分野 E|セキュリティ・倫理

デジタル証明書・デジタル署名・PKI

今の制度の過去問(3回分)では、PKI と認証局、CRL、デジタル署名、リスクベース認証が、合わせて5問出ています。

シラバス案 Ver.0.1(2026年8月31日公表)の『6-25-1 公開鍵基盤』

最終更新

よく出る形

  • 認証局(CA)の役割や、PKI(公開鍵基盤)の特徴を選ぶ(3回分で2問)
  • CRL(証明書失効リスト)に載る証明書の条件を選ぶ(3回分で1問)
  • 発行元の確認に使う情報を選ぶ(3回分で1問)
  • リスクベース認証の例を選ぶ(3回分で1問)
  • 問われるとしたら:事例で、導入する証明書の種類を選ぶ形
  • 問われるとしたら:署名とタイムスタンプの a〜c の組合せの形

覚えること

  • PKI(公開鍵基盤):デジタル証明書で、公開鍵の正当性を認証局が保証する仕組み
  • 認証局(CA):デジタル証明書の発行と失効を行う第三者機関
  • デジタル証明書(公開鍵証明書):公開鍵が正当なものだと示す電子的な証明書
  • サーバ証明書:アクセス先のサーバが本物であることを保証する証明書
  • クライアント証明書:利用者側が本物であることを示す証明書
  • ルート証明書:認証局が自分自身の正当性を示すため、自らに発行する証明書
  • 証明書失効リスト(CRL):有効期間内に失効した証明書の情報を載せた公開リスト
  • デジタル署名:署名鍵(秘密鍵)で作り、検証鍵(公開鍵)で確かめる署名
  • デジタル署名で分かること:作成者本人であること、改ざんがないこと
  • タイムスタンプ(時刻認証):ある時刻にデータが存在し、以後は改ざんがない証明
  • リスクベース認証:普段と異なる環境からのログインに、追加の認証を行う方法
  • 使い分け:だれの鍵かは証明書、だれが作り改ざんなしかは署名、いつかはタイムスタンプ
  • 参考:今のシラバスの用語例にある「トラストアンカー(信頼の基点)」は、案の用語例にない

ひっかけ

  • 署名を作る鍵は秘密鍵、確かめる鍵は公開鍵
  • タイムスタンプは「いつ」の証明で、「だれが」ではない
  • サーバ証明書はサーバ側、クライアント証明書は利用者側
  • ログイン時の環境の違いを見るのがリスクベース認証で、ロックや変更の促しとは別

想定問題

4問(四肢択一)。選ぶと、その場で正解と解説が開きます。

想定問題 1四肢択一

A 社が行う対応として、最も適切なものはどれか。

A 社は、会員向けの Web サイトを新しく公開する。利用者が、閲覧しているサイトが A 社の管理するものであると確かめられるようにするために、サイト側に導入するものを検討している。

正解:エ 認証局から、サーバ証明書の発行を受けて、サイトに導入する。

ポイント

閲覧中のサイトが本物であることを示すために、どの証明書を導入するかを問う問題です。

考え方と解き方

証明書は、だれの正当性を示すかで名前が分かれます。サーバ証明書は、利用者がアクセス先を確かめるために、サイト側が導入します。

  1. A 社が示したいのは、利用者が閲覧しているサイトが A 社の管理するものだということです。
  2. サイト(サーバ)が本物であることは、認証局が発行するサーバ証明書で保証されます。
  3. したがって、最も適切なのは エ です。

ほかの選択肢

  • ア クライアント証明書は、利用者側が本物であることを示す証明書です。サイトの正当性を示す目的には合いません。
  • イ 署名鍵は、デジタル署名を作るための秘密鍵で、それだけでは、だれのサイトかを利用者に示せません。サイトの正当性を示すのは、認証局が発行するサーバ証明書です。
  • ウ タイムスタンプは、ある時刻にデータが存在したことを示す物です。サイトの正当性ではなく、時刻の証明です。

覚えておくこと

  • サーバ証明書:アクセス先のサーバが本物であることを保証する証明書
  • クライアント証明書:利用者側が本物であることを示す証明書

(テーマ・覚えること)

想定問題 2四肢択一

証明書失効リスト(CRL)に関する記述として、最も適切なものはどれか。

正解:ウ 認証局が、有効期間内に失効させた証明書の情報を載せ、利用者が証明書を使う前に確かめられるように公開する。

ポイント

証明書失効リスト(CRL)を、だれが、何を載せ、何のために公開するかを問う問題です。

考え方と解き方

CRL を出すのは、失効を行う認証局です。持ち主が出す物や、更新の知らせと思うと誤ります。また、使える証明書の一覧と思うと、載せる物を逆にしてしまいます。

  1. CRL は、認証局が、有効期間内に失効させた証明書の情報を載せ、利用者が使う前に確かめられるように公開するリストです。
  2. したがって、最も適切なのは ウ です。

ほかの選択肢

  • ア 公開するのは持ち主ではなく認証局で、目的も更新の予定を知らせることではなく、利用者が使う前に確かめられるようにすることです。
  • イ 載るのは、失効していない有効な証明書ではなく、有効期間内に失効させた証明書の情報です。
  • エ 公開するのは持ち主ではなく認証局で、載せるのも失効していない有効な証明書ではなく、失効させた証明書の情報です。目的も更新の知らせではありません。

覚えておくこと

  • 証明書失効リスト(CRL):有効期間内に失効した証明書の情報を載せた公開リスト
  • 認証局(CA):デジタル証明書の発行と失効を行う第三者機関

(テーマ・覚えること)

想定問題 3四肢択一

これらの利用に関する記述として、適切なものだけを全て挙げたものはどれか。

A 社は、取引先の B 社へ送る契約書の電子データについて、デジタル署名とタイムスタンプの利用を検討している。
  • a A 社が契約書のデータにデジタル署名を付けると、B 社は、署名したあとに内容が書き換えられていないことを確かめられる。
  • b A 社が契約書のデータにタイムスタンプを付けると、そのデータがある時刻に存在していたことを、あとから示せる。
  • c B 社が署名を確かめるときは、契約書のデータとともに、A 社から署名鍵(秘密鍵)を受け取り、その鍵を使う。

正解:ア a、b

ポイント

デジタル署名、タイムスタンプ、署名に使う鍵の扱いを、a〜c で判定する問題です。

考え方と解き方

署名は作る側が秘密鍵、確かめる側が公開鍵を使います。鍵の渡し方を逆に考えて、c を適切とすると誤ります。署名は「作った人と改ざんの有無」、タイムスタンプは「いつ」を示します。

  1. a は適切です。デジタル署名は、署名したあとに改ざんがないことの確認に使えます。
  2. b は適切です。タイムスタンプは、ある時刻にデータが存在したことを示します。
  3. c は不適切です。署名を確かめるのは検証鍵(公開鍵)で、署名鍵(秘密鍵)は作成者が持ち、相手に渡しません。
  4. したがって、適切なのは a、b で、ア です。

ほかの選択肢

  • イ c も適切としていますが、署名鍵(秘密鍵)を B 社に渡す c は不適切です。
  • ウ a も適切なのに入っておらず、不適切な c が入っています。
  • エ a、b が適切なのに入っておらず、不適切な c だけになっています。

覚えておくこと

  • デジタル署名:署名鍵(秘密鍵)で作り、検証鍵(公開鍵)で確かめる署名
  • デジタル署名で分かること:作成者本人であること、改ざんがないこと
  • タイムスタンプ(時刻認証):ある時刻にデータが存在し、以後は改ざんがない証明

(テーマ・覚えること)

想定問題 4四肢択一

ルート証明書に該当するものはどれか。

正解:イ 認証局が、自分自身の正当性を示すために、自らに対して発行した証明書

ポイント

ルート証明書がどんな証明書かを、発行する人と発行を受ける人で区別する問題です。

考え方と解き方

ルート証明書は、認証局が自らに発行する点が特徴です。発行する人か、発行を受ける人のどちらかが違う証明書を、ルート証明書と思うと誤ります。

  1. ルート証明書は、認証局が自分自身の正当性を示すために、自らに対して発行する証明書です。
  2. したがって、ルート証明書に該当するのは イ です。

ほかの選択肢

  • ア 発行を受ける相手が利用者の端末で、認証局自身ではありません。
  • ウ 発行するのが利用者で、認証局ではありません。ルート証明書は認証局が発行します。
  • エ 発行を受ける相手が別の認証局で、認証局自身ではありません。

覚えておくこと

  • ルート証明書:認証局が自分自身の正当性を示すため、自らに発行する証明書
  • 認証局(CA):デジタル証明書の発行と失効を行う第三者機関

(テーマ・覚えること)

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