分野 C|金融資産運用 よく出る

金融商品の関連法規

過去の公開問題では、金融サービス提供法の問題が2問、消費者契約法と金融商品取引法の問題が1問、5回分で合わせて3問出ています。

最終更新

よく出る形

  • 金融商品の取引に関する法令を問い、最も適切/不適切を選ぶ(5回分で3問)
  • 金融サービス提供法が2問、消費者契約法と金融商品取引法を並べた問題が1問
  • 勧誘方針・損害額の推定・金融サービス仲介業が、金融サービス提供法の2問のどちらにも選択肢にある

覚えること

  • 金融サービス提供法(金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律):金融商品の販売等のルールを定める
  • 金融商品の範囲:ゴルフ会員権・レジャー会員権は、金融サービス提供法の金融商品の販売に入らない
  • 説明義務:金融商品販売業者等は、販売前に、元本欠損や当初元本を上回る損失のおそれなどの重要事項を説明する
  • 説明の方法と程度は、顧客の知識・経験・財産の状況などに応じて決まる(すべての顧客に同じ方法ではない)
  • 説明義務の適用除外:特定顧客(専門的知識と経験を有する者)や、顧客が説明を不要とする意思を表明した場合
  • 断定的判断の提供の禁止:不確実な事項について、断定的な判断を示したり確実だと誤認させたりしてはならない
  • 損害額の推定:説明義務違反などの損害賠償を請求するとき、元本欠損額出どころが損害額と推定される
  • 勧誘方針:業として勧誘する金融商品販売業者等は、あらかじめ定めて公表する(特定顧客のみが相手の事業者などは除く)
  • 金融サービス仲介業:内閣総理大臣の登録を受け、預金等・保険・有価証券等・貸金業の貸付けのいずれかを仲介する
  • 仲介業の範囲:高度に専門的な説明を必要とする金融サービスは、仲介できる範囲から除かれる
  • 預託の禁止:名目を問わず、仲介に関して顧客から金銭その他の財産の預託を受けてはならない(内閣府令の例外あり)
  • 保証金:金融サービス仲介業者は供託する(賠償責任保険契約を結べば、一部は供託しなくてよい)
  • 金融商品取引法の禁止行為:断定的判断を提供しての勧誘と、損失補てん(事前の約束・事後の提供)
  • 損失補てんの禁止:投資助言業務を行う業者も、助言を受けた取引で生じた顧客の損失を補てんできない(事故による損失を除く)
  • 適合性の原則:顧客の知識・経験・財産の状況などに照らして、不適当な勧誘をしてはならない
  • 取り消せる場合(誤認):不実告知、断定的判断の提供、利益を告げつつ不利益事実を故意・重大な過失で告げなかった
  • 取り消せる場合(困惑):退去しない・退去させないなど。過量契約(通常の分量を著しく超える)も取り消せる
  • 取消権の期間:追認できる時から1年出どころ、契約締結から5年出どころで消滅(霊感等による告知の取消権を除く)
  • 無効な条項:事業者の損害賠償責任の全部を免除する条項。違約金は、平均的な損害額を超える部分が無効
  • 犯罪収益移転防止法:口座開設などの際に、本人特定事項・取引の目的・職業(事業の内容)・実質的支配者を確認する
  • 確認記録と取引記録は、それぞれ7年出どころ間保存する。疑わしい取引は行政庁に届け出る(顧客には漏らさない)

ひっかけ

  • 損害額と推定されるのは、払い込んだ元本の総額ではなく、元本欠損額出どころ
  • 信用取引の最低委託保証金は30万円出どころで、100万円ではない(くわしくは株式の取引ルールのテーマ)

想定問題

4問(四答択一式)。選ぶと、その場で正解と解説が開きます。

想定問題 1四答択一式

金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律(以下「金融サービス提供法」という)に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

正解:1 金融サービス提供法では、金融商品販売業者等は、業として行う金融商品の販売等に係る勧誘をしようとするときは、勧誘方針を策定する義務があるが、これを公表する義務はない。

ポイント

金融サービス提供法の内容を見分けて、最も不適切な記述を選ぶ問題です。

考え方と解き方

勧誘方針は、決めるだけでなく、公表するところまでが義務です。策定の義務だけを覚えていると、公表の義務はないという記述が適切に見えます。

  1. 金融サービス提供法では、業として勧誘をしようとする金融商品販売業者等は、勧誘方針をあらかじめ定めて公表しなければなりません。
  2. 1)は、公表する義務はないとしているので、不適切です。したがって、最も不適切なのは 1 です。正しくは、あらかじめ勧誘方針を策定して公表することが義務付けられている、です。

ほかの選択肢

  • 2 重要事項の説明の方法と程度は、顧客の知識・経験・財産の状況などに応じて決まるので、適切です。
  • 3 金融サービス仲介業者は、原則として、名目を問わず、仲介に関して顧客から金銭その他の財産の預託を受けてはならないので、適切です。
  • 4 不確実な事項について断定的な判断を提供することは禁止されているので、適切です。

覚えておくこと

  • 勧誘方針:業として勧誘する金融商品販売業者等は、あらかじめ定めて公表する(特定顧客のみが相手の事業者などは除く)
  • 説明の方法と程度は、顧客の知識・経験・財産の状況などに応じて決まる(すべての顧客に同じ方法ではない)
  • 預託の禁止:名目を問わず、仲介に関して顧客から金銭その他の財産の預託を受けてはならない(内閣府令の例外あり)

(テーマ・覚えること)

想定問題 2四答択一式

消費者契約法に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

正解:3 事業者の債務不履行により消費者に生じた損害を賠償する責任の全部を免除する条項は、無効となる。

ポイント

消費者契約法の、取り消せる場合と、無効になる条項を問う問題です。

考え方と解き方

取り消せる場合と、条項が無効になる場合は別の定めです。誤りの記述は、取り消せる条件を広げたり、取り消せるのに「取り消せない」としたり、無効な条項を有効としたりします。

  1. 消費者契約法では、事業者の損害賠償責任を全部免除する条項は無効です。債務不履行による責任の全部を免除する条項も、無効になります。
  2. 3)は、この内容と同じです。したがって、最も適切なのは 3 です。

ほかの選択肢

  • 1 過失により告げなかった場合でも取り消せるとしている所が違います。不利益事実の不告知で取り消せるのは、正しくは、利益となる旨を告げ、かつ、不利益となる事実を故意または重大な過失で告げなかった場合です。
  • 2 一部を免除する条項を有効としている所が違います。正しくは、故意または重大な過失による債務不履行について、損害賠償責任の一部を免除する条項も無効です。
  • 4 取り消すことができないとしている所が違います。通常の分量を著しく超えることを知りながら勧誘して契約させた場合(過量契約)は、取り消すことができます。

覚えておくこと

  • 取り消せる場合(誤認):不実告知、断定的判断の提供、利益を告げつつ不利益事実を故意・重大な過失で告げなかった
  • 取り消せる場合(困惑):退去しない・退去させないなど。過量契約(通常の分量を著しく超える)も取り消せる
  • 無効な条項:事業者の損害賠償責任の全部を免除する条項。違約金は、平均的な損害額を超える部分が無効

(テーマ・覚えること)

想定問題 3四答択一式

消費者契約法に関する次の記述の空欄(ア)、(イ)にあてはまる語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。

消費者契約法に基づく取消権は、追認をすることができる時から(ア)行使しないとき、または契約の締結の時から(イ)を経過したときは、時効によって消滅する。なお、霊感等による告知の取消権は除くものとする。

正解:4 (ア)1年、(イ)5年

ポイント

消費者契約法の取消権が消滅する2つの期間を問う問題です。

考え方と解き方

取消権の期間は、数え始めが2通りあります。追認できる時からの期間と、契約締結からの期間は、短いほうと長いほうを取りちがえやすい所です。

  1. 取消権は、追認をすることができる時から1年行使しないと、時効で消滅します。これが(ア)です。
  2. また、契約の締結の時から5年を経過したときも消滅します。これが(イ)です。
  3. したがって、最も適切なのは 4 (ア)1年、(イ)5年 です。

ほかの選択肢

  • 1 (ア)と(イ)が入れかわっています。追認できる時から1年、契約締結から5年です。
  • 2 (イ)が違います。契約の締結の時から5年です。(ア)の1年は合っています。
  • 3 (ア)が違います。追認をすることができる時から1年です。(イ)の5年は合っています。

覚えておくこと

  • 取消権の期間:追認できる時から1年、契約締結から5年で消滅(霊感等による告知の取消権を除く)

(テーマ・覚えること)

数字の出どころ:消費者契約法の取消権の行使期間(契約締結から)・消費者契約法の取消権の行使期間(追認できる時から)

想定問題 4四答択一式

金融商品の取引等に係る各種法令に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

正解:1 犯罪収益移転防止法において、金融機関は、口座の開設などの際に、顧客の本人特定事項と取引を行う目的を確認すればよく、職業については確認しなくてよいとされている。

ポイント

犯罪収益移転防止法と金融商品取引法のルールを見分けて、最も不適切な記述を選ぶ問題です。

考え方と解き方

取引時確認で確認する事項は、本人特定事項だけではありません。取引の目的や職業なども確認する、という点を落とすと、誤りの記述が適切に見えます。

  1. 犯罪収益移転防止法の取引時確認では、本人特定事項、取引を行う目的、職業(法人は事業の内容)、法人の実質的支配者を確認します。
  2. 1)は、職業を確認しなくてよいとしているので、不適切です。したがって、最も不適切なのは 1 です。正しくは、職業(法人は事業の内容)も確認しなければならない、です。

ほかの選択肢

  • 2 確認記録は、特定取引等に係る契約が終了した日などから7年間保存します。なお、取引記録は、取引が行われた日から7年間保存するので、適切です。
  • 3 金融商品取引法では、不確実な事項について断定的な判断を提供して勧誘することが禁止されているので、適切です。
  • 4 金融商品取引法の適合性の原則は、顧客の知識・経験・財産の状況などに照らして不適当な勧誘をしてはならないというルールなので、適切です。

覚えておくこと

  • 犯罪収益移転防止法:口座開設などの際に、本人特定事項・取引の目的・職業(事業の内容)・実質的支配者を確認する
  • 確認記録と取引記録は、それぞれ7年間保存する。疑わしい取引は行政庁に届け出る(顧客には漏らさない)
  • 適合性の原則:顧客の知識・経験・財産の状況などに照らして、不適当な勧誘をしてはならない

(テーマ・覚えること)

数字の出どころ:犯罪収益移転防止法の確認記録・取引記録の保存期間

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