分野 C|金融資産運用 よく出る

預金保険とセーフティネット

過去の公開問題では、預金保険制度を中心に、日本投資者保護基金も含めたセーフティネットの問題が、5回分で3問出ています。

最終更新

よく出る形

  • 預金保険で保護される預金・されない預金を問い、最も適切/不適切を選ぶ(5回分で3問)
  • 決済用預金を一般預金等と同じ限度額の扱いにした誤りが、5回分のうち2回の選択肢にある
  • 確定拠出年金の定期預金や外貨預金の扱いが、5回分のうち2回ずつ選択肢にある
  • 日本投資者保護基金の補償対象(FX取引・銀行で買った投資信託)が、5回分のうち2回の選択肢にある

覚えること

  • 預金保険制度:金融機関が破綻したとき、預金者を守る制度(預金保険機構が運営)
  • 一般預金等(利息のつく預金など):1金融機関ごと、預金者1人あたり元本1,000万円出どころまでと破綻日までの利息等を保護
  • 名寄せ(預金を合算すること):同じ預金者の預金を金融機関ごとに合算して、保護される額を確定する
  • 決済用預金:全額保護出どころ。無利息・いつでも払戻しを請求できる・決済サービスを提供できる、の全てを満たす預金
  • 保護の対象外:外貨預金は対象外出どころ。譲渡性預金・無記名預金・名義を借りただけの他人名義の預金も対象外
  • 国内銀行の海外支店や外国銀行の在日支店に預けた預金は、預金の種類にかかわらず保護の対象にならない
  • 確定拠出年金の運用商品の定期預金:加入者の預金として、預金保険制度の保護の対象になる
  • 日本投資者保護基金:証券会社が破綻し、分別管理の不備で顧客の預かり資産を返せないときの補償
  • 補償額:一般顧客1人あたり、破綻した証券会社ごとに1,000万円出どころまで(値下がり損は対象外)
  • 補償の対象は、金融機関などのプロの投資家を除く一般顧客。店頭デリバティブ取引も対象外
  • 対象外:FX取引と、銀行など証券会社以外で買った投資信託(預金保険の対象でもない)

数字と計算

  • 例:同じ銀行に、利息のつく普通預金500万円・定期預金1,100万円と、無利息の当座預金(決済用預金)300万円
  • 一般預金等は合計1,600万円のうち1,000万円出どころまで保護され、決済用預金は全額保護出どころ
  • 保護される元本は、1,000万円出どころ+決済用預金300万円=1,300万円

ひっかけ

  • 決済用預金は元本1,000万円出どころまでではなく全額保護出どころ。限度額で分けるのは一般預金等
  • 預金保険は預金の保護、投資者保護基金は証券会社の預かり資産の保護。取りちがえない

想定問題

4問(四答択一式)。選ぶと、その場で正解と解説が開きます。

想定問題 1四答択一式

わが国における個人による金融商品取引に係るセーフティネットに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

正解:4 日本国内に本店のある銀行の国内支店に預け入れた外貨預金は、その金額にかかわらず、預金保険制度による保護の対象となる。

ポイント

預金保険制度と日本投資者保護基金の保護の範囲を見分けて、最も不適切な記述を選ぶ問題です。

考え方と解き方

外貨預金は、国内の銀行の国内支店に預けても、預金保険の保護の対象になりません。円の預金と同じ扱いだと考えるのが、間違えやすい所です。

  1. 預金保険制度の保護の対象になるのは、円の預金などです。外貨預金は対象外で、預け入れた店舗が国内支店でも変わりません。
  2. 4)は、外貨預金が保護の対象になるとしているので、不適切です。したがって、最も不適切なのは 4 です。正しくは、外貨預金は預金保険制度による保護の対象にならない、です。

ほかの選択肢

  • 1 決済用預金は、金額にかかわらず全額保護されるので、適切です。
  • 2 利息のつく普通預金などの一般預金等は、1金融機関ごとに預金者1人当たり元本1,000万円までと破綻日までの利息等が保護されるので、適切です。
  • 3 日本投資者保護基金は、証券会社が分別管理義務に違反して顧客の預かり資産を返還できないときに補償する制度で、証券会社に預けた株式や投資信託も対象になるので、適切です。

覚えておくこと

  • 保護の対象外:外貨預金は対象外。譲渡性預金・無記名預金・名義を借りただけの他人名義の預金も対象外
  • 決済用預金:全額保護。無利息・いつでも払戻しを請求できる・決済サービスを提供できる、の全てを満たす預金
  • 日本投資者保護基金:証券会社が破綻し、分別管理の不備で顧客の預かり資産を返せないときの補償

(テーマ・覚えること)

数字の出どころ:外貨預金の預金保険の対象・預金保険制度の保護の範囲(一般預金等・1金融機関につき預金者1人あたりの元本)・決済用預金の保護

想定問題 2四答択一式

日本投資者保護基金に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

正解:4 日本投資者保護基金による補償の対象となるのは、金融機関などのプロの投資家を除く、一般の顧客とされている。

ポイント

日本投資者保護基金の補償の対象となる顧客と取引、限度額を問う問題です。

考え方と解き方

日本投資者保護基金が守るのは、証券会社が返せなくなった預かり資産で、値下がり損ではありません。守られる顧客と取引の範囲、限度額が破綻した会社ごとであることを分けて見ます。

  1. 日本投資者保護基金は、証券会社が分別管理義務に違反して顧客の資産を返還できないときに補償する制度です。補償を受けられるのは、金融機関などのプロの投資家を除く一般顧客です。
  2. 4)は、この内容と同じです。したがって、最も適切なのは 4 です。

ほかの選択肢

  • 1 値下がりによる損失を補償するとしている所が違います。補償するのは、返還できなくなった預かり資産で、値下がり損は対象外です。
  • 2 限度額を全体で合計して1,000万円までとしている所が違います。正しくは、一般顧客1人あたり、破綻した証券会社ごとに1,000万円までです。
  • 3 店頭デリバティブ取引を対象としている所が違います。正しくは、店頭デリバティブ取引は補償の対象外で、対象になるのは株式、公社債、投資信託などの預かり資産です。

覚えておくこと

  • 補償額:一般顧客1人あたり、破綻した証券会社ごとに1,000万円まで(値下がり損は対象外)
  • 補償の対象は、金融機関などのプロの投資家を除く一般顧客。店頭デリバティブ取引も対象外
  • 日本投資者保護基金:証券会社が破綻し、分別管理の不備で顧客の預かり資産を返せないときの補償

(テーマ・覚えること)

数字の出どころ:日本投資者保護基金の補償限度額(一般顧客1人あたり)

想定問題 3四答択一式

預金保険制度と日本投資者保護基金に関する次の記述の空欄(ア)〜(ウ)にあてはまる語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。

預金保険制度では、確定拠出年金の加入者が運用の方法として選んだ定期預金は、(ア)の預金として保護の対象になる。無記名預金は預金保険制度による保護の(イ)。日本投資者保護基金の補償は、一般顧客1人あたり1,000万円までで、この限度額は(ウ)に適用される。

正解:1 (ア)加入者、(イ)対象外、(ウ)破綻した証券会社ごと

ポイント

確定拠出年金の定期預金、無記名預金の扱い、日本投資者保護基金の限度額の考え方を問う問題です。

考え方と解き方

預金保険と日本投資者保護基金は、守る対象も、限度額の考え方も別です。確定拠出年金の預金はだれの預金として扱うか、無記名預金は守られるか、限度額は何ごとに適用されるか、を分けて見ます。

  1. 確定拠出年金の加入者が選んだ定期預金は、加入者の預金として保護の対象になります(ア)。無記名預金は、預金保険制度による保護の対象外です(イ)。
  2. 日本投資者保護基金の限度額は、一般顧客1人あたり1,000万円で、破綻した証券会社ごとに適用されます(ウ)。
  3. したがって、最も適切なのは 1 (ア)加入者、(イ)対象外、(ウ)破綻した証券会社ごと です。

ほかの選択肢

  • 2 (ア)が違います。確定拠出年金の定期預金は、名義人である資産管理機関(信託銀行など)ではなく、加入者の預金として扱われます。(イ)と(ウ)は合っています。
  • 3 (イ)が違います。無記名預金は、預金保険制度による保護の対象外です。(ア)と(ウ)は合っています。
  • 4 (ウ)が違います。限度額は、すべての証券会社の合計ではなく、破綻した証券会社ごとに1,000万円までです。(ア)と(イ)は合っています。

覚えておくこと

  • 確定拠出年金の運用商品の定期預金:加入者の預金として、預金保険制度の保護の対象になる
  • 保護の対象外:外貨預金は対象外。譲渡性預金・無記名預金・名義を借りただけの他人名義の預金も対象外
  • 補償額:一般顧客1人あたり、破綻した証券会社ごとに1,000万円まで(値下がり損は対象外)

(テーマ・覚えること)

数字の出どころ:外貨預金の預金保険の対象・日本投資者保護基金の補償限度額(一般顧客1人あたり)

想定問題 4四答択一式

下記の〈Aさんの預金〉に基づく、預金保険制度により保護される元本の金額として、最も適切なものはどれか。なお、Aさんが預金している銀行は破綻したものとし、預金はすべてAさん本人の名義で、日本国内に本店のある銀行の国内支店に預け入れているものとする。また、利息等は考慮しないものとする。

〈Aさんの預金〉
・普通預金(利息がつく):800万円
・定期預金:700万円
・当座預金(無利息で、いつでも払戻しを請求でき、決済サービスに使える預金):400万円

正解:2 1,400万円

ポイント

一般預金等の限度額と、決済用預金の全額保護を分けて、保護される元本の金額を求める問題です。

考え方と解き方

間違えやすい所は、決済用預金まで合わせて限度額をかけてしまうことと、一般預金等に限度額をかけ忘れることです。預金の種類で、保護のしかたが違います。

  1. 一般預金等(利息のつく普通預金、定期預金)は、1金融機関ごとに合算(名寄せ)して、元本1,000万円までが保護されます。決済用預金(当座預金)は全額保護です。
  2. 一般預金等は、800万円+700万円=1,500万円のうち、保護されるのは1,000万円です。決済用預金は400万円が全額保護されます。
  3. 保護される元本は、1,000万円+400万円=1,400万円です。したがって、最も適切なのは 2 1,400万円 です。

ほかの選択肢

  • 1 1,000万円:決済用預金の400万円も含めた全体に、元本1,000万円の限度額をかけた額です。決済用預金は限度額の対象にならず、全額保護されます。
  • 3 1,800万円:利息のつく普通預金を決済用預金と取りちがえ、普通預金800万円を全額、定期預金と当座預金の合計1,100万円を限度額の1,000万円として数えた額です(800万円+1,000万円)。
  • 4 1,900万円:限度額を適用せず、すべての預金を全額数えた額です(800万円+700万円+400万円)。一般預金等には限度額があります。

覚えておくこと

  • 一般預金等(利息のつく預金など):1金融機関ごと、預金者1人あたり元本1,000万円までと破綻日までの利息等を保護
  • 決済用預金:全額保護。無利息・いつでも払戻しを請求できる・決済サービスを提供できる、の全てを満たす預金
  • 名寄せ(預金を合算すること):同じ預金者の預金を金融機関ごとに合算して、保護される額を確定する

(テーマ・覚えること)

数字の出どころ:預金保険制度の保護の範囲(一般預金等・1金融機関につき預金者1人あたりの元本)・決済用預金の保護

1問ずつの画面で解く(4問)

このテーマの公開問題

公開問題を解く(3問)

この本文の数字の出どころ

前のテーマ次のテーマ:金融商品の関連法規

同じ分野のテーマ(金融資産運用)