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住宅ローン控除と配当控除

過去の公開問題では、住宅ローン控除の問題が4問、配当控除の問題が1問、5回分で合わせて5問出ています。

最終更新

よく出る形

  • 住宅ローン控除の要件・手続きの記述から、誤りを選ぶ型(5回分で4問。最も不適切が3問、最も適切が1問)
  • 配当控除の記述から、対象になる配当・ならない配当を選ぶ型(5回分で1問)
  • 年末調整で受けられる時期(最初の年分は確定申告)は、住宅ローン控除の4問のうち3問の選択肢にある

覚えること

  • 住宅ローン控除の額:年末のローン残高の0.7%出どころを、所得税額から差し引く(税額控除)
  • 入居の期限:2030年12月31日出どころまでに居住の用に供した場合が対象
  • 要件:床面積50㎡以上出どころ(40㎡以上出どころ50㎡未満は、合計所得金額1,000万円以下の年に限る)
  • 要件:新築等の日から6か月出どころ以内に居住し、控除を受ける各年の12月31日まで引き続き居住する
  • 要件:合計所得金額2,000万円以下出どころ、償還期間10年以上出どころのローン(繰上げ返済でその年数に満たなくなると、以後は適用外)
  • 店舗併用住宅など:床面積の2分の1以上出どころを、もっぱら自己の居住の用に供する
  • 借入限度額(2026年入居の新築):認定住宅4,500万円出どころ、ZEH水準3,500万円出どころ、省エネ基準適合2,000万円
  • 控除の基になる額:年末残高、借入限度額、住宅の取得対価のうち、最も少ない額
  • 控除期間:認定住宅・ZEH水準・省エネ基準適合住宅(2026年入居の新築)は13年出どころ
  • 手続き:最初の年分は確定申告。2年目以降、給与所得者は年末調整で受けられる
  • 所得税から引ききれない分は、翌年度分の住民税から一定額を限度に引く
  • 再入居:転勤などのやむを得ない事由で居住をやめても、再び居住すれば、再入居した年以後の控除期間内は適用を受けられる
  • 重複不可:居住の年の前後の一定期間内に、居住用財産を譲渡した場合の3,000万円出どころの特別控除などを受けると適用外
  • 中古の「その他の住宅」:借入限度額2,000万円出どころ、控除期間10年出どころ
  • 配当控除:確定申告で総合課税を選んだ、内国法人からの配当などに適用される税額控除
  • 対象外:外国法人の配当、J-REIT(投資法人)の分配金、申告不要・申告分離課税を選んだ配当
  • 控除率(剰余金の配当等):課税総所得金額等1,000万円出どころ以下の部分は10%出どころ、超える部分は5%
  • 公募株式投資信託の分配金は、総合課税を選べば対象で、控除率は剰余金の配当等より低い
  • 配当所得の金額は、負債の利子を引いた額(損益通算の前の額)。配当控除の額は、算出税額が限度

数字と計算

  • 例(住宅):ZEH水準の新築(限度額3,500万円出どころ)で年末残高2,600万円なら、2,600万円×0.7%出どころ=18.2万円
  • 例(配当控除):課税総所得金額等1,200万円、配当300万円なら、200万円×5%出どころ+100万円×10%出どころ=20万円

ひっかけ

  • 住宅ローン控除と配当控除は税額控除(税額から引く)。基礎控除や配偶者控除は所得控除(所得から引く)
  • 年末調整で受けられるのは2年目以降。取得して居住した最初の年分は、給与所得者でも確定申告が必要

想定問題

4問(四答択一式)。選ぶと、その場で正解と解説が開きます。

想定問題 1四答択一式

所得税における住宅借入金等特別控除(以下「住宅ローン控除」という)に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、各選択肢において、ほかに必要な要件等はすべて満たしているものとする。

正解:3 年末調整の対象となる給与所得者は、住宅ローン控除の適用を受ける最初の年分から、年末調整により適用を受けることができる。

ポイント

住宅ローン控除の手続きと、再入居・住民税からの控除・借入金の要件を見分けて、最も不適切な記述を選ぶ問題です。

考え方と解き方

年末調整で受けられるのは、住宅ローン控除の適用が2年目以降の年分です。給与所得者だから最初から年末調整、と考えると間違えます。

  1. 住宅ローン控除は、最初の年分は確定申告で受けます。年末調整の対象となる給与所得者でも、最初の年分は確定申告が必要で、2年目以降は年末調整で受けられます。
  2. 3)は、最初の年分から年末調整で受けられるとしているので、不適切です。したがって、最も不適切なのは 3 です。正しくは、年末調整の対象となる給与所得者であっても、最初の年分は確定申告書を提出しなければならない、です。

ほかの選択肢

  • 1 転勤などのやむを得ない事由で居住をやめても、再び居住すれば、再入居した年以後の控除期間内は適用を受けられます。適切です。
  • 2 所得税から引ききれない分は、一定額を限度に、翌年度分の住民税から控除されます。適切です。
  • 4 住宅ローン控除の対象は、償還期間が10年以上の借入金です。適切です。

覚えておくこと

  • 手続き:最初の年分は確定申告。2年目以降、給与所得者は年末調整で受けられる
  • 所得税から引ききれない分は、翌年度分の住民税から一定額を限度に引く
  • 再入居:転勤などのやむを得ない事由で居住をやめても、再び居住すれば、再入居した年以後の控除期間内は適用を受けられる

(テーマ・覚えること)

数字の出どころ:住宅ローン控除の借入金の償還期間の要件

想定問題 2四答択一式

所得税における配当控除に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

正解:1 内国法人から支払を受ける上場株式の配当は、確定申告で総合課税を選択すれば、配当控除の適用を受けることができる。

ポイント

配当控除の対象になる配当と、配当控除の性質を問う問題です。

考え方と解き方

配当控除は、確定申告でどの課税方法を選ぶかで、使えるかどうかが決まります。配当の出どころ(内国法人か、外国法人や投資法人か)も見ます。

  1. 配当控除は、確定申告で総合課税を選んだ、内国法人からの配当などに適用されます。上場株式の配当も、総合課税を選べば対象です。
  2. 1)は、この内容と同じです。したがって、最も適切なのは 1 です。

ほかの選択肢

  • 2 申告分離課税を選んだ配当は、配当控除の対象になりません。総合課税を選ぶ必要がある点が違います。
  • 3 J-REIT(投資法人)の分配金は、総合課税を選んでも、配当控除の対象になりません。
  • 4 配当控除は、所得から差し引く所得控除ではなく、税額から差し引く税額控除です。控除率は、剰余金の配当等では、課税総所得金額等1,000万円以下の部分が10%、超える部分が5%です。

覚えておくこと

  • 配当控除:確定申告で総合課税を選んだ、内国法人からの配当などに適用される税額控除
  • 対象外:外国法人の配当、J-REIT(投資法人)の分配金、申告不要・申告分離課税を選んだ配当
  • 控除率(剰余金の配当等):課税総所得金額等1,000万円以下の部分は10%、超える部分は5%

(テーマ・覚えること)

数字の出どころ:配当控除の控除率(剰余金の配当等、課税総所得金額等1,000万円以下の部分)・配当控除の控除率(剰余金の配当等、課税総所得金額等1,000万円を超える部分)・配当控除の課税総所得金額等の境

想定問題 3四答択一式

所得税における住宅ローン控除に関する次の記述の空欄(ア)〜(ウ)にあてはまる数値の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。なお、床面積40㎡以上50㎡未満の特例は考慮しないものとする。

住宅ローン控除の適用を受けるためには、床面積が(ア)以上であること、納税者のその年分の合計所得金額が(イ)以下であることが必要である。控除額は、年末のローン残高(借入限度額が上限)に(ウ)を乗じて計算する。

正解:4 (ア)50㎡、(イ)2,000万円、(ウ)0.7%

ポイント

住宅ローン控除の、床面積・合計所得金額の要件と、控除率を問う問題です。

考え方と解き方

3つの数字は、ほかの制度や以前の制度の数字と混ざりやすい所です。特に合計所得金額と控除率は、以前の数字と取りちがえやすい所です。

  1. 床面積は50㎡以上です。これが(ア)です。合計所得金額は2,000万円以下です。これが(イ)です。
  2. 控除額は、年末のローン残高に0.7%を乗じて計算します。これが(ウ)です。したがって、最も適切なのは 4 (ア)50㎡、(イ)2,000万円、(ウ)0.7% です。

ほかの選択肢

  • 1 (ア)が違います。40㎡以上50㎡未満となるのは、合計所得金額が1,000万円以下の年に限る特例で、問題では考慮しないとされています。原則は50㎡以上です。(イ)(ウ)は合っています。
  • 2 (イ)が違います。3,000万円は以前の制度の要件で、いまは2,000万円以下です。(ア)(ウ)は合っています。
  • 3 (ウ)が違います。1%は以前の制度の控除率で、いまは0.7%です。(ア)(イ)は合っています。

覚えておくこと

  • 住宅ローン控除の額:年末のローン残高の0.7%を、所得税額から差し引く(税額控除)
  • 要件:床面積50㎡以上(40㎡以上50㎡未満は、合計所得金額1,000万円以下の年に限る)
  • 要件:合計所得金額2,000万円以下、償還期間10年以上のローン(繰上げ返済でその年数に満たなくなると、以後は適用外)

(テーマ・覚えること)

数字の出どころ:住宅ローン控除の床面積の要件・住宅ローン控除の床面積の特例の下限・住宅ローン控除の控除率・住宅ローン控除の借入金の償還期間の要件・住宅ローン控除の合計所得金額の要件・住宅ローン控除の床面積40㎡以上50㎡未満の特例の合計所得金額の要件

想定問題 4四答択一式

下記の〈Aさんの住宅取得の状況〉に基づく、2026年分のAさんの所得税における住宅ローン控除の控除額として、最も適切なものはどれか。なお、Aさんは子育て世帯等には該当せず、記載のない事項は考慮しないものとする。

〈Aさんの住宅取得の状況〉
・住宅:2026年に新築した、ZEH水準省エネ住宅(床面積80㎡)
・2026年中に居住の用に供した
・住宅の取得対価:5,000万円
・2026年12月31日の住宅ローンの年末残高:4,000万円(償還期間30年)
・Aさんの合計所得金額:900万円

正解:2 24.5万円

ポイント

住宅ローン控除の借入限度額と控除率を当てはめて、控除額を求める問題です。

考え方と解き方

間違えやすい所は、住宅の区分で借入限度額が違うことと、年末残高が限度額を超えるときは限度額で計算することです。

  1. 要件は、床面積が50㎡以上、合計所得金額が2,000万円以下、償還期間が10年以上で、すべて満たします。
  2. ZEH水準省エネ住宅(子育て世帯等でない)の借入限度額は3,500万円です。年末残高4,000万円と取得対価5,000万円はこれを超えるので、3,500万円で計算します。
  3. 控除額は、3,500万円×0.7%=24.5万円です。したがって、最も適切なのは 2 24.5万円 です。

ほかの選択肢

  • 1 14万円:省エネ基準適合住宅の借入限度額2,000万円で計算した額です(2,000万円×0.7%)。ZEH水準の借入限度額は3,500万円です。
  • 3 28万円:年末残高4,000万円をそのまま使い、借入限度額を考えなかった額です(4,000万円×0.7%)。借入限度額を超える部分は、対象になりません。
  • 4 35万円:控除率を0.7%ではなく1%として計算した額です(3,500万円×1%)。

覚えておくこと

  • 住宅ローン控除の額:年末のローン残高の0.7%を、所得税額から差し引く(税額控除)
  • 借入限度額(2026年入居の新築):認定住宅4,500万円、ZEH水準3,500万円、省エネ基準適合2,000万円
  • 控除の基になる額:年末残高、借入限度額、住宅の取得対価のうち、最も少ない額

(テーマ・覚えること)

数字の出どころ:住宅ローン控除の借入限度額(新築・認定長期優良住宅・認定低炭素住宅、一般)・住宅ローン控除の借入限度額(新築・省エネ基準適合住宅、一般)・住宅ローン控除の借入限度額(新築・ZEH水準省エネ住宅、一般)・住宅ローン控除の床面積の要件・住宅ローン控除の控除率・住宅ローン控除の借入金の償還期間の要件・住宅ローン控除の合計所得金額の要件

1問ずつの画面で解く(4問)

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