分野 E|不動産 よく出る

土地の有効活用の方式

過去の公開問題では、土地の有効活用の各方式の特徴を比べる問題が、5回分で3問出ています。

最終更新

よく出る形

  • 各方式の特徴を並べ、1つだけ違う記述を選ぶ(5回分で3問)。事業受託・等価交換・定期借地権・建設協力金が3問とも並ぶ
  • 事業受託方式の「建設資金の負担なし」とする文が、誤りの選択肢になる(5回分で2問。うち1問は所有名義も)
  • 等価交換方式の「借地権は対象外」「建物の全部を取得」や、定期借地権方式の「建物の所有名義人」も誤りの文に出る

覚えること

  • 一般に、自己建設方式は、土地所有者が自分で建設資金を調達して建物を建て、所有・運営する方式
  • 事業受託方式:企画、建設会社の選定、完成後の管理・運営をデベロッパー(開発を行う不動産会社)に任せる
  • 事業受託方式:建設資金の調達と返済は土地所有者が行い、建物の所有名義も土地所有者
  • 建設協力金方式:建物を借りる予定のテナントから建設費相当額の全部または一部を借り受けて、建物を建てる
  • 建設協力金方式:借り受けた建設協力金は返済する義務があり、建物の所有名義は土地所有者
  • 等価交換方式:土地の所有権(借地権も可)の全部または一部を提供し、デベロッパーが建設資金を負担する
  • 等価交換方式:土地所有者は建設資金の調達が不要で、完成した建物の一部(と土地の一部)を取得する
  • 等価交換方式:全部譲渡方式は、土地の全部を譲渡し、その対価として建物の一部と、その土地の一部を取得する
  • 一般に、等価交換方式の部分譲渡方式は、土地の一部を譲渡し、その対価で建物の一部を取得する
  • 定期借地権方式:土地を一定期間貸して地代収入を得る。借地人が建物を建てて所有し、土地所有者は建設資金を負担しない
  • 一般に、土地信託方式は、信託銀行等(受託者)が資金を調達して建物を建て、管理・運営し、収益は受益者が受け取る
  • 建設資金の調達:事業受託方式は土地所有者。等価交換方式・定期借地権方式では、土地所有者は調達しない

ひっかけ

  • 事業受託方式は「建設資金の負担なし」ではない。調達と返済は土地所有者で、建物の名義も土地所有者
  • 等価交換方式で土地所有者が取得するのは、建物の全部ではなく一部。定期借地権方式で建物の所有者は借地人

想定問題

4問(四答択一式)。選ぶと、その場で正解と解説が開きます。

想定問題 1四答択一式

不動産の有効活用の手法の一般的な特徴に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

正解:2 定期借地権方式では、土地所有者は土地を一定期間貸し付けることにより地代収入を得ることができ、当該土地上に建設される建物の建設資金を負担する必要がある。

ポイント

有効活用の各方式の資金負担と所有関係を比べて、最も不適切な記述を選ぶ問題です。

考え方と解き方

定期借地権方式は、建物を建てるのが借地人か土地所有者かで、資金負担が逆になります。「建設資金を負担するのはだれか」を取りちがえると、適切な記述が不適切に見えます。

  1. 定期借地権方式では、土地所有者は土地を貸すだけで、建物は借地人が建設して所有します。そのため、土地所有者は建物の建設資金を負担する必要がありません。
  2. 2)は、建設資金を負担する必要があるとしているので、不適切です。したがって、最も不適切なのは 2 です。正しくは、当該土地上に建設される建物の建設資金を負担する必要はない、です。

ほかの選択肢

  • 1 等価交換方式で対象にできるのは、土地の所有権のほか、借地権も含まれます。適切です。
  • 3 建設協力金方式は、建物を借りる予定のテナントから建設費相当額の全部または一部を借り受けて建てる方式なので、適切です。
  • 4 事業受託方式では、企画や管理・運営はデベロッパーが行いますが、建設資金の調達と返済は土地所有者が行います。適切です。

覚えておくこと

  • 定期借地権方式:土地を一定期間貸して地代収入を得る。借地人が建物を建てて所有し、土地所有者は建設資金を負担しない
  • 等価交換方式:土地の所有権(借地権も可)の全部または一部を提供し、デベロッパーが建設資金を負担する
  • 事業受託方式:建設資金の調達と返済は土地所有者が行い、建物の所有名義も土地所有者

(テーマ・覚えること)

想定問題 2四答択一式

不動産の有効活用の手法に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

正解:4 建設協力金方式では、土地所有者が土地上に建設するビルや店舗等を貸し付ける予定のテナントから、建設資金の全部または一部を借り受け、当該建物を建設することとなる。

ポイント

有効活用の各方式で、建設資金をだれが調達するか、建物がだれのものになるかを問う問題です。

考え方と解き方

方式ごとに、資金を出す人と建物の所有者が違います。建設協力金方式は、資金をテナントから借り受け、土地所有者が建物を建てる方式です。

  1. 建設協力金方式は、土地所有者が、建物を借りる予定のテナントから建設資金の全部または一部を借り受けて、建物を建設する方式です。借入れなので、返済が必要です。
  2. 4)は、この内容と同じです。したがって、最も適切なのは 4 です。

ほかの選択肢

  • 1 等価交換方式で建設資金を負担するのは、デベロッパーです。土地所有者が調達する必要はない、が正しい内容です。
  • 2 定期借地権方式で、建物を建てて所有するのは借地人です。土地所有者が建物の所有名義人になるとしている所が違います。
  • 3 事業受託方式でも、建設資金の調達と返済は土地所有者が行います。調達や返済を行う必要がない、としている所が違います。

覚えておくこと

  • 建設協力金方式:建物を借りる予定のテナントから建設費相当額の全部または一部を借り受けて、建物を建てる
  • 定期借地権方式:土地を一定期間貸して地代収入を得る。借地人が建物を建てて所有し、土地所有者は建設資金を負担しない
  • 事業受託方式:建設資金の調達と返済は土地所有者が行い、建物の所有名義も土地所有者

(テーマ・覚えること)

想定問題 3四答択一式

建設協力金方式に関する次の記述の空欄(ア)〜(ウ)にあてはまる語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。

建設協力金方式は、土地所有者が、建設する建物を借りる予定の(ア)から建設費相当額の全部または一部を借り受けて建物を建設する方式である。借り受けた建設協力金は(イ)、建物の所有名義は(ウ)となる。

正解:1 (ア)テナント、(イ)返済義務があり、(ウ)土地所有者

ポイント

建設協力金方式で、資金を出す人、返済の有無、建物の所有名義を問う問題です。

考え方と解き方

建設協力金方式は、資金をテナントから借りて、土地所有者が建物を持つ方式です。借りた資金なので返済が必要で、貸したテナントに建物の名義は移りません。

  1. 資金を出すのは、建物を借りる予定のテナントです(ア)。借り受けた建設協力金は、借入れなので返済義務があります(イ)。
  2. 建物は土地所有者が建設して所有します(ウ)。したがって、最も適切なのは 1 (ア)テナント、(イ)返済義務があり、(ウ)土地所有者 です。

ほかの選択肢

  • 2 (ア)が違います。資金を借り受けるのは、建物を借りる予定のテナントです。デベロッパーではありません。(イ)と(ウ)は合っています。
  • 3 (イ)が違います。借り受けた建設協力金は、返済義務があります。(ア)と(ウ)は合っています。
  • 4 (ウ)が違います。建物を建設して所有するのは土地所有者で、資金を出したテナントではありません。(ア)と(イ)は合っています。

覚えておくこと

  • 建設協力金方式:建物を借りる予定のテナントから建設費相当額の全部または一部を借り受けて、建物を建てる
  • 建設協力金方式:借り受けた建設協力金は返済する義務があり、建物の所有名義は土地所有者

(テーマ・覚えること)

想定問題 4四答択一式

不動産の有効活用の手法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

正解:3 等価交換方式の全部譲渡方式は、土地所有者が土地の全部を譲渡し、その対価として、デベロッパーが建設した建物の全部を取得する方式である。

ポイント

等価交換方式の全部譲渡方式などの特徴を比べて、最も不適切な記述を選ぶ問題です。

考え方と解き方

全部譲渡方式は、土地を全部譲渡する方式です。譲渡した対価として取得するのは、建物の全部ではなく、建物の一部とその土地の一部です。ここを取りちがえると、適切な記述が不適切に見えます。

  1. 等価交換方式の全部譲渡方式では、土地所有者は土地の全部をデベロッパーに譲渡し、その対価として建物の一部と、その土地の一部を取得します。
  2. 3)は、取得するのを建物の全部としているので、不適切です。したがって、最も不適切なのは 3 です。正しくは、土地の全部を譲渡し、その対価として建物の一部と、その土地の一部を取得する、です。

ほかの選択肢

  • 1 建設協力金方式は、建物を借りる予定のテナントから建設費相当額の全部または一部を借り受けて建てる方式なので、適切です。
  • 2 事業受託方式では、企画や管理・運営はデベロッパーに任せますが、建設資金の調達と返済は土地所有者が行います。適切です。
  • 4 定期借地権方式では、借地人が建物を建てるため、土地所有者は地代収入を得て、建設資金を負担する必要がありません。適切です。

覚えておくこと

  • 等価交換方式:全部譲渡方式は、土地の全部を譲渡し、その対価として建物の一部と、その土地の一部を取得する
  • 建設協力金方式:建物を借りる予定のテナントから建設費相当額の全部または一部を借り受けて、建物を建てる
  • 事業受託方式:建設資金の調達と返済は土地所有者が行い、建物の所有名義も土地所有者

(テーマ・覚えること)

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