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NISAと金融商品の税金

過去の公開問題では、上場株式等の譲渡・配当の税金の問題が3問、NISAの問題が1問、5回分で合わせて4問出ています。

最終更新

よく出る形

  • 上場株式等の譲渡・配当の課税を問い、最も適切/不適切を選ぶ(5回分で3問)
  • 繰越控除の年数や特定口座の種類の違いを替えた誤りが、5回分のうち2回ずつ選択肢にある
  • NISAの年間投資枠・口座開設の年齢・非課税保有期間・併用の可否を問う(5回分で1問)

覚えること

  • NISAの年間投資枠:つみたて投資枠120万円出どころ、成長投資枠240万円出どころ(併用できる。合計360万円)
  • NISAの非課税保有限度額:生涯で1,800万円出どころ(うち成長投資枠は1,200万円出どころ)
  • 枠の再利用:売却した商品の簿価(買った時の金額)の分の非課税保有限度額が、翌年以後に復活する
  • NISAの非課税保有期間は無期限出どころ。口座は1人出どころ1口座で、変更は年単位
  • NISAの口座開設の年齢:その年の1月1日時点で18歳以上出どころ(2026年。成長投資枠は2027年以後も同じ)
  • NISAの対象商品:つみたて投資枠は、長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託
  • 成長投資枠は上場株式・投資信託など。整理・監理銘柄や、毎月分配型などの一定の投資信託は除かれる
  • NISA口座内の譲渡損失:ほかの口座の譲渡益と損益通算できず、繰越控除もできない
  • NISA口座の配当を非課税にするには、配当金の受取方法を株式数比例配分方式にする
  • 上場株式等の譲渡益・配当(申告分離課税)の税率:合計20.315%出どころ
  • 利子所得(預貯金の利子):源泉分離課税で合計20.315%出どころ。確定申告はできない
  • 特定公社債(国債・地方債・公募の社債など):利子も譲渡益も申告分離課税で20.315%出どころ(利子は申告不要も選べる)
  • 外貨預金の為替差益:為替予約なしは雑所得、預入時の為替予約付きは源泉分離課税(くわしくは為替と外貨建商品のテーマ)
  • 上場株式等の配当:申告不要・申告分離課税・総合課税から選ぶ(申告する配当は全額で同じ方式)
  • 配当の課税方式:所得税と住民税で異なる方式は選べない(所得税で申告不要なら住民税も申告不要)
  • 配当控除:総合課税を選んだ配当は受けられ、申告分離課税では受けられない(くわしくは別のテーマ)
  • 特定口座:簡易申告口座と源泉徴収選択口座があり、開設は1金融機関につき1口座出どころ
  • 特定口座:配当等を受け入れられるのは源泉徴収選択口座。年間取引報告書は、どちらの口座でも作られる
  • 源泉徴収選択口座:譲渡益と配当等は申告するか選べる(譲渡損失を申告するなら配当等も申告)
  • 譲渡損失の損益通算:確定申告で、申告分離課税を選んだ配当等と通算できる(総合課税を選んだ配当とは通算できない)
  • 通算で引ききれない譲渡損失:確定申告で翌年以後3年出どころ間繰り越せる(毎年続けて申告)
  • 参考:2027年1月から、つみたて投資枠は0〜17歳出どころも利用可(年間投資枠60万円出どころ、限度額600万円)

数字と計算

  • 例:特定口座の譲渡益200万円、別の証券会社の特定口座の譲渡損失▲80万円、申告分離課税を選んだ配当30万円
  • NISA口座内の譲渡損失▲40万円は通算できない。200万円-80万円+30万円=上場株式等の所得金額の合計150万円

想定問題

4問(四答択一式)。選ぶと、その場で正解と解説が開きます。

想定問題 1四答択一式

上場株式等の譲渡および配当等(一定の大口株主等が受けるものを除く)に係る税金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

正解:4 上場株式等に係る配当所得について、総合課税を選択して確定申告をした場合、上場株式等に係る譲渡損失の金額と損益通算することができる。

ポイント

上場株式等の譲渡損失の損益通算と繰越控除、特定口座の仕組みを見分けて、最も不適切な記述を選ぶ問題です。

考え方と解き方

損益通算の相手になる配当は、どの課税方式を選んだかで決まります。総合課税を選んだ配当まで通算できると考えるのが、間違えやすい所です。

  1. 上場株式等の譲渡損失は、確定申告で、申告分離課税を選んだ配当所得等と損益通算できます。総合課税を選んだ配当とは通算できません。
  2. 4)は、総合課税を選んだ配当と通算できるとしているので、不適切です。したがって、最も不適切なのは 4 です。正しくは、総合課税を選択した場合は、上場株式等に係る譲渡損失の金額と損益通算することができない、です。

ほかの選択肢

  • 1 申告分離課税を選んだ配当所得等とは、上場株式等の譲渡損失を損益通算できるので、適切です。
  • 2 特定口座は、同じ金融商品取引業者等に複数開設できず、簡易申告口座か源泉徴収選択口座のどちらかを選ぶ制度なので、適切です。
  • 3 損益通算で引ききれない譲渡損失は、確定申告で翌年以後3年間繰り越せるので、適切です。

覚えておくこと

  • 譲渡損失の損益通算:確定申告で、申告分離課税を選んだ配当等と通算できる(総合課税を選んだ配当とは通算できない)
  • 通算で引ききれない譲渡損失:確定申告で翌年以後3年間繰り越せる(毎年続けて申告)
  • 特定口座:簡易申告口座と源泉徴収選択口座があり、開設は1金融機関につき1口座

(テーマ・覚えること)

数字の出どころ:上場株式等の譲渡損失の繰越控除の期間・特定口座を開設できる数(1金融商品取引業者等あたり)

想定問題 2四答択一式

NISA(少額投資非課税制度)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、本問においては、NISAにより投資収益が非課税となる口座をNISA口座という。

正解:1 NISAで投資した商品を売却した場合、売却した商品の簿価の分の非課税保有限度額は、翌年以後に再び利用することができる。

ポイント

NISAの非課税保有限度額の再利用の時期、成長投資枠の対象、口座の数を問う問題です。

考え方と解き方

NISAは、売却したあとに戻る枠と、その時期を取りちがえやすい制度です。戻るのは生涯の枠であること、対象外の銘柄があること、口座は重複して持てないことを合わせて覚えます。

  1. NISAでは、投資した商品を売却すると、売却した商品の簿価(買った時の金額)の分の非課税保有限度額(生涯の枠)が、翌年以後に再び使えるようになります。
  2. 1)は、この内容と同じです。したがって、最も適切なのは 1 です。

ほかの選択肢

  • 2 年間投資枠も同じ年のうちに復活するとしている所が違います。正しくは、復活するのは非課税保有限度額で、その時期は翌年以後です。
  • 3 整理・監理銘柄を購入できるとしている所が違います。正しくは、整理・監理銘柄は成長投資枠の対象から除かれています。
  • 4 同じ年に複数の金融機関で開設して利用できるとしている所が違います。正しくは、NISA口座は1人1口座で、金融機関の変更は年単位でできます。

覚えておくこと

  • 枠の再利用:売却した商品の簿価(買った時の金額)の分の非課税保有限度額が、翌年以後に復活する
  • 成長投資枠は上場株式・投資信託など。整理・監理銘柄や、毎月分配型などの一定の投資信託は除かれる
  • NISAの非課税保有期間は無期限。口座は1人1口座で、変更は年単位

(テーマ・覚えること)

数字の出どころ:NISAの非課税保有期間・NISA口座を開設できる数(1人あたり)

想定問題 3四答択一式

NISAに関する次の記述の空欄(ア)〜(ウ)にあてはまる語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。

NISAの非課税保有限度額は、生涯で(ア)である。そのうち、成長投資枠で利用できるのは(イ)までである。NISA口座を開設する金融機関は、(ウ)で変更することができる。

正解:3 (ア)1,800万円、(イ)1,200万円、(ウ)年単位

ポイント

NISAの非課税保有限度額と成長投資枠の内数、金融機関の変更の単位を問う問題です。

考え方と解き方

生涯の枠、成長投資枠の内数、年間の枠は、どれも似た金額に見えるので混ざりやすい所です。何の枠の数字かを分けて見ます。

  1. 生涯で使える非課税保有限度額は1,800万円で、そのうち成長投資枠で使えるのは1,200万円までです。これが(ア)と(イ)です。
  2. NISA口座を開設する金融機関は、年単位で変更できます。これが(ウ)です。
  3. したがって、最も適切なのは 3 (ア)1,800万円、(イ)1,200万円、(ウ)年単位 です。

ほかの選択肢

  • 1 (ア)と(イ)が入れかわっています。生涯の枠が1,800万円で、そのうち成長投資枠は1,200万円までです。(ウ)の年単位は合っています。
  • 2 (ウ)が違います。金融機関の変更は、月単位ではなく年単位です。(ア)と(イ)は合っています。
  • 4 (イ)が違います。360万円は、つみたて投資枠と成長投資枠を併せた年間投資枠の合計で、成長投資枠の非課税保有限度額は1,200万円です。(ア)と(ウ)は合っています。

覚えておくこと

  • NISAの非課税保有限度額:生涯で1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円)
  • NISAの非課税保有期間は無期限。口座は1人1口座で、変更は年単位

(テーマ・覚えること)

数字の出どころ:NISAの非課税保有期間・NISA口座を開設できる数(1人あたり)・NISAの年間投資枠の合計・NISAの成長投資枠の非課税保有限度額(総枠の内数)・NISAの非課税保有限度額(生涯・総枠)

想定問題 4四答択一式

下記の〈Aさんの本年分の上場株式等に係る損益〉に基づく、Aさんの上場株式等に係る譲渡所得等の金額と配当所得等の金額の合計額として、最も適切なものはどれか。なお、Aさんは確定申告を行い、配当所得については申告分離課税を選択している。また、損益通算は、できる限り行うものとする。

〈Aさんの本年分の上場株式等に係る損益〉
・特定口座(A証券)の譲渡益:300万円
・特定口座(B証券)の譲渡損失:▲120万円
・NISA口座(C証券)の譲渡損失:▲50万円
・上場株式の配当(申告分離課税を選択):40万円

正解:2 220万円

ポイント

通算できる損失とできない損失を分け、申告分離課税を選んだ配当と合わせて、上場株式等の所得金額の合計を求める問題です。

考え方と解き方

間違えやすい所は2つあります。NISA口座内の損失まで差し引いてしまうことと、申告分離課税を選んだ配当を合計に入れ忘れることです。

  1. 上場株式等の譲渡損失は、確定申告で、申告分離課税を選んだ配当所得等と損益通算できます。NISA口座内の譲渡損失は、損益通算の対象になりません。
  2. 通算できる損失は、特定口座(B証券)の譲渡損失120万円です。譲渡所得等は、300万円-120万円=180万円です。
  3. 配当所得40万円は申告分離課税を選んでいるので、譲渡所得等と合計できます。180万円+40万円=220万円です。したがって、最も適切なのは 2 220万円 です。

ほかの選択肢

  • 1 180万円:配当所得40万円を加えなかった額です(300万円-120万円)。申告分離課税を選んだ配当は、譲渡損失と通算し、合計に含めます。
  • 3 290万円:特定口座(B証券)の譲渡損失120万円を差し引かず、NISA口座の損失50万円を差し引いた額です(300万円-50万円+40万円)。NISA口座内の損失は通算できず、B証券の損失は通算できます。
  • 4 340万円:損失をどちらも差し引かなかった額です(300万円+40万円)。通算できるのは、特定口座(B証券)の譲渡損失120万円です。

覚えておくこと

  • 譲渡損失の損益通算:確定申告で、申告分離課税を選んだ配当等と通算できる(総合課税を選んだ配当とは通算できない)
  • NISA口座内の譲渡損失:ほかの口座の譲渡益と損益通算できず、繰越控除もできない
  • 上場株式等の配当:申告不要・申告分離課税・総合課税から選ぶ(申告する配当は全額で同じ方式)

(テーマ・覚えること)

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