てん補)
  • 保険金が支払われても、保険金額は減額されない(損害が大きく契約が終わる場合を除く)
  • 失火責任法:軽過失の失火は、隣家への損害賠償責任を負わない(重大な過失は負う)
  • 借家人:失火でも、家主への賃貸借契約上の賠償責任を負う(借家人賠償責任特約で備える)
  • 工作物責任(民法):まず占有者が賠償し、占有者が必要な注意をしていたときは所有者が賠償する
  • 地震保険の付帯:火災保険に付帯して契約し、単独では契約できない。火災保険の期間の中途からも付帯できる
  • 契約時に地震保険を付帯しない意思表示をしたときは、付帯しないことができる(原則自動付帯)
  • 地震保険の保険期間:短期は1年出どころ、長期は2年出どころ〜5年
  • 地震保険金額:火災保険の保険金額の30%出どころ以上50%出どころ以下。限度は建物5,000万円、家財1,000万円
  • 地震保険料:保険の対象の居住用建物の構造と所在地で異なる
  • 割引:建築年割引・耐震等級割引・免震建築物割引・耐震診断割引。重複して適用を受けることはできない
  • 損害の区分:全損・大半損・小半損・一部損。一部損に至らない損害は支払われない
  • 支払割合(地震保険金額に対して。時価額が限度):全損100%出どころ、大半損60%出どころ、小半損30%、一部損5%
  • 建物の認定(主要構造部の損害額÷時価額):50%出どころ以上で全損、40%出どころ以上で大半損、20%以上で小半損、3%以上で一部損
  • 地震等の発生日の翌日から10日出どころを過ぎた後に生じた損害は、支払の対象外

数字と計算

  • 例:火災保険金額2,000万円に地震保険を上限の50%出どころで付ける。地震保険金額は2,000万円×50%=1,000万円
  • 例:損害が時価額の25%なら小半損。支払は1,000万円×30%出どころ=300万円

ひっかけ

  • 支払割合は、火災保険の保険金額ではなく、地震保険金額にかける
  • 地震による火災の損害は火災保険では補償されず、地震保険の補償になる

想定問題

4問(四答択一式)。選ぶと、その場で正解と解説が開きます。

想定問題 1四答択一式

地震保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

正解:4 地震保険の保険料は、保険の対象となる居住用建物の所在地にかかわらず、構造が同じであれば同じ額である。

ポイント

地震保険の保険料と、付帯・支払・免責の決まりを見分けて、最も不適切な記述を選ぶ問題です。

考え方と解き方

地震保険の保険料は、建物の構造だけでなく所在地でも変わります。構造だけで決まると思いこむと、不適切な記述が適切に見えます。

  1. 地震保険の保険料は、保険の対象となる居住用建物の構造と所在地によって異なります。
  2. 4)は、所在地にかかわらず同じ額としているので、不適切です。したがって、最も不適切なのは 4 です。正しくは、保険料は居住用建物の構造と所在地によって異なる、です。

ほかの選択肢

  • 1 地震保険は火災保険に付帯して契約するもので、単独では契約できません。適切です。
  • 2 地震保険は、全損・大半損・小半損・一部損の区分に応じた支払割合を、地震保険金額にかけて保険金を支払います。適切です。
  • 3 地震等の発生日の翌日から起算して10日を過ぎた後に生じた損害は、支払の対象外とされています。適切です。

覚えておくこと

  • 地震保険料:保険の対象の居住用建物の構造と所在地で異なる
  • 地震保険の付帯:火災保険に付帯して契約し、単独では契約できない。火災保険の期間の中途からも付帯できる
  • 地震等の発生日の翌日から10日を過ぎた後に生じた損害は、支払の対象外

(テーマ・覚えること)

数字の出どころ:地震保険で、地震等の発生日の翌日から起算してこの日数を過ぎた後の損害は対象外

想定問題 2四答択一式

火災保険および失火責任法の一般的な内容に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、特約については考慮しないものとする。

正解:4 賃貸住宅の借家人が失火で借家を焼損させた場合、失火責任法の適用があっても、家主への賃貸借契約上の賠償責任を負う。

ポイント

失火責任法と、火災保険の支払・補償の決まりを問う問題です。

考え方と解き方

失火責任法は、不法行為にもとづく賠償責任の決まりです。契約にもとづく責任や、地震が原因の火災は、別に考えます。

  1. 失火責任法により、軽過失の失火は、隣家への損害賠償責任を負いません。ただし、借家人が借家を焼損させたときは、家主との賃貸借契約にもとづく責任があり、失火責任法で免れません。
  2. 4)は、この内容と同じです。したがって、最も適切なのは 4 です。

ほかの選択肢

  • 1 軽過失の失火でも責任を負うとしている所が違います。正しくは、重大な過失がなければ、隣家への損害賠償責任を負わない、です。
  • 2 一部保険でも全額が支払われるとしている所が違います。正しくは、一部保険では、保険金が削られて損害額の全額が支払われないことがある(比例てん補)、です。
  • 3 地震を原因とする火災を火災保険の補償の対象としている所が違います。正しくは、地震を原因とする損害は火災保険では補償されず、地震保険の補償になる、です。

覚えておくこと

  • 失火責任法:軽過失の失火は、隣家への損害賠償責任を負わない(重大な過失は負う)
  • 借家人:失火でも、家主への賃貸借契約上の賠償責任を負う(借家人賠償責任特約で備える)
  • 一部保険(保険金額が保険価額に満たない):保険金が削られ、損害額の全額が出ないことがある(比例てん補)

(テーマ・覚えること)

想定問題 3四答択一式

地震保険の保険金額に関する次の記述の空欄(ア)〜(ウ)にあてはまる数値の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。

地震保険の保険金額は、火災保険の保険金額の(ア)の範囲で定める。ただし、居住用建物は(イ)、家財は(ウ)が限度である。

正解:1 (ア)30%〜50%、(イ)5,000万円、(ウ)1,000万円

ポイント

地震保険の保険金額の割合と、居住用建物・家財の限度額を問う問題です。

考え方と解き方

地震保険の保険金額は、火災保険の保険金額が基準です。割合と、建物と家財のどちらの限度が大きいかの両方がそろって正解です。

  1. 地震保険の保険金額は、火災保険の保険金額の30%以上50%以下の範囲で定めます。限度額は、居住用建物が5,000万円、家財が1,000万円です。
  2. したがって、最も適切なのは 1 (ア)30%〜50%、(イ)5,000万円、(ウ)1,000万円 です。

ほかの選択肢

  • 2 (イ)と(ウ)が入れかわっています。居住用建物の限度額が5,000万円、家財の限度額が1,000万円です。(ア)は合っています。
  • 3 (ア)が違います。火災保険の保険金額の30%以上50%以下で、100%まで付けられるわけではありません。(イ)(ウ)は合っています。
  • 4 (ア)と、(イ)(ウ)の両方が違います。割合は30%以上50%以下で、限度額は居住用建物が5,000万円、家財が1,000万円です。

覚えておくこと

  • 地震保険金額:火災保険の保険金額の30%以上50%以下。限度は建物5,000万円、家財1,000万円

(テーマ・覚えること)

数字の出どころ:地震保険の保険金額の上限(火災保険の保険金額に対する割合)・地震保険の保険金額の下限(火災保険の保険金額に対する割合)・地震保険の保険金額の限度額(家財)・地震保険の保険金額の限度額(居住用建物)

想定問題 4四答択一式

下記の〈資料〉に基づき、Aさんが受け取る地震保険金の額として、最も適切なものはどれか。なお、〈資料〉にある事項以外は考慮しないものとする。

〈資料〉
・居住用建物の火災保険の保険金額:3,000万円
・地震保険の保険金額:火災保険の保険金額に対して、付けられる上限の割合で契約
・地震により損害を受けた居住用建物の時価額:4,200万円
・主要構造部の損害額:1,890万円(時価額の45%)

正解:2 900万円

ポイント

地震保険金額を求め、損害の区分から支払割合を選んで、保険金の額を求める計算問題です。

考え方と解き方

間違えやすい所は2つあります。支払割合を火災保険の保険金額にかけてしまうことと、損害の割合から区分を取りちがえることです。

  1. 地震保険金額は、火災保険の保険金額の30%以上50%以下です。上限の割合で契約しているので、3,000万円×50%=1,500万円です。
  2. 主要構造部の損害額の時価額に対する割合は、1,890万円÷4,200万円=45%です。40%以上50%未満なので、大半損にあたります。
  3. 大半損の支払割合は60%です。地震保険金は、1,500万円×60%=900万円です。したがって、最も適切なのは 2 900万円 です。

ほかの選択肢

  • 1 450万円:小半損として計算した額です(1,500万円×30%)。小半損は20%以上40%未満の損害で、45%の損害はあてはまりません。
  • 3 1,500万円:全損として計算した額です(1,500万円×100%)。全損は50%以上の損害で、45%の損害はあてはまりません。
  • 4 1,800万円:地震保険金額ではなく、火災保険の保険金額に60%をかけた額です(3,000万円×60%)。支払割合は、地震保険金額にかけます。

覚えておくこと

  • 地震保険金額:火災保険の保険金額の30%以上50%以下。限度は建物5,000万円、家財1,000万円
  • 支払割合(地震保険金額に対して。時価額が限度):全損100%、大半損60%、小半損30%、一部損5%
  • 建物の認定(主要構造部の損害額÷時価額):50%以上で全損、40%以上で大半損、20%以上で小半損、3%以上で一部損

(テーマ・覚えること)

数字の出どころ:地震保険の支払割合(大半損)・地震保険の保険金額の上限(火災保険の保険金額に対する割合)・地震保険の保険金額の下限(火災保険の保険金額に対する割合)・地震保険の支払割合(一部損)・地震保険の保険金額の限度額(家財)・地震保険の支払割合(小半損)・地震保険の損害区分(建物・大半損):主要構造部の損害額の時価額に対する割合の下限・地震保険の保険金額の限度額(居住用建物)・地震保険の損害区分(建物・一部損):主要構造部の損害額の時価額に対する割合の下限・地震保険の損害区分(建物・小半損):主要構造部の損害額の時価額に対する割合の下限・地震保険の損害区分(建物・全損):主要構造部の損害額の時価額に対する割合・地震保険の支払割合(全損)

1問ずつの画面で解く(4問)

このテーマの公開問題

公開問題を解く(4問)

この本文の数字の出どころ

前のテーマ次のテーマ:自動車保険と自賠責

同じ分野のテーマ(リスク管理)