分野 S|セキュリティ 重点分野
利用者認証(多要素認証・SSO・ID連携)
今の制度の過去問(6回分)では、認証の方式を選ぶ問題が3問出ています。
シラバス案 Ver.0.1(2026年9月30日公表)の『4 技術的管理策に関する技術・手法(情報アクセスの管理)/利用者の認証・認可・ID連携』
最終更新
問われ方
- リスクベース認証の説明を選ぶ形
- チャレンジレスポンス認証の仕組みを選ぶ形
- 問われるとしたら:多要素認証と多段階認証のちがいを選ぶ形
- 問われるとしたら:場面と立場から、認証の方式を選ぶ形
覚えること
- ログイン:利用者 ID(名乗る)とパスワード(確かめる)の組
- アクセス管理:認証した利用者に、権限の範囲で情報資産を使わせる
- 認証の3要素:知識(パスワード、PIN コード)、所持、生体
- PIN コード:数字の暗証番号。知識による認証
- 所持の例:使うたびに数字が変わるトークン、IC カード
- 多要素認証:3要素のうち、異なる2つ以上を組み合わせる
- 多段階認証:認証を2回以上に分ける。同じ要素なら多要素認証ではない
- ワンタイムパスワード:使うたびに変わり、1回だけ有効なパスワード
- チャレンジレスポンス認証:サーバーの乱数とパスワードを演算し、結果を送る
- チャレンジレスポンス認証では、パスワードそのものは送らない
- リスクベース認証:いつもと異なる IP アドレスなどのとき、追加の認証を行う
- シングルサインオン:1回の認証で、複数のサービスを使える
- ID 連携:認証した結果を、ほかのサービスとの間で受け渡す
- SSO の認証が破られると、つながる複数のサービスを使われるおそれ
- 用語名:eKYC、EMV 3-D セキュア(3D セキュア 2.0)
ひっかけ
- 多段階(認証の回数)と多要素(要素の種類)の取りちがえ
- リスクベース認証(状況で追加)と、全アクセスでの追加認証の取りちがえ
想定問題
4問(科目A(四択))。選ぶと、その場で正解と解説が開きます。
E さんが、パスワードに追加する認証として、最も適切なものはどれか。
正解:イ 登録済みのスマートフォンに表示される、一定時間ごとに変わる数字を入力させる。
ポイント
パスワードに追加する認証を、要素の種類から選ぶ問題です。
考え方と解き方
パスワードが漏れた時に守りを足すには、パスワードと別の要素が要ります。同じ要素を重ねても多要素認証にはならず、パスワードと同じ経路で漏れるおそれがあります。利用部門の責任者の立場なら、追加する認証がどの要素かを先に考えます。
- パスワードは知識の要素です。ペットの名前、PIN コード、合言葉は、いずれも知識の要素です。
- スマートフォンに表示される数字は、持っている物に表示される所持の要素です。知識と所持を組み合わせると多要素認証になります。したがって、最も適切なのは イ です。
ほかの選択肢
- ア ペットの名前も知識の要素なので、パスワードと同じ要素の重ね掛けです。多要素認証にはなりません。
- ウ PIN コードも知識の要素なので、パスワードと同じ要素です。多要素認証にはなりません。
- エ 合言葉も知識の要素です。部門で共通なので、漏れた時の影響も広くなります。
覚えておくこと
- 多要素認証:3要素のうち、異なる2つ以上を組み合わせる
- 認証の3要素:知識(パスワード、PIN コード)、所持、生体
- ワンタイムパスワード:使うたびに変わり、1回だけ有効なパスワード
(テーマ・覚えること)
F さんが SSO の導入に合わせて行う対応として、最も適切なものはどれか。
正解:エ SSO の窓口の認証を、パスワードに追加の要素を組み合わせる多要素認証にする。
ポイント
シングルサインオンの導入で、窓口の守りをどうするかを問う問題です。
考え方と解き方
SSO は窓口が1つなので、破られると複数のサービスを使われるおそれがあります。管理者の立場なら、手間の削減と引き換えに、窓口の守りを強くすることを先に考えます。
- SSO では、1回の認証でつながる複数のサービスを使えます。窓口の認証が破られると、同じ範囲を使われるおそれがあります。
- 窓口の認証を多要素認証にすると、パスワードが漏れても守れます。したがって、最も適切なのは エ です。
ほかの選択肢
- ア PIN コードだけにすると、窓口の守りが弱くなります。破られた時の影響は、つながる全サービスに及ぶおそれがあります。
- イ 認証と、使える範囲を決めるアクセス管理は別です。窓口を1つにしても、権限の設定は必要です。
- ウ システムごとに個別のパスワードを使い続けると、SSO にまとめる目的の、利用者の手間の削減に合いません。
覚えておくこと
- SSO の認証が破られると、つながる複数のサービスを使われるおそれ
- アクセス管理:認証した利用者に、権限の範囲で情報資産を使わせる
- 多要素認証:3要素のうち、異なる2つ以上を組み合わせる
(テーマ・覚えること)
認証について、適切なものだけを全て挙げたものはどれか。
- a ワンタイムパスワードは、使うたびに変わる、1回だけ有効なパスワードである。
- b リスクベース認証は、普段と違う国からのログインのとき、追加の認証を行う。
- c 多段階認証は、認証を2回に分けるので、2回とも知識の要素でも多要素認証になる。
正解:ア a、b
ポイント
認証の用語を、取りちがえずに選ぶ問題です。
考え方と解き方
多段階認証は回数、多要素認証は要素の種類で決まります。回数が2回でも、同じ要素なら多要素認証ではありません。
- a は適切です。使うたびに変わり、1回だけ有効です。b は適切です。通常と異なる状況の時に追加の認証を行います。c は不適切です。2回とも知識の要素なら、要素は1種類で、多要素認証ではありません。
- したがって、適切なのは a、b の全てで、ア です。
ほかの選択肢
- イ c は不適切なので、a、b、c の全てとはなりません。
- ウ c は不適切なので、a、c とはなりません。また、b も適切なので、含まれていないと合いません。
- エ a も適切なので、b、c だけでは組合せが合いません。また、c は不適切です。
覚えておくこと
- ワンタイムパスワード:使うたびに変わり、1回だけ有効なパスワード
- リスクベース認証:いつもと異なる IP アドレスなどのとき、追加の認証を行う
- 多段階認証:認証を2回以上に分ける。同じ要素なら多要素認証ではない
(テーマ・覚えること)
ID 連携の説明として、最も適切なものはどれか。
正解:ウ 認証した結果を、ほかのサービスとの間で受け渡し、そのサービスでの認証に使えるようにすること。
ポイント
ID 連携を、似た仕組みと区別して選ぶ問題です。
考え方と解き方
似た用語は、何をするものかで区別します。認証した結果を受け渡すのが ID 連携、認証した後に権限の範囲で使わせるのがアクセス管理です。ID やパスワードを統一する話とも、別です。
- ID 連携は、認証した結果を、ほかのサービスとの間で受け渡す仕組みです。受け取ったサービスは、その結果を認証に使えます。
- ほかの説明は、別の仕組みです。したがって、最も適切なのは ウ です。
ほかの選択肢
- ア ID とパスワードを同じ値にそろえると、1つが漏れた時にほかのサービスも使われるおそれがあります。認証した結果を受け渡す ID 連携とは別です。
- イ 認証した利用者に、権限の範囲で使わせるのは、アクセス管理の説明です。
- エ 使うたびに変わる、1回だけ有効なパスワードは、ワンタイムパスワードの説明です。
覚えておくこと
- ID 連携:認証した結果を、ほかのサービスとの間で受け渡す
- アクセス管理:認証した利用者に、権限の範囲で情報資産を使わせる
- ワンタイムパスワード:使うたびに変わり、1回だけ有効なパスワード
(テーマ・覚えること)
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