分野 E|セキュリティ・倫理
情報セキュリティの脅威(なりすまし・ソーシャルエンジニアリング・シャドーIT)
今の制度の過去問(3回分)では、脅威と脆弱性の用語、IoT 機器の脅威と対策、ダークウェブが、合わせて5問出ています。
シラバス案 Ver.0.1(2026年8月31日公表)の『6-23-1 脅威の種類』
最終更新
よく出る形
- 脅威(損害の原因)と脆弱性(弱点)の説明や組合せを選ぶ(3回分で2問)
- IoT 機器の脅威と、ソーシャルエンジニアリング(人の隙を突く手口)の対策を選ぶ(3回分で2問)
- ダークウェブ(匿名性の高い Web)の説明を選ぶ(3回分で1問)
- 問われるとしたら:事例で、ビジネスメール詐欺(偽メールで送金させる詐欺)への対応を選ぶ形
- 問われるとしたら:不正のトライアングル(不正の三条件)の a〜c や、シャドーIT(無断利用)の例を選ぶ形
覚えること
- 脅威:情報資産に損害を与える原因となるもの
- 脆弱性:情報資産の価値を損なう可能性をもつ弱点。セキュリティホールとも呼ばれる
- 不正アクセス:アクセス権限のない人が、サーバや情報システムに侵入する行為
- なりすまし:悪意のある人が別の人物のふりをして、システムなどを不正に使うこと
- 盗聴と改ざん:通信内容を盗み見るのが盗聴、データを不正に書き換えるのが改ざん
- ビジネスメール詐欺(BEC):偽メールで送金させる詐欺。振込先の変更は、メール以外の手段で確認する
- ソーシャルエンジニアリング:人の心理的な隙などを突いて、侵入に必要な情報を盗み出すこと
- ソーシャルエンジニアリングの例:ショルダハッキング(入力の盗み見)、トラッシング(ごみ箱あさり)
- 内部不正:組織の内部関係者による、機密情報の持ち出しや改ざんなどの不正行為
- シャドーIT:組織が許可していない機器やサービスを、従業員が勝手に使うこと
- ダークウェブ:検索エンジンで見つからず、特別な方法で入る、匿名性の高い Web サイトの総称
- リークサイト:攻撃者が、盗んだ機密情報を公開する Web サイト
- 不正のトライアングル:動機・プレッシャー、機会、正当化の三つがそろうと不正が起きやすいという考え
- 不正のトライアングルへの対策:権限管理で機会を減らし、ルールの周知で正当化を防ぐ
- 不正侵入への対策:機器の初期パスワードのまま使わず、変更する
- 廃棄時の対策:記憶装置を物理的に破壊し、ごみ箱あさりによる情報漏えいを防ぐ
- SNSの悪用:SNS で標的に接触し、機密情報をだまし取る手口がある
- 迷惑メール(スパム):求めていないのに、一方的に送られてくる電子メール
- 参考:今のシラバスの「人的脅威」「技術的脅威」などの区分は、案にはない
- 参考:「二重脅迫」「人的脆弱性」は、今のシラバスにあり案にない。「リークサイト」は案で加わった
ひっかけ
- 脅威は損害の原因、脆弱性は付け込まれる弱点
- シャドーIT は、従業員が許可なく使うこと。外部の攻撃者の行為ではない
想定問題
4問(四肢択一)。選ぶと、その場で正解と解説が開きます。
B さんの対応として、最も適切なものはどれか。
正解:イ あらかじめ知っている電話番号で取引先に連絡し、依頼が本当かを確かめる。
ポイント
取引先を装った口座変更のメールに、どう対応するかを問う問題です。
考え方と解き方
ビジネスメール詐欺では、文面や送信元がこれまでと同じに見えるように偽装されます。急がせる文面は、確かめる時間を与えないための手口の一つです。
- B さんが受け取ったメールは、取引先を装って攻撃者の口座へ送金させる、ビジネスメール詐欺のおそれがあります。
- 振込先の変更依頼は、メールとは別の手段で、あらかじめ知っている連絡先に確かめてから判断します。
- したがって、最も適切なのは イ です。
ほかの選択肢
- ア 返信の宛先は、メールを送ってきた相手そのものです。偽の相手に確かめても、本物かどうかは分かりません。
- ウ 期日を急がせるのは、確かめさせないための手口の一つです。先に変更すると、攻撃者の口座へ送金するおそれがあります。
- エ 送信元が同じに見えても、偽装やアカウントの乗っ取りの可能性は残ります。メールだけを根拠に変更するのは不適切です。
覚えておくこと
- ビジネスメール詐欺(BEC):偽メールで送金させる詐欺。振込先の変更は、メール以外の手段で確認する
(テーマ・覚えること)
適切なものだけを全て挙げたものはどれか。
- a 不正のトライアングルは、動機・プレッシャー、機会、脆弱性の三つがそろうと、不正が起きやすいとする考え方である。
- b アクセス権を職務に必要な範囲に絞って管理することは、不正を行う機会を減らす対策になる。
- c 不正を禁じるルールを定めて社内に周知することは、不正を行う人に正当化をさせない対策になる。
正解:ウ b、c
ポイント
不正のトライアングルの三つの要素と、内部不正を防ぐ対策の関係を、a〜c で判定する問題です。
考え方と解き方
不正のトライアングルは、不正が起きる要因を三つに分けた考え方で、対策も要素ごとに考えます。要素の名前を一つ入れちがえて覚えていると、a を適切としてしまいます。
- a は不適切です。三つの要素は、動機・プレッシャー、機会、正当化で、脆弱性は含まれません。
- b は適切です。権限を必要な範囲に絞るのは、不正を実行できる状況(機会)を減らす対策です。
- c は適切です。ルールを周知すると、不正を行う人が自分の行為を正当化する余地を減らせます。
- したがって、適切なのは b、c で、ウ です。
ほかの選択肢
- ア a は不適切で、c は適切です。a、b としているので、c が足りず、a が余分です。
- イ a、b、c の全てとしていますが、a は不適切なので、含められません。
- エ c は適切ですが、b も適切なので、c だけでは足りません。
覚えておくこと
- 不正のトライアングル:動機・プレッシャー、機会、正当化の三つがそろうと不正が起きやすいという考え
- 不正のトライアングルへの対策:権限管理で機会を減らし、ルールの周知で正当化を防ぐ
(テーマ・覚えること)
シャドーIT に該当するものはどれか。
正解:ア 従業員が、会社の許可を得ないまま、私物のスマートフォンで業務の資料を扱う。
ポイント
シャドーIT に当たる行為を、ほかの脅威と区別して選ぶ問題です。
考え方と解き方
許可を得ているかどうかで分かれます。ほかの人の ID を使う行為も社内の不正に見えるので、シャドーIT と思って選びがちです。
- シャドーIT は、組織が許可していない機器やサービスを、従業員が勝手に使うことです。
- 会社の許可を得ないまま、私物のスマートフォンで業務の資料を扱う行為が、これに当たります。
- したがって、該当するのは ア です。
ほかの選択肢
- イ 配布された業務用 PC を、定められた手順で更新するのは、組織が認めた適切な使い方で、シャドーIT ではありません。
- ウ 盗んだ ID でログインするのは、なりすましによる不正アクセスです。許可されていない機器やサービスを使う行為ではありません。
- エ 退職後に在職中の ID を使うのは、アカウントの悪用による不正アクセスです。許可されていない機器やサービスを使う行為ではありません。
覚えておくこと
- シャドーIT:組織が許可していない機器やサービスを、従業員が勝手に使うこと
(テーマ・覚えること)
情報セキュリティの脅威に関する記述として、最も適切なものはどれか。
正解:エ 不正アクセスとは、正当な権限を持たない人が、サーバや情報システムに侵入することである。
ポイント
情報セキュリティの脅威の用語を、それぞれの意味と合わせて選ぶ問題です。
考え方と解き方
似た用語は、何をするかで区別します。盗み見る、書き換える、別人のふりをする、人の隙を突く、侵入する、の動作を、用語ごとに結び付けて覚えます。
- 不正アクセスは、正当な権限を持たない人が、サーバや情報システムに侵入する行為です。
- したがって、最も適切なのは エ です。
ほかの選択肢
- ア 通信の途中で内容を盗み見るのは盗聴です。なりすましは、別の人物のふりをして不正を行うことです。
- イ 別の人物のふりをして不正に使うのはなりすましです。改ざんは、データや Web ページの内容を不正に書き換えることです。
- ウ 人の心理的な隙を突いて、侵入に必要な情報を盗み出すのが、ソーシャルエンジニアリングです。ソフトウェアの欠陥を突くのは、脆弱性を悪用した攻撃です。
覚えておくこと
- 不正アクセス:アクセス権限のない人が、サーバや情報システムに侵入する行為
- なりすまし:悪意のある人が別の人物のふりをして、システムなどを不正に使うこと
- 盗聴と改ざん:通信内容を盗み見るのが盗聴、データを不正に書き換えるのが改ざん
(テーマ・覚えること)
このテーマの過去問
- 令和6年度 問73IoT機器のセキュリティ対策のうち,ソーシャ…四肢択一
- 令和6年度 問87通常の検索エンジンでは検索されず匿名性が高い…四肢択一
- 令和7年度 問93情報セキュリティにおける脅威の説明として,適…四肢択一
- 令和8年度 問55IoTのセキュリティに関する次の記述中のa,…四肢択一
- 令和8年度 問89情報セキュリティに関する次の記述中のa,bに…四肢択一・まずこの1問
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