分野 E|不動産 よく出る
不動産投資の利回りと証券化
過去の公開問題では、不動産の投資判断の手法の説明を選ぶ問題が、5回分で3問出ています。
最終更新
よく出る形
- NOI利回り・NPV・IRR・DCF法・レバレッジ効果・DSCRの説明から、適切(不適切)な記述を選ぶ(5回分で3問)
- NOI利回りの説明は3問すべてにあり、うち2問は「純収益」を「総収入」にかえた誤りの文
- NPVやレバレッジ効果の「上回る・下回る」など、判定の向きをかえた文が誤りの選択肢になる
覚えること
- 表面利回り(グロス利回り):年間の想定収入÷物件価格。運営費用は考えない
- NOI(純収益)=年間総収入-運営費用(借入金の利息・返済額は含めない)
- NOI利回り(純利回り)=NOI÷総投資額(物件価格+購入時の諸費用)。収益性を測る指標
- DSCR(借入金償還余裕率)=NOI÷借入金の元利返済額。1.0を下回ると、収益だけでは借入金を返済できない
- 現在価値:将来受け取るお金を、割引率を使って、いまの価値に直した額
- DCF法:連続する複数の期間の純収益と復帰価格(将来の売却価格)を現在価値に割り引き、合計して収益価格を求める
- NPV法(正味現在価値法):収益の現在価値の合計が投資額を上回る(NPVがプラス)なら、投資は有利
- IRR(内部収益率):収益の現在価値の合計が投資額と等しくなる割引率。期待する利回りを上回れば有利
- レバレッジ効果:収益率が借入金の金利を上回れば、借入金の利用で自己資金の収益率が上がる(下回れば下がる)
- 不動産の証券化:不動産から生じる収益を裏付けに、投資家から資金を集める仕組み
- 証券化の形:特定目的会社(TMK)は資産の流動化に関する法律、投資法人は投資信託及び投資法人に関する法律にもとづく
- 証券化の形:不動産特定共同事業は、不動産特定共同事業法にもとづく
数字と計算
- 例:年間総収入600万円、運営費用120万円、総投資額8,000万円。NOI=600万円-120万円=480万円
- NOI利回り=480万円÷8,000万円=6.0%。元利返済額が400万円なら、DSCR=480万円÷400万円=1.2
ひっかけ
- NOI利回りは、分子が総収入ではなく純収益(NOI)、分母が物件価格ではなく総投資額
- NPVはプラスなら有利。DSCRは1.0を下回ると返済に不足。向きを取りちがえない
- DCF法は複数期間の純収益と復帰価格を現在価値にする手法。一期間の純収益を還元利回りで除す手法ではない
想定問題
4問(四答択一式)。選ぶと、その場で正解と解説が開きます。
不動産の投資判断の手法等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解:1 借入金併用型投資では、対象不動産の収益率が借入金の金利を下回っている場合でも、レバレッジ効果により、自己資金に対する収益率の向上を期待することができる。
ポイント
投資判断の手法の説明から、最も不適切な記述を選ぶ問題です。
考え方と解き方
レバレッジ効果は、収益率と借入金の金利のどちらが大きいかで向きが決まります。上回る場合と下回る場合を取りちがえると、適切な記述が不適切に見えます。
- レバレッジ効果が働くのは、対象不動産の収益率が借入金の金利を上回っている場合です。借入金を使うと、自己資金に対する収益率が上がります。下回っている場合は、自己資金に対する収益率が下がります。
- 1)は、金利を下回っている場合でも収益率の向上を期待できるとしているので、不適切です。したがって、最も不適切なのは 1 です。正しくは、収益率が借入金の金利を上回っている場合に、自己資金に対する収益率の向上を期待することができる、です。
ほかの選択肢
- 2 IRR(内部収益率)は、将来のキャッシュフローの現在価値の合計と投資額が等しくなる割引率です。定義のとおりなので、適切です。
- 3 DCF法は、複数の期間の純収益と復帰価格を現在価値に割り引いて合計し、収益価格を求める手法です。適切です。
- 4 NPV法では、収益の現在価値の合計額が投資額を上回れば、NPVがプラスになるので、投資は有利と判定できます。適切です。
覚えておくこと
- レバレッジ効果:収益率が借入金の金利を上回れば、借入金の利用で自己資金の収益率が上がる(下回れば下がる)
- DCF法:連続する複数の期間の純収益と復帰価格(将来の売却価格)を現在価値に割り引き、合計して収益価格を求める
- NPV法(正味現在価値法):収益の現在価値の合計が投資額を上回る(NPVがプラス)なら、投資は有利
(テーマ・覚えること)
不動産投資の利回りや指標に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
正解:3 NOI利回り(純利回り)は、年間のNOIを、物件価格に購入時の諸費用を加えた総投資額で除して算出する利回りである。
ポイント
利回りと投資判断の指標の定義を問う問題です。
考え方と解き方
利回りは、分子に何を置くか(想定収入か純収益か)と、分母に何を置くか(物件価格か総投資額か)で名前が変わります。この2つを取りちがえるのが、間違えるところです。
- 表面利回りは、年間の想定収入を物件価格で除して求め、運営費用は考えません。NOI利回りは、年間のNOI(総収入から運営費用を差し引いた額)を、物件価格に購入時の諸費用を加えた総投資額で除して求めます。
- 3)は、この内容と同じです。したがって、最も適切なのは 3 です。
ほかの選択肢
- 1 表面利回りの分子を、純収益としている所が違います。正しくは、年間の想定収入で、運営費用は考えません。
- 2 借入金の利息も差し引くとしている所が違います。NOIの運営費用には、借入金の利息や返済額を含めません。
- 4 IRRが期待する利回りを下回る場合は、投資は不利です。正しくは、上回っている場合に有利と判定します。
覚えておくこと
- 表面利回り(グロス利回り):年間の想定収入÷物件価格。運営費用は考えない
- NOI(純収益)=年間総収入-運営費用(借入金の利息・返済額は含めない)
- NOI利回り(純利回り)=NOI÷総投資額(物件価格+購入時の諸費用)。収益性を測る指標
(テーマ・覚えること)
不動産の投資判断の指標に関する次の記述の空欄(ア)、(イ)にあてはまる語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
正解:1 (ア)NOI、(イ)借入金の元利返済額
ポイント
DSCRの算式を問う問題です。
考え方と解き方
DSCRは、返済の余裕を見る指標です。余裕があるかどうかは、返済に充てられる収益(分子)と、返済しなければならない額(分母)の関係で決まります。分子と分母を取りちがえやすい所です。
- DSCRは、NOIを借入金の元利返済額で除して求めます。NOIが元利返済額より大きい(1.0を上回る)ほど、返済の余裕があります。
- 1.0を下回ると、収益だけでは返済できません。したがって、最も適切なのは 1 (ア)NOI、(イ)借入金の元利返済額 です。
ほかの選択肢
- 2 (イ)が違います。分母は、借入金の利息だけではなく、元本の返済も含めた元利返済額です。(ア)のNOIは合っています。
- 3 (ア)が違います。分子は、総収入ではなく、運営費用を差し引いたNOIです。(イ)の元利返済額は合っています。
- 4 (ア)と(イ)が入れかわっています。元利返済額をNOIで除すと、数値が大きいほど返済が苦しいという、逆の意味になります。
覚えておくこと
- DSCR(借入金償還余裕率)=NOI÷借入金の元利返済額。1.0を下回ると、収益だけでは借入金を返済できない
- NOI(純収益)=年間総収入-運営費用(借入金の利息・返済額は含めない)
(テーマ・覚えること)
下記の〈資料〉に基づく、対象不動産のNOI利回り(純利回り)として、最も適切なものはどれか。なお、NOIは年間総収入から運営費用を差し引いた額とし、運営費用には減価償却費と借入金の返済額(利息を含む)は含まれないものとする。また、空室や賃料の滞納はないものとする。
・年間総収入:800万円
・年間の運営費用(管理費、固定資産税・都市計画税、保険料など):150万円
・借入金の年間の利息:40万円
・年間の減価償却費:50万円
・物件価格:9,500万円
・購入時の諸費用:500万円
正解:4 6.5%
ポイント
NOIと総投資額を求めて、NOI利回りを計算する問題です。
考え方と解き方
間違えやすいのは、資料にある借入金の利息や減価償却費を、NOIの計算で差し引いてしまうことです。問題の条件では、運営費用に含まれるのは管理費などだけです。
- NOIは、年間総収入から運営費用を差し引いた額です。本問の条件では、借入金の利息と減価償却費は運営費用に含まれません。800万円-150万円=650万円です。
- 総投資額は、物件価格に購入時の諸費用を加えた額で、9,500万円+500万円=1億円です。
- NOI利回りは、650万円÷1億円=6.5%です。したがって、最も適切なのは 4 6.5% です。
ほかの選択肢
- 1 5.6%:借入金の利息40万円と減価償却費50万円も差し引いた額です((650万円-40万円-50万円)÷1億円)。本問の条件では、どちらも運営費用に含まれません。
- 2 6.0%:減価償却費50万円を差し引いた額です((650万円-50万円)÷1億円)。本問の条件では、減価償却費は運営費用に含まれません。
- 3 6.1%:借入金の利息40万円を差し引いた額です((650万円-40万円)÷1億円)。本問の条件では、借入金の利息は運営費用に含まれません。
覚えておくこと
- NOI(純収益)=年間総収入-運営費用(借入金の利息・返済額は含めない)
- NOI利回り(純利回り)=NOI÷総投資額(物件価格+購入時の諸費用)。収益性を測る指標
(テーマ・覚えること)
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- 2024年9月 第50問不動産の投資判断の手法等に関する次の記述のう…四答択一式
- 2026年5月 第50問不動産の投資判断の手法等に関する次の記述のう…四答択一式・まずこの1問
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