分野 E|セキュリティ・倫理

SQLインジェクション・XSS・DoS攻撃・パスワードリスト攻撃

今の制度の過去問(3回分)では、バッファオーバーフローへの対策と、ゼロデイ攻撃・DDoS 攻撃・ブルートフォース攻撃の区別が、合わせて2問出ています。

シラバス案 Ver.0.1(2026年8月31日公表)の『6-23-2 アプリケーションの不備を狙った攻撃』

最終更新

よく出る形

  • バッファオーバーフロー(領域のあふれを突く攻撃)への有効な対策を選ぶ(3回分で1問)
  • Web サービスを狙う攻撃の説明と名称の組合せを選ぶ(3回分で1問)
  • 問われるとしたら:事例で、パスワードリスト攻撃(流出した ID の使い回し)を選ぶ形
  • 問われるとしたら:SQL インジェクション(入力欄から DB を操作)などの a〜c の組合せの形
  • 問われるとしたら:プロンプトインジェクション(AI への悪意ある指示)の説明を選ぶ形
  • 問われるとしたら:DDoS 攻撃(多数の機器からの妨害)の説明を選ぶ形

覚えること

  • 総当たり攻撃(ブルートフォース攻撃):考えられる文字の組合せを全て試して、パスワードなどを破る
  • パスワードリスト攻撃:他のサービスから流出した ID とパスワードの組で、ログインを試す
  • SQL インジェクション:入力欄に SQL 命令文を入れ、データベースを不正に操作する
  • SQL インジェクションの原因:入力値を SQL 文に安全な形で組み込めていないこと
  • クロスサイトスクリプティング:出力処理の不備を突き、Web ページにスクリプトを埋め込む
  • クロスサイトスクリプティングの被害者:サイトの運営者ではなく、そのページを閲覧する利用者
  • バッファオーバーフロー:領域を超えるデータで不正に動かす攻撃。対策は修正プログラムの適用
  • ドライブバイダウンロード:Web サイトを訪れただけで、マルウェアがインストールされる攻撃
  • DoS 攻撃:大量の要求を送り、サーバやネットワークに過大な負荷をかけて使えなくする
  • DDoS 攻撃:DoS 攻撃を、ボットに感染した多数の機器などから、同時に行う
  • ゼロデイ攻撃:脆弱性の修正プログラムが提供される前に、その脆弱性を突く攻撃
  • プロンプトインジェクション:生成 AI に異常な動作をさせる指示を与え、意図した応答をさせる攻撃
  • 攻撃の準備(フットプリンティング):標的の情報を集める下調べ。ポートスキャンは、開いているポート(通信の出入口)を調べる
  • 参考:今のシラバスの用語例にある「辞書攻撃」「クリックジャッキング」は、案の用語例にない
  • 参考:案では、総当たり攻撃、DDoS 攻撃、ゼロデイ攻撃が、別々の項目に分かれている

ひっかけ

  • クロスサイトスクリプティングで被害を受けるのは、運営者ではなく閲覧者
  • 総当たり攻撃は全ての組合せを試し、パスワードリスト攻撃は流出した組を使う

想定問題

4問(四肢択一)。選ぶと、その場で正解と解説が開きます。

想定問題 1四肢択一

適切なものだけを全て挙げたものはどれか。

A 社の情報システム部は、Web サービスへの攻撃について、運用担当者向けの資料を作っている。
  • a クロスサイトスクリプティングで被害を受けるのは、主にそのサイトの運営者であり、閲覧者は被害を受けない。
  • b SQL インジェクションは、入力値を SQL 文に安全な形で組み込めない欠陥を突き、データベースを不正に操作する攻撃である。
  • c ドライブバイダウンロードでは、利用者が Web サイトを訪れただけで、マルウェアがインストールされることがある。

正解:ウ b、c

ポイント

Web アプリケーションの不備を狙う攻撃について、a〜c を判定する問題です。

考え方と解き方

攻撃は、何の不備を突き、だれが被害を受けるかで区別します。攻撃の名前に「サイト」とあるので、被害者を運営者と思い込むと、a を適切としてしまいます。

  1. a は不適切です。クロスサイトスクリプティングで被害を受けるのは、運営者ではなく、そのページを閲覧する利用者です。
  2. b は適切です。SQL インジェクションは、入力値を SQL 文に安全な形で組み込めていないことが原因です。
  3. c は適切です。ドライブバイダウンロードは、Web サイトを訪れただけでマルウェアがインストールされる攻撃です。
  4. したがって、適切なのは b、c で、ウ です。

ほかの選択肢

  • ア a は不適切で、c は適切です。a、b としているので、c が足りず、a が余分です。
  • イ a、b、c の全てとしていますが、a は不適切なので、含められません。
  • エ c は適切ですが、b も適切なので、c だけでは足りません。

覚えておくこと

  • クロスサイトスクリプティングの被害者:サイトの運営者ではなく、そのページを閲覧する利用者
  • SQL インジェクションの原因:入力値を SQL 文に安全な形で組み込めていないこと
  • ドライブバイダウンロード:Web サイトを訪れただけで、マルウェアがインストールされる攻撃

(テーマ・覚えること)

想定問題 2四肢択一

この攻撃として、最も適切なものはどれか。

A 社の会員向けサービスで、さまざまな会員 ID に対して、ログインの試行が大量にあった。調べると、試行されたログイン情報の多くは、他社のサービスから流出したものと一致しており、一部は実際にログインに成功していた。

正解:エ パスワードリスト攻撃

ポイント

流出したログイン情報が使われた、不正ログインの攻撃名を選ぶ事例の問題です。

考え方と解き方

手口は、使う情報で見分けます。ログインの試行という点が同じなので、パスワードを破る攻撃のブルートフォース攻撃と混ぜると誤ります。

  1. 試行されたログイン情報の多くは、他社のサービスから流出したものと一致していました。
  2. 流出した ID とパスワードの組を使って、別のサービスへのログインを試す攻撃は、パスワードリスト攻撃です。
  3. したがって、最も適切なのは エ です。

ほかの選択肢

  • ア ブルートフォース攻撃は、考えられる文字の組合せを全て試す攻撃です。流出した組を使う攻撃ではありません。
  • イ SQL インジェクションは、入力欄に SQL 命令文を入れて、データベースを不正に操作する攻撃で、ログインの試行ではありません。
  • ウ DDoS 攻撃は、多数の機器から大量の要求を送り、サービスを使えなくする攻撃で、不正ログインが目的ではありません。

覚えておくこと

  • パスワードリスト攻撃:他のサービスから流出した ID とパスワードの組で、ログインを試す
  • 総当たり攻撃(ブルートフォース攻撃):考えられる文字の組合せを全て試して、パスワードなどを破る

(テーマ・覚えること)

想定問題 3四肢択一

プロンプトインジェクションに関する記述として、最も適切なものはどれか。

正解:ア 生成 AI に、禁止事項を回避させるような指示を与え、攻撃者が意図した応答をさせる攻撃である。

ポイント

生成 AI を狙う攻撃のうち、プロンプトインジェクションの説明を選ぶ問題です。

考え方と解き方

プロンプトは生成 AI への指示です。大量の通信やログインの試行、誤った回答の問題と、攻撃の対象や手口を取りちがえないようにします。

  1. プロンプトインジェクションは、生成 AI に異常な動作を引き起こさせる指示を与え、攻撃者が意図した応答を実行させる攻撃です。
  2. 禁止事項や制約を回避させる指示も、これに当たります。
  3. したがって、最も適切なのは ア です。

ほかの選択肢

  • イ 大量のデータを送り付けてサービスを使えなくさせるのは、サービス妨害の攻撃です。AI に指示を与えて応答を操る攻撃ではありません。
  • ウ ID とパスワードを総当たりで試すのは、ブルートフォース攻撃です。AI への指示を操作するものではありません。
  • エ 誤りを含む回答をそのまま使う問題は、AI の出力の信頼性に関するもので、攻撃者の指示で応答を操る攻撃ではありません。

覚えておくこと

  • プロンプトインジェクション:生成 AI に異常な動作をさせる指示を与え、意図した応答をさせる攻撃

(テーマ・覚えること)

想定問題 4四肢択一

DDoS 攻撃に関する記述として、最も適切なものはどれか。

正解:イ 多数の機器から標的のサービスに要求を送り続け、処理を追いつかなくさせることを目的とする。

ポイント

DDoS 攻撃の目的と手口を、ほかの攻撃と区別して選ぶ問題です。

考え方と解き方

DDoS 攻撃は、情報を盗むのではなく、サービスを止めるのが目的です。盗む攻撃の名前と取りちがえないようにします。

  1. DDoS 攻撃は、DoS 攻撃を、ボットに感染した多数の機器などから同時に行う攻撃です。
  2. 標的のサービスに要求を送り続けて処理を追いつかなくさせ、使えなくすることを目的とします。
  3. したがって、最も適切なのは イ です。

ほかの選択肢

  • ア データベースに SQL 命令文を入れて情報を取り出すのは、SQL インジェクションの目的です。
  • ウ 入手した ID とパスワードで本人になりすますのは、不正ログインの目的で、サービスを使えなくするものではありません。
  • エ ブラウザ上でスクリプトを実行させて情報を盗むのは、クロスサイトスクリプティングの目的です。

覚えておくこと

  • DDoS 攻撃:DoS 攻撃を、ボットに感染した多数の機器などから、同時に行う
  • DoS 攻撃:大量の要求を送り、サーバやネットワークに過大な負荷をかけて使えなくする

(テーマ・覚えること)

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