分野 D|タックスプランニング
個人住民税と個人事業税
過去の公開問題では、5回分にはまだ出ていませんが、出題範囲にある論点をまとめています。
最終更新
よく出る形
- 5回分の公開問題には、このテーマの問題はまだありません
- 出題されるとしたら、個人住民税の課税のしくみや、個人事業税の税率・事業主控除を選ぶ記述、事業税額の計算
覚えること
- 個人住民税:都道府県民税と市町村民税の合計。所得に関係なく課される均等割と、所得に応じて課される所得割がある
- 課税される人:その年の1月1日出どころ(賦課期日=課税の基準日)に住所がある人。所得割は前年の所得で計算する
- 均等割:標準は年4,000円出どころ(都道府県民税と市町村民税の合計)。国税の森林環境税1人年額1,000円出どころが別に加わる
- 所得割:標準税率は合計10%出どころ(指定都市以外は市町村民税6%出どころ、都道府県民税4%)
- 所得割の計算:(前年の所得金額-所得控除)に税率をかけ、税額控除を差し引く
- 基礎控除:合計所得金額が一定額以下の人は43万円出どころ。所得税の基礎控除とは額がちがう
- 徴収方法:特別徴収(給与の支払者が給与から天引きして納める)と、普通徴収(納税者が納付書などで自分で納める)
- 申告:所得税の確定申告書を提出した人は、住民税の申告を別にする必要はない
- 個人事業税:法律で定められた業種の事業を営む個人に都道府県が課す税。都道府県が税額を決めて通知する(賦課課税)
- 標準税率:第1種事業(物品販売業・製造業・飲食店業など)は5%出どころ
- 標準税率:第2種事業(畜産業・水産業・薪炭製造業)は4%出どころ
- 標準税率:第3種事業(医業・弁護士業・税理士業など)は5%出どころ
- 標準税率:第3種事業のうち、あんま・マッサージ・指圧、はり・きゅう、柔道整復、装蹄師業などは3%出どころ
- 事業主控除:年290万円出どころ。事業を行った期間が1年に満たないときは月割で計算する
- 課税標準:事業所得(不動産貸付業は不動産所得)に青色申告特別控除の額を加え戻し、事業主控除を引く
数字と計算
ひっかけ
想定問題
4問(四答択一式)。選ぶと、その場で正解と解説が開きます。
個人住民税に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解:4 個人住民税の所得割の標準税率は、指定都市以外では、都道府県民税が6%、市町村民税が4%であり、その合計は10%である。
ポイント
個人住民税の課税のしくみのうち、誤っている記述を選ぶ問題です。
考え方と解き方
個人住民税は、課税の基準日、均等割、所得割、徴収方法が基本です。所得割は、合計の10%だけでなく、内訳の向きを取りちがえると間違えます。
- 所得割の標準税率は合計10%で、内訳は(指定都市以外では)市町村民税が6%、都道府県民税が4%です。
- 4)は、都道府県民税と市町村民税の税率を入れかえているので、不適切です。したがって、最も不適切なのは 4 です。正しくは、指定都市以外では、都道府県民税が4%、市町村民税が6%で、その合計は10%である、です。
ほかの選択肢
- 1 徴収方法には、給与から天引きする特別徴収と、納税者が自分で納める普通徴収があります。決まりのとおりなので、適切です。
- 2 個人住民税は、その年の1月1日(賦課期日)に住所がある人に課されます。決まりのとおりなので、適切です。
- 3 均等割は、所得に関係なく定額で課されます。標準は年4,000円で、決まりのとおりなので、適切です。
覚えておくこと
- 所得割:標準税率は合計10%(指定都市以外は市町村民税6%、都道府県民税4%)
- 課税される人:その年の1月1日(賦課期日=課税の基準日)に住所がある人。所得割は前年の所得で計算する
- 徴収方法:特別徴収(給与の支払者が給与から天引きして納める)と、普通徴収(納税者が納付書などで自分で納める)
(テーマ・覚えること)
数字の出どころ:個人住民税の賦課期日・個人住民税の所得割の道府県民税の税率・個人住民税の均等割の額(標準)・個人住民税の所得割の市町村民税の税率・個人住民税の所得割の税率(標準税率)
個人事業税に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
正解:4 個人事業税は、法律で定められた事業を営む個人に課される都道府県税であり、都道府県が税額を決めて納税通知書で通知する。
ポイント
個人事業税の課税のしくみを問う問題です。
考え方と解き方
個人事業税は、課税する団体、課税の方式、事業主控除、青色申告特別控除の扱いの4点が基本です。市町村税か都道府県税かを取りちがえやすい税です。
- 個人事業税は、法律で定められた業種の事業を営む個人に、都道府県が課す税です。都道府県が税額を決めて、納税通知書で通知する賦課課税の方式です。
- 4)は、この内容と同じです。したがって、最も適切なのは 4 です。
ほかの選択肢
- 1 納税者が自分で税額を計算して申告する方式としている所が違います。正しくは、都道府県が税額を決めて納税通知書で通知する賦課課税の方式です。
- 2 事業を行った期間が1年に満たないときも全額が控除されるとしている所が違います。正しくは、事業主控除の年290万円を月割にして、事業を行った月数分だけ控除します。
- 3 青色申告特別控除をさらに差し引くとしている所が違います。個人事業税には青色申告特別控除が適用されないので、所得税で差し引いた額を加え戻します。
覚えておくこと
- 個人事業税:法律で定められた業種の事業を営む個人に都道府県が課す税。都道府県が税額を決めて通知する(賦課課税)
- 事業主控除:年290万円。事業を行った期間が1年に満たないときは月割で計算する
- 課税標準:事業所得(不動産貸付業は不動産所得)に青色申告特別控除の額を加え戻し、事業主控除を引く
(テーマ・覚えること)
数字の出どころ:個人事業税の事業主控除の額(年)
個人事業税の標準税率に関する次の記述の空欄(ア)、(イ)にあてはまる数値の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
正解:3 (ア)5%、(イ)4%
ポイント
個人事業税の事業の種類ごとの標準税率を問う問題です。
考え方と解き方
個人事業税の税率は、事業の種類ごとに決まっています。第1種と第2種の税率の向きと、3%になる事業を取りちがえると間違えます。
- 第1種事業(物品販売業・製造業・飲食店業など)の標準税率は5%です。これが(ア)です。
- 第2種事業(畜産業・水産業・薪炭製造業)の標準税率は4%です。これが(イ)です。したがって、最も適切なのは 3 (ア)5%、(イ)4% です。
ほかの選択肢
- 1 (ア)と(イ)が入れかわっています。第1種事業が5%で、第2種事業が4%です。
- 2 (イ)が違います。第2種事業は4%です。3%は、第3種事業のうち、あんま・マッサージ・指圧、はり・きゅう、柔道整復などの税率です。(ア)の5%は合っています。
- 4 (ア)が違います。第1種事業は5%です。3%は、あんま・マッサージ・指圧、はり・きゅう、柔道整復などの税率です。(イ)の4%は合っています。
覚えておくこと
- 標準税率:第1種事業(物品販売業・製造業・飲食店業など)は5%
- 標準税率:第2種事業(畜産業・水産業・薪炭製造業)は4%
- 標準税率:第3種事業のうち、あんま・マッサージ・指圧、はり・きゅう、柔道整復、装蹄師業などは3%
(テーマ・覚えること)
数字の出どころ:個人事業税の標準税率(第1種事業)・個人事業税の標準税率(第2種事業)・個人事業税の標準税率(第3種事業のうち地方税法72条の2第10項5号・7号の事業)
下記の〈Aさんの事業〉に基づく、Aさんの個人事業税の額として、最も適切なものはどれか。なお、事業主控除以外に、個人事業税の計算に影響する控除や所得はないものとする。
・事業の種類:飲食店業(第1種事業)
・所得税の事業所得の金額:635万円(青色申告特別控除の65万円を差し引いた後の金額)
・事業を行った期間:1年間
正解:2 20.5万円
ポイント
青色申告特別控除の扱いと事業主控除を当てはめて、個人事業税の額を求める問題です。
考え方と解き方
間違えやすい所は2つあります。青色申告特別控除を加え戻さないことと、事業主控除を引き忘れることです。個人事業税では、青色申告特別控除は使えません。
- 個人事業税の課税標準は、所得税の事業所得の金額に、所得税で差し引いた青色申告特別控除の額(65万円)を加え戻し、そこから事業主控除の290万円を差し引いた額です。
- 635万円+65万円=700万円、700万円-290万円=410万円です。飲食店業は第1種事業で、標準税率は5%なので、410万円×5%=20.5万円です。したがって、最も適切なのは 2 20.5万円 です。
ほかの選択肢
- 1 17.25万円:青色申告特別控除の65万円を加え戻さず、635万円-290万円=345万円に5%をかけた額です(345万円×5%)。個人事業税には青色申告特別控除が適用されないので、加え戻します。
- 3 31.75万円:事業主控除を差し引かず、加え戻していない635万円に5%をかけた額です(635万円×5%)。290万円の事業主控除を差し引きます。
- 4 35万円:事業主控除を差し引かず、加え戻した700万円に5%をかけた額です(700万円×5%)。290万円の事業主控除を差し引きます。
覚えておくこと
- 課税標準:事業所得(不動産貸付業は不動産所得)に青色申告特別控除の額を加え戻し、事業主控除を引く
- 事業主控除:年290万円。事業を行った期間が1年に満たないときは月割で計算する
- 標準税率:第1種事業(物品販売業・製造業・飲食店業など)は5%
(テーマ・覚えること)
この本文の数字の出どころ
- 青色申告特別控除の額(最高) 65万円
- 個人事業税の標準税率(第1種事業) 5%
- 個人事業税の標準税率(第2種事業) 4%
- 個人事業税の標準税率(第3種事業) 5%
- 個人事業税の標準税率(第3種事業のうち地方税法72条の2第10項5号・7号の事業) 3%
- 個人事業税の事業主控除の額(年) 290万円
- 個人住民税の賦課期日 1月1日
- 個人住民税の所得割の道府県民税の税率 4%
- 個人住民税の均等割の額(標準) 4,000円
- 個人住民税の基礎控除の額(合計所得金額 2,400万円以下) 43万円
- 個人住民税の所得割の市町村民税の税率 6%
- 個人住民税の所得割の税率(標準税率) 10%
- 森林環境税の額(1人年額) 1,000円
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