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税の体系と所得税の仕組み

過去の公開問題では、所得税の基本的な仕組みを問う問題が3問、わが国の税制を問う問題が2問、5回分で合わせて5問出ています。

最終更新

よく出る形

  • 所得税の基本的な仕組みを問う記述が出る(5回分で3問)。納税義務者、申告納税方式、超過累進税率が選択肢になる
  • わが国の税制を問う記述が出る(5回分で2問)。直接税と間接税、国税と地方税、課税の方式を取りちがえさせる

覚えること

  • 国税:所得税・法人税・相続税・贈与税・消費税・登録免許税など
  • 地方税:住民税・事業税・不動産取得税・固定資産税など
  • 直接税・間接税:負担する人と納める人が同じなら直接税(所得税・法人税など)、異なれば間接税(消費税など)
  • 申告納税方式:納税者が自分で税額を計算して申告・納付する(所得税・法人税・相続税・贈与税・消費税)
  • 賦課課税方式:課税する側が税額を決めて納税者に通知する(固定資産税・不動産取得税など)
  • 所得の種類:利子・配当・不動産・事業・給与・退職・山林・譲渡・一時・雑の10種類出どころに区分し、種類ごとに計算する
  • 居住者:国内に住所があるか、現在まで引き続き1年以上出どころ居所がある個人
  • 非永住者以外の居住者は、国内外のすべての所得に課税される
  • 非永住者:日本国籍がなく、過去10年以内出どころの国内居住が合計5年以下出どころの居住者
  • 非永住者は、国内で生じた所得と、国外の所得のうち国内払い・国内送金の分に課税される
  • 非居住者:国内で生じた所得(国内源泉所得)にだけ課税
  • 納税義務者の区分は、国籍ではなく居住の状況で決まる(外国籍でも居住者になる)
  • 収入金額:その年に収入すべきことが確定した金額。まだ受け取っていない金額も含めて計上する
  • 納税地:原則は住所地。居所地や事業所等の所在地を選ぶこともできる
  • 税率:課税総所得金額が大きいほど税率が高い超過累進税率。最低5%出どころ、最高45%出どころ
  • 復興特別所得税:2026年分までは、基準所得税額の2.1%出どころを所得税とあわせて申告・納付する
  • 課税方式:総合課税(ほかの所得と合計して課税)、申告分離課税、源泉分離課税(源泉徴収で課税が完結)
  • 外国税額控除:国外所得に外国で税が課された居住者は、控除限度額の範囲内で所得税額から差し引ける
  • 控除限度額=その年分の所得税額×(調整国外所得金額÷所得総額)
  • 確定申告:原則として翌年の2月16日出どころから3月15日出どころまでに行う
  • 参考:2027年1月1日以後は、復興特別所得税が基準所得税額の1.1%出どころになり、防衛特別所得税が加わる

ひっかけ

  • 登録免許税は地方税ではなく国税。不動産取得税は地方税
  • 所得税・相続税・贈与税は、賦課課税方式ではなく申告納税方式
  • 居住者の課税は国内の所得だけではない。国外の所得も課税対象になる(非永住者を除く)

想定問題

4問(四答択一式)。選ぶと、その場で正解と解説が開きます。

想定問題 1四答択一式

わが国の税制に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

正解:2 不動産取得税は地方税に該当し、登録免許税についても、不動産取得税と同じく地方税に該当する。

ポイント

国税と地方税、直接税と間接税、課税の方式の区別を問う問題です。

考え方と解き方

国税か地方税かは、課税する主体が国か地方自治体かで決まります。不動産の取得や登記にかかる税は、組み合わせを取りちがえやすい所です。

  1. 登録免許税は国税、不動産取得税は地方税です。国税と地方税は、課税する主体が国か地方自治体かで分かれます。
  2. 2)は、登録免許税を地方税としているので、不適切です。したがって、最も不適切なのは 2 です。正しくは、登録免許税は国税に該当する、です。

ほかの選択肢

  • 1 贈与税は、納税者が税額を自分で計算して申告・納付する申告納税方式なので、適切です。
  • 3 税金を負担する者と納める者が異なる税金が間接税で、消費税はその例なので、適切です。
  • 4 固定資産税は地方税で、課税する側が税額を決めて通知する賦課課税方式なので、適切です。

覚えておくこと

  • 国税:所得税・法人税・相続税・贈与税・消費税・登録免許税など
  • 地方税:住民税・事業税・不動産取得税・固定資産税など
  • 直接税・間接税:負担する人と納める人が同じなら直接税(所得税・法人税など)、異なれば間接税(消費税など)

(テーマ・覚えること)

想定問題 2四答択一式

所得税の納税義務者と課税される所得の範囲に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

正解:1 非居住者は、日本国内で生じた所得(国内源泉所得)についてのみ、所得税の納税義務を負う。

ポイント

居住者・非居住者ごとの、課税される所得の範囲を問う問題です。

考え方と解き方

課税される所得の範囲は、居住者か非居住者か、居住者のうち非永住者かで変わります。国籍で決まるのではない点を取りちがえると、誤りの記述が適切に見えます。

  1. 非居住者は、日本国内で生じた所得(国内源泉所得)にだけ課税されます。居住者のうち、非永住者(日本国籍なし・居住が短い人)以外は、国内外のすべての所得に課税されます。
  2. 1)は、この内容と同じです。したがって、最も適切なのは 1 です。

ほかの選択肢

  • 2 国籍で納税義務がなくなるとしている所が違います。日本国籍がなくても、国内に住所があれば居住者になり、納税義務を負います。
  • 3 国内で生じた所得に限っている所が違います。非永住者以外の居住者は、国外で生じた所得を含め、国内外のすべての所得に課税されます。
  • 4 国外の所得が課税対象から除かれるとしている所が違います。国外の所得は課税対象のままで、外国で納めた税は、外国税額控除で所得税額から差し引いて調整します。

覚えておくこと

  • 居住者:国内に住所があるか、現在まで引き続き1年以上居所がある個人
  • 非永住者以外の居住者は、国内外のすべての所得に課税される
  • 非居住者:国内で生じた所得(国内源泉所得)にだけ課税

(テーマ・覚えること)

数字の出どころ:居住者の居所の期間

想定問題 3四答択一式

所得税の確定申告と復興特別所得税に関する次の記述の空欄(ア)〜(ウ)にあてはまる語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。

所得税の確定申告は、原則として、翌年の(ア)から(イ)までの間に行う。また、2026年分までは、所得税とあわせて、基準所得税額の(ウ)に相当する復興特別所得税を申告・納付する。

正解:2 (ア)2月16日、(イ)3月15日、(ウ)2.1%

ポイント

確定申告の期間と、復興特別所得税の率を問う問題です。

考え方と解き方

申告の期間は、始まりと終わりの日をセットで覚えます。復興特別所得税は、所得税の額そのものではなく、基準所得税額に率をかけて求める点が、取りちがえやすい所です。

  1. 確定申告は、原則として翌年の2月16日から3月15日までに行います。これが(ア)と(イ)です。
  2. 復興特別所得税は、2026年分までは、基準所得税額の2.1%を所得税とあわせて申告・納付します。これが(ウ)です。
  3. したがって、最も適切なのは 2 (ア)2月16日、(イ)3月15日、(ウ)2.1% です。

ほかの選択肢

  • 1 (ア)が違います。申告期間の始まりは、2月16日です。(イ)の3月15日と(ウ)の2.1%は合っています。
  • 3 (ウ)が違います。復興特別所得税の率は、基準所得税額の2.1%です。(ア)の2月16日と(イ)の3月15日は合っています。
  • 4 (イ)が違います。申告期間の終わりは、3月15日です。(ア)の2月16日と(ウ)の2.1%は合っています。

覚えておくこと

  • 確定申告:原則として翌年の2月16日から3月15日までに行う
  • 復興特別所得税:2026年分までは、基準所得税額の2.1%を所得税とあわせて申告・納付する

(テーマ・覚えること)

数字の出どころ:確定申告の期限(日)・復興特別所得税の率(基準所得税額に対して)・確定申告の期間の始まり(日)

想定問題 4四答択一式

所得税の課税方式と外国税額控除に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

正解:4 外国税額控除の控除限度額は、外国で納付した税額と同額であり、その年分の所得税額による制限は受けない。

ポイント

課税方式と、外国税額控除のしくみを問う問題です。

考え方と解き方

外国税額控除は、国外所得に外国で課された税と日本の所得税との二重課税を調整する制度ですが、無制限に差し引けるわけではありません。控除できる額に上限があるかどうかが分かれ目です。

  1. 外国税額控除の控除限度額は、その年分の所得税額×(調整国外所得金額÷所得総額)で求めます。外国で納付した税額がこの限度額に満たなければ、その全額を差し引き、超えていれば限度額までです。
  2. 4)は、控除限度額を外国で納付した税額と同額とし、所得税額による制限を受けないとしているので、不適切です。したがって、最も不適切なのは 4 です。正しくは、外国税額控除は、控除限度額の範囲内で所得税額から差し引く、です。

ほかの選択肢

  • 1 総合課税は、対象となる所得を合計して所得控除を差し引き、超過累進税率で税額を計算する方式なので、適切です。
  • 2 源泉分離課税は、支払の際の源泉徴収だけで納税が完結し、確定申告の対象にならないので、適切です。
  • 3 外国税額控除は、国外所得への外国の税と日本の所得税との二重課税を調整する税額控除なので、適切です。

覚えておくこと

  • 課税方式:総合課税(ほかの所得と合計して課税)、申告分離課税、源泉分離課税(源泉徴収で課税が完結)
  • 外国税額控除:国外所得に外国で税が課された居住者は、控除限度額の範囲内で所得税額から差し引ける
  • 控除限度額=その年分の所得税額×(調整国外所得金額÷所得総額)

(テーマ・覚えること)

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