分野 S|セキュリティ 重点分野
脅威インテリジェンスとインシデント管理
今の制度の過去問には出ていませんが、新しいシラバス案(Ver.0.1)にある項目です。問われるとしたらの形でまとめています。
シラバス案 Ver.0.1(2026年9月30日公表)の『1 組織的管理策に関する技術・手法/脅威インテリジェンス』『1 組織的管理策に関する技術・手法/インシデント管理』
最終更新
問われ方
- 問われるとしたら:インシデント発生時に、先にする対応を選ぶ形
- 問われるとしたら:事象に応じた届出先や報告の期限を選ぶ形
- 問われるとしたら:複数の事象から、対応の順を選ぶ形(トリアージ)
覚えること
- インシデントの例:漏えい、改ざん、破壊・消失、システムの停止など
- インシデントハンドリング:検知から初動、報告、復旧、再発防止までの対応
- 検知したら、まず情報セキュリティ責任者に報告する
- 責任者が対応すべきと判断したら、経営者に速やかに報告する
- 初動:被害が広がるおそれがあれば、遮断、隔離、停止を行う
- 初動では、電源を切るなどで、機器に残った記録を消さない
- トリアージ:事象の重要性と緊急度を見極め、対応の優先順位を決める
- 第一報のあと、分かったことに応じて第二報、最終報を出す
- 個人情報の漏えい等の報告先は、原則として個人情報保護委員会
- 届出先:犯罪性があれば警察、ウイルス感染や不正アクセスは IPA
- 報告が必要な漏えい等:速報は速やかに(目安は3〜5日以内)、確報は30日以内
- 不正の目的のおそれがある漏えい等の確報は、発覚から60日以内
- 復旧:正しく修復できたと確認してから、停止した機能を再開する
- 再発防止:根本原因を分析し、技術、ルール、教育、体制を見直す
- 証拠保全:訴訟などに備え、ログや機器内のデータを保全する
- OSINT(公開情報)の利用、テイクダウン、サイバー保険:用語名
- 用語名:法令に基づく報告及び本人への通知、関係機関への届出
ひっかけ
- IPA(ウイルス、不正アクセス)と個人情報保護委員会(個人情報)の取りちがえ
- 初動で電源を切ることと、ネットワークから切り離すことの取りちがえ
想定問題
4問(科目A(四択))。選ぶと、その場で正解と解説が開きます。
C さんの最初の対応として、最も適切なものはどれか。
正解:ウ PC をネットワークから切り離し、電源は入れたまま、情報セキュリティ責任者に報告する。
ポイント
感染が疑われる時に、利用部門の従業員が最初にする対応を問う問題です。
考え方と解き方
従業員の立場なら、被害を広げないこと、決められた報告先に伝えること、機器の記録を残すことを先に考えます。自分で直したり、相手とやり取りしたりするのは、先にすることではありません。
- 被害が広がるおそれがあるので、ネットワークから切り離します。電源を切ると機器の記録が消えるおそれがあるので、入れたままにします。
- 検知したら、まず情報セキュリティ責任者に報告します。部門の責任者の不在は、報告先を変える理由になりません。したがって、最も適切なのは ウ です。
ほかの選択肢
- ア 再起動すると、機器に残った記録が消えるおそれがあります。ネットワークにつながったままで被害も広がります。また、報告先は情報セキュリティ責任者です。
- イ ファイルを移すと、感染が広がるおそれがあります。また、報告をせずに業務を続けるのは適切ではありません。
- エ 要求に応じる連絡は、対応方針を決める立場の判断です。従業員が連絡すると状況が悪化するおそれがあり、まず切り離して報告します。
覚えておくこと
- 検知したら、まず情報セキュリティ責任者に報告する
- 初動:被害が広がるおそれがあれば、遮断、隔離、停止を行う
- 初動では、電源を切るなどで、機器に残った記録を消さない
(テーマ・覚えること)
D さんが最初に行うこととして、最も適切なものはどれか。
正解:ア 3 件の影響の大きさと緊急度を見極め、被害が広がるおそれの大きい件から着手する。
ポイント
複数の報告を受けた時の、対応の優先順位を問う問題です。
考え方と解き方
要員が限られる時は、受け付けた順ではなく、重要性と緊急度で順を決めます。責任者の立場なら、まず事象を見極める作業を先に考えます。
- トリアージは、事象の重要性と緊急度を見極め、対応の優先順位を決めることです。
- 顧客情報を保管するサーバーへの不審な接続は、被害が広がるおそれが大きいので先に着手します。したがって、最も適切なのは ア です。
ほかの選択肢
- イ 受け付けた順に最後まで進めると、重大な件への着手が遅れます。優先順位は、重要性と緊急度で決めます。
- ウ 原因の調査を終えてから優先順位を決めると、重大な件への着手が遅れ、被害が広がるおそれがあります。優先順位は、重要性と緊急度で先に決めます。
- エ 優先順位を決めずに各自に任せると、重大な件が後回しになるおそれがあります。対応の優先順位は、責任者が決めます。
覚えておくこと
- トリアージ:事象の重要性と緊急度を見極め、対応の優先順位を決める
- 責任者が対応すべきと判断したら、経営者に速やかに報告する
(テーマ・覚えること)
インシデント対応について、適切なものだけを全て挙げたものはどれか。
- a ウイルス感染や不正アクセスの届出先は、個人情報保護委員会である。
- b 個人情報の漏えい等の報告先は、原則として個人情報保護委員会である。
- c 収束した後は、根本原因を分析し、再発防止策を検討して実施する。
正解:エ b、c
ポイント
届出先と、収束後の対応を問う問題です。
考え方と解き方
届出先は、事象で決まります。個人情報の漏えいと、ウイルス感染や不正アクセスを取りちがえやすい所です。復旧で終わらせず、再発防止まで行います。
- a は不適切です。ウイルス感染や不正アクセスの届出先は IPA です。b は適切です。個人情報の漏えい等の報告先は、原則として個人情報保護委員会です。c は適切です。根本原因を分析して、再発防止策を実施します。
- したがって、適切なのは b、c の全てで、エ です。
ほかの選択肢
- ア a は不適切なので、a、b とはなりません。また、c も適切なので、含まれていないと合いません。
- イ a は不適切なので、a、b、c の全てとはなりません。
- ウ a は不適切なので、a、c とはなりません。また、b も適切なので、含まれていないと合いません。
覚えておくこと
- 個人情報の漏えい等の報告先は、原則として個人情報保護委員会
- 届出先:犯罪性があれば警察、ウイルス感染や不正アクセスは IPA
- 再発防止:根本原因を分析し、技術、ルール、教育、体制を見直す
(テーマ・覚えること)
B 社が個人情報保護委員会に行う報告として、最も適切なものはどれか。
正解:イ 発覚から速やかに、3〜5 日以内を目安に速報を行い、30 日以内に確報を行う。
ポイント
個人情報保護委員会への報告の期限を問う問題です。
考え方と解き方
報告は、速報と確報の2段階です。速報は速やかに行い、3〜5日以内は目安です。確報の期限は日数で決まっているので、取りちがえないように覚えます。不正の目的のおそれがある時だけ、確報の期限が60日になります。
- 報告が必要な漏えい等は、速報を速やかに(目安は発覚から3〜5日以内)、確報を30日以内に行います。
- 不正の目的のおそれはないので、確報の期限は30日です。したがって、最も適切なのは イ です。
ほかの選択肢
- ア 速報と確報の日数が、ずれています。確報の60日は、不正の目的のおそれがある場合の期限です。
- ウ 調査の完了を待たず、発覚から3〜5日以内に速報を行います。報告を1回にまとめることは求められていません。
- エ 3〜5日以内を目安に行うのは速報で、確報は30日以内です。速報が求められていないという説明は適切ではありません。
覚えておくこと
- 報告が必要な漏えい等:速報は速やかに(目安は3〜5日以内)、確報は30日以内
- 不正の目的のおそれがある漏えい等の確報は、発覚から60日以内
(テーマ・覚えること)
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