分野 E|セキュリティ・倫理
利用者認証(多要素認証・パスキー・ワンタイムパスワード)
今の制度の過去問(3回分)では、利用者認証の用語の説明を選ぶ問題が1問、所有を使った認証の例を選ぶ問題が1問、合わせて2問出ています。
シラバス案 Ver.0.1(2026年8月31日公表)の『6-25-1 利用者認証』
最終更新
よく出る形
- 利用者認証の用語(PIN:暗証番号など)の説明を選ぶ(3回分で1問)
- 認証の要素(記憶、所有、生体)のうち、所有(持っている物)を使う例を選ぶ(3回分で1問)
- 問われるとしたら:事例で、パスキー(端末の秘密鍵で認証する方式)を選ぶ形
- 問われるとしたら:多要素認証(複数の要素を使う認証)の a〜c の組合せの形
- 問われるとしたら:多段階認証(段階を分ける認証)の説明を選ぶ形
- 問われるとしたら:ワンタイムパスワード(使い捨てのパスワード)の記述を選ぶ形
覚えること
- 利用者認証:システムを使う人が、本人かどうかを確かめること
- ログイン:利用者 ID とパスワードなどで認証を行い、システムを使える状態にすること
- アクセス管理:認証した利用者ごとに、使える情報や機能の範囲を決めて制御すること
- 認証の3要素:記憶(知っている物)、所有(持っている物)、生体(本人自身の特徴)
- 多要素認証:3要素のうち、種類の異なる2つ以上を組み合わせて認証する方法
- 所有の例:IC カード、SMS で届くワンタイムパスワード
- 多段階認証:認証を何段階かに分けて行う方法で、使う要素の種類は問わない
- PIN コード:本人確認に使う、数字だけから成る暗証番号
- ワンタイムパスワード:一度だけ、または短い時間だけ有効で、再利用できないパスワード
- パスキー:端末内の秘密鍵で認証し、サーバには公開鍵を登録する、パスワードを使わない方式
- シングルサインオン:一度の認証で、複数のサービスを利用できる仕組み
- eKYC:オンラインで完結する本人確認の方法
- 参考:案の用語例の「PIN コード」「パスキー」「多段階認証」は、今のシラバスの利用者認証の用語例にない
- 参考:今のシラバスの用語例にある「SMS 認証」「パスワードレス認証」「EMV 3-D セキュア」は、案の用語例にない
ひっかけ
- 多要素認証は要素の種類の数、多段階認証は段階の数の話
- ID とパスワードの後に別のパスワードを入れても、どちらも記憶なので多要素認証ではない
想定問題
4問(四肢択一)。選ぶと、その場で正解と解説が開きます。
A 社が導入する認証の方式として、最も適切なものはどれか。
正解:エ パスキーによる認証を導入する。
ポイント
パスワードをサーバに保管せず、端末内の秘密鍵を使う認証方式を選ぶ事例の問題です。
考え方と解き方
条件は、サーバにパスワードを置かないことと、端末の秘密鍵で本人確認することの二つです。名前の似た認証の仕組みでも、この二つを満たすのは一つだけです。
- 端末内の秘密鍵で認証し、サーバには公開鍵を登録する方式は、パスキーです。サーバにパスワードがないので、サーバから漏えいしても、パスワードによる不正ログインは起きません。
- したがって、最も適切なのは エ です。
ほかの選択肢
- ア ワンタイムパスワードは、使い捨てのパスワードを入力する方式で、端末の秘密鍵を使う方式ではありません。
- イ 多段階認証は、認証を何段階かに分ける方法で、それだけでは、端末の秘密鍵で本人確認するという条件に当たりません。
- ウ シングルサインオンは、一度の認証で複数のサービスを使える仕組みで、端末の秘密鍵で本人確認する方式ではありません。
覚えておくこと
- パスキー:端末内の秘密鍵で認証し、サーバには公開鍵を登録する、パスワードを使わない方式
- ワンタイムパスワード:一度だけ、または短い時間だけ有効で、再利用できないパスワード
- シングルサインオン:一度の認証で、複数のサービスを利用できる仕組み
(テーマ・覚えること)
多要素認証に該当するものだけを全て挙げたものはどれか。
- a 利用者 ID とパスワードを入力したあと、別の画面で、もう一つの別のパスワードを入力する。
- b 利用者 ID とパスワードを入力したあと、指紋を読み取らせる。
- c IC カードを読み取り機にかざしたあと、顔を読み取らせる。
正解:ウ b、c
ポイント
多要素認証に当たる組合せを、記憶、所有、生体の要素に分けて判定する問題です。
考え方と解き方
二回認証するから多要素認証、と考えると a も選んでしまいます。何回求めるかでなく、どの種類の要素を使うかを見ます。
- a は、二つとも覚えているパスワードなので、記憶の要素だけです。多要素認証ではありません。
- b は、パスワード(記憶)と指紋(生体)の二つの要素なので、多要素認証です。
- c は、IC カード(所有)と顔(生体)の二つの要素なので、多要素認証です。
- したがって、適切なのは b、c で、ウ です。
ほかの選択肢
- ア a、b としていますが、a は記憶の要素だけなので、多要素認証ではありません。c が抜けています。
- イ a、b、c の全てを挙げていますが、a は記憶の要素だけなので、多要素認証ではありません。
- エ c だけとしていますが、b も、記憶と生体の二つの要素を使うので、多要素認証です。
覚えておくこと
- 認証の3要素:記憶(知っている物)、所有(持っている物)、生体(本人自身の特徴)
- 多要素認証:3要素のうち、種類の異なる2つ以上を組み合わせて認証する方法
- 所有の例:IC カード、SMS で届くワンタイムパスワード
(テーマ・覚えること)
多段階認証に該当するものはどれか。
正解:ア 最初の認証のあとに、続けてもう一度、別の認証を求める方法で、要素の種類は問わない。
ポイント
多段階認証がどんな方法かを、認証に関するほかの用語と区別して問う問題です。
考え方と解き方
多段階認証と多要素認証は名前が似ています。認証を二回に分ければ多要素認証にもなる、と思うと、エを選んでしまいます。
- 多段階認証は、認証を何段階かに分けて行う方法です。段階の数の話で、使う要素の種類は問いません。
- したがって、多段階認証に該当するのは ア です。
ほかの選択肢
- イ 利用者ごとに使える範囲を決めて制御することは、アクセス管理です。認証を重ねる方法ではありません。
- ウ 利用者 ID とパスワードなどで認証を行い、システムを使える状態にすることは、ログインです。段階を分ける方法とは別です。
- エ 種類の異なる要素を二つ以上組み合わせる方法は、多要素認証です。要素の種類を数える言葉で、段階の数の話ではありません。
覚えておくこと
- 多段階認証:認証を何段階かに分けて行う方法で、使う要素の種類は問わない
- 多要素認証:3要素のうち、種類の異なる2つ以上を組み合わせて認証する方法
- ログイン:利用者 ID とパスワードなどで認証を行い、システムを使える状態にすること
(テーマ・覚えること)
利用者認証に関する記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解:イ IC カードは、利用者の身体的特徴を読み取るので、認証の要素では、生体に当たる。
ポイント
IC カード、PIN コード、ワンタイムパスワード、シングルサインオンの記述から、不適切な物を選ぶ問題です。
考え方と解き方
IC カードは、カードの中の情報を読み取る物なので、本人の特徴を読み取る生体と思うと、イが適切に見えます。
- イは、IC カードを、生体の要素としています。IC カードは、利用者が持っている物なので、所有の要素です。
- したがって、最も不適切なのは イ です。正しくは、IC カードは、所有の要素です。
ほかの選択肢
- ア 本人確認に使う、数字だけから成る暗証番号は、PIN コードで、適切です。
- ウ 一度だけ、または短い時間だけ有効なパスワードは、ワンタイムパスワードで、再利用できないので、適切です。
- エ 一度の認証で複数のサービスを利用できる仕組みは、シングルサインオンで、適切です。
覚えておくこと
- 所有の例:IC カード、SMS で届くワンタイムパスワード
- PIN コード:本人確認に使う、数字だけから成る暗証番号
- ワンタイムパスワード:一度だけ、または短い時間だけ有効で、再利用できないパスワード
(テーマ・覚えること)
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