分野 C|金融資産運用 最頻出
債券の種類と価格・リスク
過去の公開問題では、債券の価格とリスクを問う問題が3問、個人向け国債の問題が1問、5回分で合わせて4問出ています。
最終更新
よく出る形
- 4つの記述から選ぶ形で、5回分で4問。最も不適切を選ぶ問題が3問、最も適切を選ぶ問題が1問
- 債券価格の動き、債券投資のリスク、イールドカーブ、個人向け国債の商品性を問う
覚えること
- 金利と価格:市場金利が上がると債券価格は下がり、市場金利が下がると債券価格は上がる
- 景気が好況で物価が持続的に上昇する局面では、金利が上がりやすく、債券価格は下落しやすい
- 価格変動リスク:他の条件が同じなら、残存期間が長いほど、金利の変化に対する価格の変動幅が大きい
- 価格変動リスク:他の条件が同じなら、表面利率が低いほど、価格の変動幅が大きい
- 信用リスク:発行体の財務悪化などで元利金が支払われない可能性。高まると債券価格は下落する
- 格付け:BBB(トリプルビー)格相当以上が投資適格債。BB(ダブルビー)格相当以下は投資適格ではない
- 格付けの低い債券は、信用リスクが高い分、利回りが高く設定される
- カントリーリスク:発行体の国・地域の政治・経済の変化で、価格が大きく動いたり元利金が滞ったりするリスク
- 為替変動リスク:外貨建て債券は、購入時に償還日にあわせて為替予約(為替ヘッジ)をすると軽減できる
- イールドカーブ:縦軸が利回り、横軸が残存期間の曲線。長期の利回りが高い右上がりが順イールド
- 逆イールド:残存期間の短い債券より長い債券の利回りが低く、右下がりになる状態
- フラット化:長短の利回りの差が縮小すること。差が拡大することはスティープ化
- ロールダウン効果:順イールドでは、残存期間が短くなるにつれ利回りが下がり、債券価格が上昇して値上がり益が期待できる
- 個人向け国債は変動10年・固定5年・固定3年出どころの3種類で、いずれも毎月発行される。利払いは半年ごと
- 個人向け国債は、1万円出どころから1万円単位で購入できる
- 個人向け国債の適用利率には下限があり、年0.05%出どころが最低金利として保証される
- 個人向け国債は、発行から1年出どころ経過すれば、原則としていつでも中途換金できる
- 中途換金の金額:額面金額に経過利子相当額を加え、中途換金調整額を差し引いた額。換金手数料はかからない
ひっかけ
- 投資適格債はBBB格相当以上。B格相当は投資適格債ではない
- ロールダウン効果は順イールドのとき。逆イールドのときではない
- 個人向け国債の中途換金で差し引かれるのは、中途換金調整額。換金手数料ではない
想定問題
4問(四答択一式)。選ぶと、その場で正解と解説が開きます。
債券投資のリスクに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解:1 債券の価格変動リスクは、表面利率などの他の条件が同一であれば、一般に、残存期間が短いほど高くなる。
ポイント
債券投資のリスクと価格変動の関係を問い、最も不適切な記述を選ぶ問題です。
考え方と解き方
価格変動リスクは、残存期間が長いほど大きくなります。「長いほど」と「短いほど」を取りちがえると、適切な記述が不適切に見えます。
- 他の条件が同じなら、残存期間が長い債券ほど、金利の変化に対する価格の変動幅が大きく、価格変動リスクは高くなります。
- 1)は、残存期間が短いほど高くなるとしているので不適切です。したがって、最も不適切なのは 1 です。正しくは、残存期間が長いほど高くなる、です。
ほかの選択肢
- 2 投資適格債は、BBB格相当以上の債券です。BB格相当以下は投資適格債ではないので、適切です。
- 3 外貨建て債券は、購入時に償還日にあわせて為替予約をする為替ヘッジで、為替変動リスクを軽減できるので、適切です。
- 4 発行体の財務悪化などで元利金が支払われない可能性が高まるリスクは、信用リスクなので、適切です。
覚えておくこと
- 価格変動リスク:他の条件が同じなら、残存期間が長いほど、金利の変化に対する価格の変動幅が大きい
- 格付け:BBB(トリプルビー)格相当以上が投資適格債。BB(ダブルビー)格相当以下は投資適格ではない
- 為替変動リスク:外貨建て債券は、購入時に償還日にあわせて為替予約(為替ヘッジ)をすると軽減できる
(テーマ・覚えること)
固定利付債券に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
正解:3 一般に、格付けの低い債券は、信用リスクが高い分、格付けの高い債券より利回りが高く設定される。
ポイント
信用リスクと利回りの関係、イールドカーブの形の呼び方を問う問題です。
考え方と解き方
信用リスクが高い債券は、価格が下がって利回りが高くなります。価格と利回りは反対に動くことと、イールドカーブの用語の向きを、先におさえます。
- 格付けの低い債券は、信用リスクが高い分、投資家が求める利回りが高くなり、利回りが高く設定されます。
- 3)は、この内容と同じです。したがって、最も適切なのは 3 です。
ほかの選択肢
- 1 価格が上昇し、利回りが低下するとしている所が違います。信用リスクが高まると、債券価格は下落し、利回りは上昇します。
- 2 長短の利回りの差が縮小することは、スティープ化ではありません。正しくは、フラット化です。差が拡大することが、スティープ化です。
- 4 逆イールドの意味が違います。逆イールドは、残存期間の短い債券より長い債券の利回りが低く、右下がりになる状態です。
覚えておくこと
- 格付けの低い債券は、信用リスクが高い分、利回りが高く設定される
- 信用リスク:発行体の財務悪化などで元利金が支払われない可能性。高まると債券価格は下落する
- フラット化:長短の利回りの差が縮小すること。差が拡大することはスティープ化
(テーマ・覚えること)
固定利付債券の価格変動に関する次の記述の空欄(ア)〜(ウ)にあてはまる語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
正解:2 (ア)下落、(イ)長い、(ウ)低い
ポイント
金利が上がったときの債券価格の動きと、価格の変動幅が大きくなる債券の条件を問う問題です。
考え方と解き方
価格の変動幅は、残存期間と表面利率で決まります。2つの条件の向きを、片方ずつ取りちがえやすい所です。
- 市場金利が上昇すると、すでに発行された債券の価格は下落します。他の条件が同じなら、残存期間が長い債券ほど、また表面利率が低い債券ほど、価格の変動幅が大きくなります。
- したがって、最も適切なのは 2 (ア)下落、(イ)長い、(ウ)低い です。
ほかの選択肢
- 1 (ア)が違います。市場金利が上昇すると、債券価格は上昇ではなく下落します。(イ)と(ウ)は合っています。
- 3 (イ)が違います。価格の変動幅が大きくなるのは、残存期間が短い債券ではなく、長い債券です。(ア)と(ウ)は合っています。
- 4 (ウ)が違います。価格の変動幅が大きくなるのは、表面利率が高い債券ではなく、低い債券です。(ア)と(イ)は合っています。
覚えておくこと
- 金利と価格:市場金利が上がると債券価格は下がり、市場金利が下がると債券価格は上がる
- 価格変動リスク:他の条件が同じなら、残存期間が長いほど、金利の変化に対する価格の変動幅が大きい
- 価格変動リスク:他の条件が同じなら、表面利率が低いほど、価格の変動幅が大きい
(テーマ・覚えること)
個人向け国債に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解:4 個人向け国債は、発行から3年を経過するまでは、原則として中途換金することができない。
ポイント
個人向け国債の購入単位・最低金利・種類・中途換金を問い、最も不適切な記述を選ぶ問題です。
考え方と解き方
中途換金できるようになる時期は、個人向け国債の特徴の1つです。年数を取りちがえると、誤りに気づけません。
- 個人向け国債は、発行から1年経過すれば、原則としていつでも中途換金できます。
- 4)は、3年を経過するまで中途換金できないとしているので不適切です。したがって、最も不適切なのは 4 です。正しくは、発行から1年を経過すれば、原則として中途換金することができる、です。
ほかの選択肢
- 1 個人向け国債は、1万円から1万円単位で購入できるので、適切です。
- 2 個人向け国債の適用利率には下限があり、年0.05%が最低金利として保証されるので、適切です。
- 3 個人向け国債は、変動10年・固定5年・固定3年の3種類で、利払いは半年ごとなので、適切です。
覚えておくこと
- 個人向け国債は、発行から1年経過すれば、原則としていつでも中途換金できる
- 個人向け国債は変動10年・固定5年・固定3年の3種類で、いずれも毎月発行される。利払いは半年ごと
- 個人向け国債の適用利率には下限があり、年0.05%が最低金利として保証される
(テーマ・覚えること)
数字の出どころ:個人向け国債の中途換金ができる時期(発行後の経過期間)・個人向け国債の適用利率の下限(変動10年・固定5年・固定3年とも)・個人向け国債の種類・個人向け国債の購入単位(最低1万円から1万円単位)
このテーマの公開問題
- 2024年5月 第25問債券投資のリスクに関する次の記述のうち、最も…四答択一式
- 2025年1月 第24問債券のイールドカーブ(利回り曲線)の一般的な…四答択一式・まずこの1問
- 2025年5月 第24問固定利付債券(個人向け国債を除く)の一般的な…四答択一式
- 2026年5月 第24問個人向け国債に関する次の記述のうち、最も適切…四答択一式
この本文の数字の出どころ
- 個人向け国債の中途換金ができる時期(発行後の経過期間) 1年
- 個人向け国債の適用利率の下限(変動10年・固定5年・固定3年とも) 年0.05%
- 個人向け国債の種類 変動10年・固定5年・固定3年
- 個人向け国債の購入単位(最低1万円から1万円単位) 1万円
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