分野 S|セキュリティ 重点分野
物理的対策とモバイル機器の管理
今の制度の過去問(6回分)では、アンチパスバックの仕組みを選ぶ問題が1問出ています。
シラバス案 Ver.0.1(2026年9月30日公表)の『3 物理的管理策に関する技術・手法/物理的領域の管理』『3 物理的管理策に関する技術・手法/装置の管理』
最終更新
問われ方
- 入室と退室の認証を使うコントロールとして、アンチパスバックを選ぶ形
- 問われるとしたら:セキュリティゾーニングを、区画の分け方から選ぶ形
- 問われるとしたら:入退管理システムの記録の使い方を選ぶ形
- 問われるとしたら:紛失したモバイル機器への対応を、MDM から選ぶ形
覚えること
- セキュリティゾーニング:施設を区画に分け、区画ごとに入れる人と対策を決める
- 内側の重要な区画ほど、入れる人を絞り、認証を強くする
- 入退管理システム:IC カードなどで認証し、入退の記録を取得、保管、照合する
- 入退の記録は、不正な入室の調査や、在室者の把握に使う
- アンチパスバック:入室時に認証していない ID では退室させず、退室時に認証していない ID では再入室させない
- アンチパスバックは、IC カードの使い回しや共連れを抑止し、記録の不整合で見つけやすくする
- 似た用語:TPMOR(重要区画に常に2人以上)、インターロックゲート(二重扉)、パニックオープン(非常時に開く)
- モバイル機器(ノートPC、スマートフォン、タブレット端末 など)のセキュリティ:紛失、盗難、盗み見に備える
- モバイル機器は、必要最低限のデータだけを許可を得て持ち出す
- 紛失の対策には、画面ロックと遠隔消去があり、遠隔消去は端末が通信できないと届かない
- MDM(Mobile Device Management):モバイル機器を一元的に管理する仕組み
- MDM の例:設定を方針に合わせて一括で適用、紛失時に遠隔でロックやデータ消去
ひっかけ
- アンチパスバック(認証の履歴で入退を制限)と、インターロックゲート(二重扉)の取りちがえ
- 遠隔消去を設定すれば画面ロックは不要、と取りちがえる(通信できないと届かない)
想定問題
4問(科目A(四択))。選ぶと、その場で正解と解説が開きます。
このとき、入退管理システムの動作として、最も適切なものはどれか。
正解:ア 入室時の認証の記録がない IC カードなので、退室を許可せず、不整合として記録に残す
ポイント
アンチパスバックの動作を、事例に当てはめる問題です。
考え方と解き方
アンチパスバックは、入室と退室の認証の組を、ID カードごとに見る仕組みです。管理者の立場なら、どちらの認証が欠けたかと、システムが何を拒否するかを先に考えます。
- C さんは入室時に認証していないので、そのカードは入室したと扱われていません。アンチパスバックは、入室時の認証に用いられなかったカードでの退室を許可しません。
- 不整合は記録に残り、共連れの入室の確認に使えます。したがって、最も適切なのは ア です。
ほかの選択肢
- イ 入室の記録がないので、退室は許可されません。
- ウ 退室を許可しないのが、アンチパスバックの動作です。許可して、次の入室を制限するのではありません。
- エ 認証がなかった1枚のカードの退室を許可しないだけです。扉の施錠や、全ての IC カードの停止は行いません。
覚えておくこと
- アンチパスバック:入室時に認証していない ID では退室させず、退室時に認証していない ID では再入室させない
- アンチパスバックは、IC カードの使い回しや共連れを抑止し、記録の不整合で見つけやすくする
- 入退の記録は、不正な入室の調査や、在室者の把握に使う
(テーマ・覚えること)
B さんが決める入退管理の区画の考え方として、最も適切なものはどれか。
正解:ウ 受付と会議室、執務室、サーバー室の順に内側の区画とし、内側ほど入れる人を絞って、認証を強くする
ポイント
セキュリティゾーニングの考え方を、区画の設計から選ぶ問題です。
考え方と解き方
ゾーニングは、守る物の重要度に応じて区画を分け、区画ごとに入れる人と認証を変える考え方です。この立場なら、来訪者が入れる範囲と、最も重要な設備の位置を、先に考えます。
- 来訪者を迎える受付と会議室を外側、サーバー室を最も内側の区画とします。内側の区画ほど、入れる人を絞り、認証を強くします。
- したがって、最も適切なのは ウ です。
ほかの選択肢
- ア 重要度が異なる区画を同じ強さにすると、サーバー室の守りが受付と同じ水準に下がります。内側ほど強くします。
- イ 来訪者を執務室の内側まで通すと、来訪者が入れる範囲が広がります。来訪者の区画は、外側に限ります。
- エ 重要な設備を他の区画に含め、記録も取らないと、入れる人の管理と調査ができません。区画を分け、記録を残します。
覚えておくこと
- セキュリティゾーニング:施設を区画に分け、区画ごとに入れる人と対策を決める
- 内側の重要な区画ほど、入れる人を絞り、認証を強くする
- 入退管理システム:IC カードなどで認証し、入退の記録を取得、保管、照合する
(テーマ・覚えること)
MDM で実現できる対策として、最も適切なものはどれか。
正解:イ 端末の設定を組織の方針に合わせて一括で適用し、紛失した時に遠隔でロックやデータの消去を行う
ポイント
MDM で実現できることを問う問題です。
考え方と解き方
MDM は、モバイル機器をまとめて設定して管理する仕組みです。管理者の立場なら、紛失そのものを防ぐのではなく、紛失した時に情報を守るための、設定と遠隔の操作を先に考えます。
- MDM を使うと、端末の設定を方針に合わせて一括で適用できます。紛失した時には、遠隔でロックやデータの消去を行い、情報の漏えいを防ぎます。
- したがって、最も適切なのは イ です。
ほかの選択肢
- ア MDM は端末の設定と遠隔の操作を行う仕組みで、端末の持出しそのものを物理的に止めることはできません。
- ウ 端末の持出し許可と入室の可否を結ぶのは、入退管理システムの役割で、MDM の機能ではありません。
- エ 紛失した従業員への通知と手続は、MDM の機能ではありません。MDM が行うのは、端末の管理と遠隔操作です。
覚えておくこと
- MDM(Mobile Device Management):モバイル機器を一元的に管理する仕組み
- MDM の例:設定を方針に合わせて一括で適用、紛失時に遠隔でロックやデータ消去
(テーマ・覚えること)
モバイル機器の持出しに関する記述として、適切なものだけを全て挙げたものはどれか。
- a 遠隔消去を設定してあれば、すぐに消去できるので、画面ロックは設定しなくてよい。
- b 持ち出すモバイル機器には、必要最低限のデータだけを保存し、持出しの許可を得る。
- c 紛失や盗難に気づいたら、決められた窓口へ速やかに知らせるよう、利用者に周知しておく。
正解:エ b、c
ポイント
モバイル機器の持出しの対策を問う問題です。
考え方と解き方
モバイル機器は、持ち運ぶので、紛失や盗難を前提にした備えが必要です。遠隔消去は、端末が通信できない状態では届かないので、画面ロックの代わりにはなりません。
- a は不適切です。端末が通信できない状態では、遠隔消去が届かないので、画面ロックも設定します。b は適切です。持ち出すデータは最小限にし、許可を得ます。c は適切です。紛失に気づいたら、速やかに知らせます。
- したがって、適切なのは b、c の全てで、エ です。
ほかの選択肢
- ア a は不適切です。また、c も適切なので、a、b では組合せが合いません。
- イ a は不適切なので、a、b、c の全てとはなりません。
- ウ a は不適切です。また、b も適切なので、a、c では組合せが合いません。
覚えておくこと
- モバイル機器は、必要最低限のデータだけを許可を得て持ち出す
- 紛失の対策には、画面ロックと遠隔消去があり、遠隔消去は端末が通信できないと届かない
(テーマ・覚えること)
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