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RAIDと稼働率(信頼性・スケールアウト・RASIS)

今の制度の過去問(3回分)では、稼働率の計算が2問、RAID の実効容量が1問、合わせて3問出ています。

シラバス案 Ver.0.1(2026年8月31日公表)の『4-14-4 信頼性設計』

最終更新

よく出る形

  • 直列と並列を組み合わせた構成の稼働率(使える時間の割合)を求める(3回分で1問)
  • 並列の台数を増やして、目標の稼働率にする台数を求める(3回分で1問)
  • RAID(複数台を1台のように使う技術)の実効データ容量を求める(3回分で1問)
  • 問われるとしたら:事例で、ミラーリング(複製して書く)とストライピング(分けて書く)を選ぶ形
  • 問われるとしたら:スケールアウト(台数を増やす)などの a〜c の組合せの形
  • 問われるとしたら:RASIS(5つの評価項目)の意味を選ぶ形

覚えること

  • RAID:複数の記憶装置を1台のように扱い、信頼性や速度を高める技術
  • ストライピング:データを複数台に分けて書き込み、速度を高める。予備(冗長性)はない
  • ミラーリング:同じデータを複数台に書き込み、1台が壊れても続けられる
  • RAID5:パリティ(復元用の情報)を分散。同じ容量の n 台なら実効容量は(n-1)台分
  • スケールアップ:1台のサーバの CPU やメモリを増強して、処理能力を高める
  • スケールアウト:サーバの台数を増やして処理を分散し、処理能力を高める
  • RASIS:信頼性、可用性、保守性、完全性、安全性の5つの評価項目
  • 可用性:使いたいときに使える度合い。稼働率で測る
  • 信頼性は MTBF(平均故障間隔)、保守性は MTTR(平均修復時間)で見る
  • 稼働率:MTBF÷(MTBF+MTTR)。使える時間の割合
  • 直列の稼働率:全部が動く必要があるので、各稼働率の積
  • 並列の稼働率:1-(各装置の停止率の積)。1台でも動けばよい

数字と計算

  • 例:稼働率0.7の装置2台の並列は 1-0.3×0.3=0.91
  • 例:同じ2台の直列は 0.7×0.7=0.49
  • 例:MTBF 80時間、MTTR 20時間なら 80÷(80+20)=0.8

ひっかけ

  • 並列は台数が増えるほど稼働率が上がり、直列は下がる
  • RAID5 の実効容量は(台数-1)台分で、全台分ではない
  • ミラーリングは故障への備え、ストライピングは速度向上が目的

想定問題

4問(四肢択一)。選ぶと、その場で正解と解説が開きます。

想定問題 1四肢択一

この構成の考え方として、最も適切なものはどれか。

A 社のデータ管理部では、同じ容量の HD 装置を2台使って、社内の共有データを保存する。1台が故障しても、データを失わずに運用を続けられる構成にしたい。

正解:エ 同じデータを2台に重複して書き込む、ミラーリングで構成する。

ポイント

1台の故障に備える HD 装置2台の構成を、事例から選ぶ問題です。

考え方と解き方

名前と書き込み方を入れかえて覚えていると、ア、イを選んでしまいます。また、速くなる点だけに目が行くと、故障への備えを見落とします。

  1. 1台が故障してもデータを失わないためには、同じ内容を2台が持つ必要があります。同じデータを2台に同時に書き込む方式が、ミラーリングです。
  2. したがって、最も適切なのは エ です。

ほかの選択肢

  • ア データを分割して書き込むのはストライピングで、ミラーリングは同じデータを複数台に書き込みます。
  • イ 同じデータを重複して書き込むのはミラーリングで、ストライピングはデータを分割して書き込みます。
  • ウ ストライピングは、1台が故障すると分割したデータの一部を失い、全体を使えなくなります。

覚えておくこと

  • ミラーリング:同じデータを複数台に書き込み、1台が壊れても続けられる
  • ストライピング:データを複数台に分けて書き込み、速度を高める。予備(冗長性)はない

(テーマ・覚えること)

想定問題 2四肢択一

稼働率が0.9の装置Aと、0.8の装置Bを直列に接続したシステムがある。このシステムの稼働率はどれか。

ここで、2台とも稼働しているときだけ、システムは稼働しているとみなす。また、それぞれの装置はランダムに故障が起こるものとする。

正解:イ 0.72

ポイント

直列に接続したシステムの稼働率を求める計算問題です。

考え方と解き方

全体が動くには両方が動く必要があるのに、並列と同じく1台でも動けばよいと考えると、1-0.1×0.2 を計算する間違いがあります。

  1. 直列は、2台とも稼働している必要があるので、稼働率は各装置の稼働率の積です。0.9×0.8=0.72
  2. したがって、稼働率は 0.72 で、適切なのは イ です。

ほかの選択肢

  • ア 0.02 は、2台とも停止している確率 0.1×0.2=0.02 で、稼働率ではありません。
  • ウ 0.85 は、2台の稼働率の平均 (0.9+0.8)÷2=0.85 で、直列の稼働率ではありません。
  • エ 0.98 は、1台でも稼働していればよい並列の稼働率 1-0.1×0.2=0.98 です。

覚えておくこと

  • 直列の稼働率:全部が動く必要があるので、各稼働率の積
  • 並列の稼働率:1-(各装置の停止率の積)。1台でも動けばよい

(テーマ・覚えること)

想定問題 3四肢択一

構成に関する記述として、適切なものだけを全て挙げたものはどれか。

A 社のシステム部では、サーバとストレージの構成について、用語の意味を確認している。
  • a スケールアウトは、1台のサーバの CPU やメモリを増強して、処理能力を高める方法である。
  • b RAID5 は、パリティを使って、1台が故障してもデータを復元できる。
  • c スケールアップは、1台のサーバの CPU やメモリを増強して、処理能力を高める方法である。

正解:ウ b、c

ポイント

スケールアウト、RAID5、スケールアップを、a〜c で判定する問題です。

考え方と解き方

台数を増やす方法と、1台を増強する方法の名前を入れかえて覚えていると、a を適切としてしまいます。

  1. a は不適切です。CPU やメモリを増強するのはスケールアップで、スケールアウトは台数を増やします。
  2. b は適切です。RAID5 は、パリティで1台の故障まで復元できます。
  3. c は適切です。スケールアップは、1台の性能を高める方法です。
  4. したがって、適切なのは b、c で、ウ です。

ほかの選択肢

  • ア a は不適切なのに入っており、c が適切なのに入っていません。
  • イ a は不適切なので、a、b、c の全てとはなりません。
  • エ b も適切なので、c だけでは足りません。

覚えておくこと

  • スケールアップ:1台のサーバの CPU やメモリを増強して、処理能力を高める
  • スケールアウト:サーバの台数を増やして処理を分散し、処理能力を高める
  • RAID5:パリティ(復元用の情報)を分散。同じ容量の n 台なら実効容量は(n-1)台分

(テーマ・覚えること)

想定問題 4四肢択一

RASIS のうち、システムが使いたいときに使える状態にある度合いを表し、稼働率で測るものはどれか。

正解:ア 可用性(Availability)

ポイント

RASIS の項目のうち、稼働率で測る項目を選ぶ問題です。

考え方と解き方

信頼性と可用性は、どちらも壊れにくさの話に見えるため、見分ける点を落として間違えます。

  1. 使いたいときに使える状態にある度合いを表し、稼働率で測るのは、可用性です。
  2. したがって、該当するのは ア です。

ほかの選択肢

  • イ 信頼性は、故障せずに動き続ける度合いで、MTBF で見ます。
  • ウ 保守性は、修理のしやすさを表し、MTTR で見ます。
  • エ 安全性は、不正なアクセスなどから守られている度合いです。

覚えておくこと

  • RASIS:信頼性、可用性、保守性、完全性、安全性の5つの評価項目
  • 可用性:使いたいときに使える度合い。稼働率で測る
  • 信頼性は MTBF(平均故障間隔)、保守性は MTTR(平均修復時間)で見る

(テーマ・覚えること)

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