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株式の投資指標
過去の公開問題では、会社のデータから投資指標を求める問題が、5回分で4問出ています。
最終更新
よく出る形
- 会社のデータ(株価、株式数、純利益、純資産、配当金総額)から、投資指標の記述を選ぶ(5回分で4問)
- 適切な記述を選ぶ型が2問、不適切な記述を選ぶ型が2問。1社の指標を求める型が3問、2社を比べる型が1問
覚えること
- EPS(1株当たり当期純利益)=当期純利益÷発行済株式数
- BPS(1株当たり純資産)=純資産(自己資本)÷発行済株式数
- PER(株価収益率)=株価÷EPS(単位は倍)。低いほど割安とされる
- PBR(株価純資産倍率)=株価÷BPS(倍)。時価総額÷純資産でも同じ。1倍は株価が1株当たり純資産と同じ
- ROE(自己資本利益率)=当期純利益÷自己資本×100(%)
- ROA(総資産利益率)=当期純利益÷総資産×100(%)
- 配当利回り=1株当たり配当金÷株価×100(%)。配当金総額÷時価総額でも同じ
- 配当性向=配当金総額÷当期純利益×100(%)。1株当たり配当金÷EPSでも同じ
- 株式益利回り=EPS÷株価×100(%)。PERの逆数
- 時価総額=株価×発行済株式数
- 2社を比べるときは、各社の指標を同じ式で計算してから、大小を比べる
数字と計算
- 例:株価2,000円、発行済株式数1億株、当期純利益50億円、純資産1,000億円、配当金総額20億円
- EPS=50億円÷1億株=50円。PER=2,000円÷50円=40倍。時価総額=2,000円×1億株=2,000億円
- BPS=1,000億円÷1億株=1,000円。PBR=2,000円÷1,000円=2倍
- ROE=50億円÷1,000億円×100=5%(当期純利益50億円を、自己資本1,000億円で割る)
- 配当性向=20億円÷50億円×100=40%。配当利回り=20億円÷2,000億円×100=1%
ひっかけ
- PERとPBRは「倍」、ROE・配当利回り・配当性向・株式益利回りは「%」。単位の取りちがえに注意
- 配当利回りは株価(時価総額)で、配当性向は当期純利益で割る。割る相手を取りちがえない
想定問題
4問(四答択一式)。選ぶと、その場で正解と解説が開きます。
下記<X社のデータ>に基づき算出される投資指標に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
| 株価 | 1,500円 |
| 発行済株式数 | 2億株 |
| 当期純利益 | 150億円 |
| 自己資本(=純資産) | 2,500億円 |
| 配当金総額 | 45億円 |
正解:4 配当性向は、1.5%である。
ポイント
会社のデータから求めた投資指標のうち、最も不適切な記述を選ぶ問題です。
考え方と解き方
どの指標も、割られる数と割る数の組み合わせで決まります。配当利回りと配当性向は、どちらも配当を割る計算ですが、割る相手が株価(時価総額)か当期純利益かで別の指標になります。
- EPSは150億円÷2億株=75円、BPSは2,500億円÷2億株=1,250円、時価総額は1,500円×2億株=3,000億円です。
- 配当性向は45億円÷150億円×100=30%で、1.5%ではありません。1.5%は、配当金総額を時価総額で割った配当利回り(45億円÷3,000億円×100)の値です。したがって、最も不適切なのは 4 です。正しくは、配当性向は、30%です。
ほかの選択肢
- 1 PERは、株価÷EPSで、1,500円÷75円=20倍なので、適切です。
- 2 PBRは、株価÷BPSで、1,500円÷1,250円=1.2倍なので、適切です。
- 3 ROEは、当期純利益÷自己資本×100で、150億円÷2,500億円×100=6%なので、適切です。
覚えておくこと
- PER(株価収益率)=株価÷EPS(単位は倍)。低いほど割安とされる
- ROE(自己資本利益率)=当期純利益÷自己資本×100(%)
- 配当性向=配当金総額÷当期純利益×100(%)。1株当たり配当金÷EPSでも同じ
(テーマ・覚えること)
下記<資料>に基づき算出されるA社およびB社の株式の投資指標に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
| A社 | B社 | |
|---|---|---|
| 株価 | 3,000円 | 800円 |
| 当期純利益 | 100億円 | 120億円 |
| 純資産(自己資本) | 1,500億円 | 2,400億円 |
| 配当金総額 | 30億円 | 60億円 |
| 発行済株式数 | 1億株 | 3億株 |
正解:2 PERは、B社よりもA社の方が高い。
ポイント
2社の投資指標を比べて、最も適切な記述を選ぶ問題です。
考え方と解き方
2社の比較では、同じ式で各社の値を出してから大小を決めます。ROEとPBRのように、割る相手が違う指標を取りちがえると、大小が逆に見えます。
- EPSとBPSを出します。A社はEPS=100億円÷1億株=100円、BPS=1,500億円÷1億株=1,500円です。B社はEPS=120億円÷3億株=40円、BPS=2,400億円÷3億株=800円です。
- PERは、A社が3,000円÷100円=30倍、B社が800円÷40円=20倍で、A社の方が高いです。したがって、最も適切なのは 2 です。
ほかの選択肢
- 1 ROEは、A社が100億円÷1,500億円×100=約6.7%、B社が120億円÷2,400億円×100=5%で、A社の方が高いです。B社の方が高いとしている所が違います。
- 3 PBRは、A社が3,000円÷1,500円=2倍、B社が800円÷800円=1倍で、A社の方が高いです。B社の方が高いとしている所が違います。
- 4 配当利回りは、A社が30億円÷3,000億円×100=1%、B社が60億円÷2,400億円×100=2.5%で、B社の方が高いです。A社の方が高いとしている所が違います。
覚えておくこと
- PER(株価収益率)=株価÷EPS(単位は倍)。低いほど割安とされる
- ROE(自己資本利益率)=当期純利益÷自己資本×100(%)
- 2社を比べるときは、各社の指標を同じ式で計算してから、大小を比べる
(テーマ・覚えること)
株式の投資指標に関する次の記述の空欄(ア)〜(ウ)にあてはまる語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
正解:1 (ア)1株当たり当期純利益、(イ)1株当たり純資産、(ウ)自己資本
ポイント
PER・PBR・ROEの式の組み立てを問う、空欄の組み合わせの問題です。
考え方と解き方
3つの指標は、割られる数と割る数が似ているので、混ぜやすくなります。PERとPBRは株価を1株当たりの値で割り、ROEは会社全体の値で割ります。
- PERは、株価を1株当たり当期純利益(EPS)で割って求めます(ア)。PBRは、株価を1株当たり純資産(BPS)で割って求めます(イ)。
- ROEは、当期純利益を自己資本で割って求めます(ウ)。したがって、最も適切なのは 1 (ア)1株当たり当期純利益、(イ)1株当たり純資産、(ウ)自己資本 です。
ほかの選択肢
- 2 (ア)と(イ)が入れかわっています。PERは株価をEPSで、PBRは株価をBPSで割ります。(ウ)は合っています。
- 3 (ウ)が違います。ROEは、当期純利益を時価総額ではなく、自己資本で割ります。時価総額で割るのは、株式益利回りです。(ア)と(イ)は合っています。
- 4 (ア)が違います。PERの分母は、1株当たり配当金ではなく、1株当たり当期純利益(EPS)です。(イ)と(ウ)は合っています。
覚えておくこと
- PER(株価収益率)=株価÷EPS(単位は倍)。低いほど割安とされる
- PBR(株価純資産倍率)=株価÷BPS(倍)。時価総額÷純資産でも同じ。1倍は株価が1株当たり純資産と同じ
- ROE(自己資本利益率)=当期純利益÷自己資本×100(%)
(テーマ・覚えること)
下記<Y社のデータ>に基づく、Y社の株式益利回りとして、最も適切なものはどれか。
| 株価 | 2,400円 |
| 発行済株式数 | 1.5億株 |
| 当期純利益 | 108億円 |
| 自己資本(=純資産) | 1,800億円 |
| 配当金総額 | 36億円 |
正解:3 3.0%
ポイント
株式益利回りを求める計算問題です。
考え方と解き方
株式益利回りは、PERの逆数にあたる指標です。配当利回りやROEと割る相手が違うので、どの数字を何で割るかを取りちがえると、別の指標の値になります。
- 株式益利回りは、EPS÷株価×100 で求めます。EPSは、当期純利益÷発行済株式数=108億円÷1.5億株=72円です。
- 株式益利回りは、72円÷2,400円×100=3.0%です。したがって、最も適切なのは 3 3.0% です。
ほかの選択肢
- 1 1.0%:当期純利益ではなく、配当金総額を時価総額で割った額です(36億円÷3,600億円×100)。これは配当利回りです。
- 2 2.0%:当期純利益でなく配当金総額を使い、割る相手も株価(時価総額)でなく自己資本にした額です(36億円÷1,800億円×100)。
- 4 6.0%:当期純利益を自己資本で割った額です(108億円÷1,800億円×100)。これはROEです。
覚えておくこと
- 株式益利回り=EPS÷株価×100(%)。PERの逆数
- 時価総額=株価×発行済株式数
- 配当利回り=1株当たり配当金÷株価×100(%)。配当金総額÷時価総額でも同じ
(テーマ・覚えること)
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