分野 C|金融資産運用 よく出る

オプション・先物・スワップ

過去の公開問題では、オプション・先物・スワップの特徴を選ぶ問題が、5回分で3問出ています。

最終更新

よく出る形

  • オプションの特徴(権利の向き、プレミアム、損益)を選ぶ(5回分で3問)
  • 先物取引の損益や、スワップの種類を混ぜた記述も出る(5回分で2問)
  • 先物取引の損失を上場株式等と損益通算できるか、という税の記述が混ざる(5回分で1問)

覚えること

  • コール・オプション:原資産(取引の対象)を権利行使価格で買う権利。プット:売る権利
  • 買い手はプレミアム(オプション料)を払って権利を得る。権利は行使しても放棄してもよい
  • 買い手の最大損失も売り手の最大利益も、プレミアム。売り手は権利行使に応じる義務を負う
  • コールの買い手は上がるほど、プットの買い手は下がるほど利益が増える(プットの利益の上限は権利行使価格-プレミアム)
  • コール買いの満期損益=原資産価格-権利行使価格-プレミアム(行使しないなら-プレミアム)
  • プット買いの満期損益=権利行使価格-原資産価格-プレミアム(行使しないなら-プレミアム)
  • プレミアムは、他の条件が同じなら、満期までの期間が長いほど高く、ボラティリティ(変動の大きさ)が大きいほど高い
  • ヨーロピアン・オプションは満期日だけ、アメリカン・オプションは満期までいつでも権利行使できる
  • 先物取引:将来の期日に、現時点で決めた価格(約定価格)で原資産を売買する約束をする取引
  • 先物の買い手は、最終決済価格が約定価格より高いと利益、低いと損失。売り手は逆
  • 先物は、取引額の一部の証拠金(担保)で大きな取引ができる(レバレッジ)。利益も損失も大きくなりうる
  • ヘッジ:価格変動の損失を減らす取引。保有する現物の値下がりに備えるなら、先物を売り建てる
  • スペキュレーション:価格変動の利益を狙う取引。上昇予想なら買い建て、下落予想なら売り建て
  • 金利スワップ:同じ通貨の、異なる種類の金利(固定と変動など)を一定期間交換する取引
  • 通貨スワップ:異なる通貨の元本と金利を交換する取引
  • クーポンスワップ:異なる通貨の金利だけを交換する取引(元本は交換しない)
  • 先物取引の差金等決済による損益は、他の所得と区分して申告分離課税。上場株式等との損益通算はできない

数字と計算

  • 例:コール買い。権利行使価格2,000円、プレミアム40円、満期の原資産価格2,100円、100株
  • 満期損益=(2,100円-2,000円-40円)×100株=6,000円

ひっかけ

  • コールは「買う権利」、プットは「売る権利」。権利の向きを取りちがえない
  • プットの買い手は、満期の原資産価格が権利行使価格より低ければ、通常、権利を行使する
  • 金利スワップは同じ通貨で金利だけ、通貨スワップは異なる通貨で元本と金利を交換する

想定問題

4問(四答択一式)。選ぶと、その場で正解と解説が開きます。

想定問題 1四答択一式

金融派生商品の一般的な特徴に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

正解:3 取引の当事者間で、同じ種類の通貨の異なる種類の金利を一定期間交換する取引を、通貨スワップという。

ポイント

スワップ・先物・オプションの特徴の記述から、最も不適切なものを選ぶ問題です。

考え方と解き方

金利スワップ、通貨スワップ、クーポンスワップは、通貨が同じか違うか、元本を交換するかどうかで見分けます。名前を入れかえた記述に注意します。

  1. 同じ通貨の異なる種類の金利を交換する取引は、金利スワップです。通貨スワップは、異なる通貨の元本と金利を交換する取引です。
  2. 3)は、金利スワップを通貨スワップとしているので、不適切です。したがって、最も不適切なのは 3 です。正しくは、同じ種類の通貨の異なる種類の金利を一定期間交換する取引を、金利スワップという、です。

ほかの選択肢

  • 1 先物取引は、将来の期日に、現時点で決めた価格で原資産を売買する約束をする取引です。適切です。
  • 2 プット・オプションは売る権利です。満期日の市場価格が権利行使価格より低ければ、高い価格で売れるので、通常、権利を行使します。適切です。
  • 4 異なる通貨の金利のみを、元本を交換せずに交換する取引は、クーポンスワップです。適切です。

覚えておくこと

  • 金利スワップ:同じ通貨の、異なる種類の金利(固定と変動など)を一定期間交換する取引
  • 通貨スワップ:異なる通貨の元本と金利を交換する取引
  • クーポンスワップ:異なる通貨の金利だけを交換する取引(元本は交換しない)

(テーマ・覚えること)

想定問題 2四答択一式

先物取引とオプション取引の一般的な特徴に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

正解:4 先物取引は、少額の証拠金で大きな取引ができるため、利益も損失も大きくなる可能性がある。

ポイント

先物のレバレッジ、ヘッジの向き、オプションの売り手の損益の限度を問う問題です。

考え方と解き方

先物は、取引額の一部の証拠金で大きな取引ができます。そのため、利益も損失も大きくなりえます。ヘッジの向きと、売り手と買い手の損益の限度の取りちがえにも注意します。

  1. 先物取引は、取引額の一部の証拠金(担保)で大きな取引ができる(レバレッジ)ため、利益も損失も大きくなる可能性があります。保有する現物の値下がりに備えるヘッジは、先物を売り建てて行います。
  2. オプションでは、買い手の最大損失と売り手の最大利益が、どちらもプレミアムの額です。4)は先物のレバレッジの説明と同じです。したがって、最も適切なのは 4 です。

ほかの選択肢

  • 1 損失が証拠金の額までに限られるとしている所が違います。正しくは、損失が証拠金を超えることもあります。
  • 2 ヘッジの向きが逆です。正しくは、保有する株式の値下がりに備えるなら先物を売り建て、値下がり分を先物の利益で補います。
  • 3 売り手の最大利益を無限大、最大損失をプレミアムの額としている所が違います。正しくは、売り手の最大利益がプレミアムの額です。

覚えておくこと

  • 先物は、取引額の一部の証拠金(担保)で大きな取引ができる(レバレッジ)。利益も損失も大きくなりうる
  • ヘッジ:価格変動の損失を減らす取引。保有する現物の値下がりに備えるなら、先物を売り建てる
  • 買い手の最大損失も売り手の最大利益も、プレミアム。売り手は権利行使に応じる義務を負う

(テーマ・覚えること)

想定問題 3四答択一式

オプション取引の損益に関する次の記述の空欄(ア)、(イ)にあてはまる語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。

オプションの買い手の最大損失は、(ア)である。プット・オプションの買い手は、原資産の価格が(イ)なるほど、利益が大きくなる。

正解:1 (ア)プレミアムの額、(イ)低く

ポイント

オプションの買い手の損失の限度と、プットの買い手の利益が増える方向を問う問題です。

考え方と解き方

買い手は権利を放棄できるので、損失は限られます。コールとプットでは利益が増える方向が逆になる点も、取りちがえやすい所です。

  1. 買い手は、プレミアムを払って権利を得ており、権利を放棄できます。最大損失はプレミアムの額です(ア)。
  2. プット・オプションは、原資産を権利行使価格で売る権利です。原資産の価格が低くなるほど、高い価格で売れる分だけ利益が大きくなります(イ)。したがって、最も適切なのは 1 (ア)プレミアムの額、(イ)低く です。

ほかの選択肢

  • 2 (イ)が違います。原資産の価格が高くなるほど利益が大きくなるのは、コールの買い手です。プットの買い手は、低くなるほど利益が大きくなります。(ア)は合っています。
  • 3 (ア)が違います。買い手の最大損失は、無限大ではなく、プレミアムの額です。(イ)は合っています。
  • 4 (ア)と(イ)が違います。買い手の最大損失はプレミアムの額で、プットの買い手は原資産の価格が低くなるほど利益が大きくなります。

覚えておくこと

  • 買い手の最大損失も売り手の最大利益も、プレミアム。売り手は権利行使に応じる義務を負う
  • コールの買い手は上がるほど、プットの買い手は下がるほど利益が増える(プットの利益の上限は権利行使価格-プレミアム)

(テーマ・覚えること)

想定問題 4四答択一式

下記の条件で、コール・オプションを買った投資家の満期日の損益として、最も適切なものはどれか。なお、手数料や税金は考慮しない。

〈条件〉
・原資産:A社株(1,000株分)
・権利行使価格:1株1,000円
・プレミアム:1株50円
・満期日の原資産価格:1株1,120円
・満期日に権利行使が有利なときは、権利行使をする

正解:2 70,000円

ポイント

コール・オプションの買い手の満期日の損益を、プレミアムも考えて求める計算問題です。

考え方と解き方

買い手の損益は、権利行使で得た差額から、払ったプレミアムを引いて求めます。プレミアムを引き忘れたり、足したりするのが、間違えやすい所です。

  1. 満期日の原資産価格1,120円は権利行使価格1,000円を上回るので、買い手は権利を行使して利益を得ます。
  2. 1株あたりの損益は、1,120円-1,000円-50円=70円です。プレミアムは、権利を行使しても差し引きます。
  3. 1,000株分では、70円×1,000株=70,000円です。したがって、最も適切なのは 2 70,000円 です。

ほかの選択肢

  • 1 -50,000円:権利を放棄して、プレミアム分だけ損をしたとした額です(50円×1,000株)。満期日の価格は権利行使価格を上回るので、権利を行使します。
  • 3 120,000円:プレミアムを引かなかった額です((1,120円-1,000円)×1,000株)。払ったプレミアムは損益から引きます。
  • 4 170,000円:プレミアムを引かずに足した額です((120円+50円)×1,000株)。プレミアムは払った費用なので、引きます。

覚えておくこと

  • コール買いの満期損益=原資産価格-権利行使価格-プレミアム(行使しないなら-プレミアム)
  • 買い手はプレミアム(オプション料)を払って権利を得る。権利は行使しても放棄してもよい

(テーマ・覚えること)

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