分野 S|セキュリティ 重点分野
マルウェアの種類(ランサムウェア・ボット・トロイの木馬)
今の制度の過去問(6回分)では、ルートキットの特徴とボットネットの C&C サーバの役割が、1問ずつ、合わせて2問出ています。
シラバス案 Ver.0.1(2026年9月30日公表)の『1 脅威と脆弱性/マルウェア・不正プログラム』
最終更新
問われ方
- ルートキットの特徴を選ぶ形(6回分で1問)
- ボットネットの C&C サーバの役割を選ぶ形(6回分で1問)
- 問われるとしたら:事例で、症状から疑うマルウェアを選ぶ形
- 問われるとしたら:種類と特徴の a〜c の組合せの形
覚えること
- コンピュータウイルス:メールや閲覧で侵入する特殊なプログラム。利用者に気づかれず動く
- マクロウイルス:文書や表計算のマクロ機能を悪用して感染するウイルス
- ボット:外部から遠隔操作できるウイルス。感染した機器は攻撃の踏み台にされる
- ボットネット:ボットに感染した多数の機器が、攻撃者に操られる集団
- C&C サーバ:ボットに命令を出し、応答を受け取る、指令役のサーバー
- トロイの木馬:感染した機器の内部に潜伏するタイプ。バックドアを作るものもある
- スパイウェア:機器内の情報を外部に送信し、情報漏えいを起こす
- ランサムウェア:ファイルを暗号化して使えなくし、身代金を要求する
- ランサム攻撃では、暗号化に加え、盗んだ情報の公開で脅す例(二重脅迫)がある
- 身代金を払っても、ファイルが復旧できるとは限らない
- キーロガー:キーボードで入力した内容を記録する
- ルートキット:OS などに不正に組み込んだツールの存在を隠す
- 検査に出なくても、感染していない証拠にならない。ログなど別の観測と合わせて疑う
- バックドア:外部から侵入しやすくするための裏口
- そのほかの用語例:ファイルレスマルウェア
- 参考:暗号化せず、データを盗んで公開すると脅す手口は、ノーウェアランサムと呼ばれる
ひっかけ
- ルートキット(存在を隠す)とポートスキャン(通信ポートを調べる)の取りちがえ
- キーロガー(入力を記録)、スパイウェア(情報を送信)、ランサムウェア(暗号化して要求)の取りちがえ
想定問題
4問(科目A(四択))。選ぶと、その場で正解と解説が開きます。
B さんがこの PC について疑う状態として、最も適切なものはどれか。
正解:ウ ルートキットが組み込まれ、不正なプログラムの存在が隠されて、検査にも管理画面にも出ない。
ポイント
観測の食いちがいから、存在を隠すマルウェアを見立てる問題です。
考え方と解き方
検査に何も出ないことを「感染していない」と考えると誤ります。ログでは通信があるのに管理画面にプロセスが出ないという食いちがいは、存在を隠す仕組みを疑う手がかりです。管理者の立場なら、検査の結果だけで安心せず、ほかの観測と食いちがう点を先に考えます。
- 検査では検出されず、管理画面にもプロセスが出ないのに、ログでは通信が続いています。観測が食いちがうのは、不正なプログラムの存在を隠す仕組みがある時です。
- OS などに不正に組み込んだツールの存在を隠すのは、ルートキットです。したがって、最も適切なのは ウ です。
ほかの選択肢
- ア ランサムウェアは、ファイルを暗号化して使えなくし、身代金を要求するマルウェアです。プロセスを管理画面から隠す説明ではなく、今回の症状とも合いません。
- イ キーロガーは、キーボードで入力した内容を記録するマルウェアです。プロセスを管理画面から隠すのは、ルートキットの特徴です。
- エ マクロウイルスは、文書などのマクロ機能を悪用して感染するウイルスです。ログで夜間の通信が確かめられているので、通信が発生しないという説明と合いません。
覚えておくこと
- ルートキット:OS などに不正に組み込んだツールの存在を隠す
- 検査に出なくても、感染していない証拠にならない。ログなど別の観測と合わせて疑う
(テーマ・覚えること)
マルウェアの特徴の説明として、適切なものだけを全て挙げたものはどれか。
- a スパイウェアは、機器内の情報を外部に送信し、情報漏えいを起こす。
- b バックドアは、外部から侵入しやすくするための裏口である。
- c キーロガーは、感染した機器を外部から遠隔操作し、他の機器への攻撃の踏み台にする。
正解:ア a、b
ポイント
マルウェアの種類と特徴を、取りちがえずに見分ける問題です。
考え方と解き方
似た名前でも、役割は分かれています。情報を送るのはスパイウェア、入口を作るのはバックドア、入力を記録するのはキーロガー、遠隔操作されるのはボットです。
- a は適切です。スパイウェアは、機器内の情報を外部に送信します。b は適切です。バックドアは、外部から侵入しやすくするための裏口です。c は不適切です。感染した機器を遠隔操作されて踏み台にされるのは、ボットの特徴で、キーロガーは入力を記録するものです。
- したがって、適切なのは a、b の全てで、ア です。
ほかの選択肢
- イ c は不適切なので、a、b、c の全てとはなりません。c の説明はボットのものです。
- ウ c は不適切です。また、b も適切なので、a、c では組合せが合いません。
- エ c は不適切です。また、a も適切なので、b、c では組合せが合いません。
覚えておくこと
- スパイウェア:機器内の情報を外部に送信し、情報漏えいを起こす
- バックドア:外部から侵入しやすくするための裏口
- キーロガー:キーボードで入力した内容を記録する
(テーマ・覚えること)
この状況の説明として、最も適切なものはどれか。
正解:エ 各 PC はボットに感染してボットネットを成し、外部のサーバーは指示を出す C&C サーバである。
ポイント
ボットネットと C&C サーバの関係を、事例から見分ける問題です。
考え方と解き方
「外部から指示を受けて、他社を攻撃する」「利用者は気づかない」という2点が決め手です。情報を盗む、ファイルを暗号化する、入力を記録する、という症状は書かれていません。利用部門の責任者の立場では、部門の PC が攻撃の踏み台にされていることを、まず考えます。
- 外部のサーバーから指示を受け、他社の Web サイトへ攻撃のようなアクセスを繰り返すのは、ボットに感染した機器の動きです。
- このような機器の集まりがボットネットで、命令を出し応答を受け取るサーバーが C&C サーバです。したがって、最も適切なのは エ です。
ほかの選択肢
- ア スパイウェアは、機器内の情報を外部に送信するものです。今回は他社へのアクセスが問題になっており、情報の送信は書かれていません。
- イ ランサムウェアは、ファイルを暗号化して身代金を要求するものです。暗号化の症状は書かれておらず、他社への大量アクセスとも合いません。
- ウ キーロガーは、キーボードの入力を記録するものです。入力の記録ではなく、外部の指示による他社へのアクセスが起きています。
覚えておくこと
- ボット:外部から遠隔操作できるウイルス。感染した機器は攻撃の踏み台にされる
- ボットネット:ボットに感染した多数の機器が、攻撃者に操られる集団
- C&C サーバ:ボットに命令を出し、応答を受け取る、指令役のサーバー
(テーマ・覚えること)
C さんが D さんに伝える内容として、最も適切なものはどれか。
正解:イ 支払っても復旧できるとは限らず、盗んだ情報の公開で脅す例もあるため、支払えば解決すると考えない。
ポイント
ランサムウェアの被害の特徴から、支払いの提案への考え方を選ぶ問題です。
考え方と解き方
「払えば元に戻る」という前提を置くと誤ります。支払っても復旧できるとは限らず、暗号化に加えて情報の公開で脅す例もあります。利用部門の責任者の立場なら、まず支払いを判断の前提にせず、管理者へ報告して指示に従うことを考えます。
- ファイルを使えなくして金銭を要求するのは、ランサムウェアの特徴です。身代金を払っても、ファイルが復旧できるとは限りません。
- 暗号化に加え、盗んだ情報の公開で脅す例もあるので、支払えば解決するとは考えられません。したがって、最も適切なのは イ です。
ほかの選択肢
- ア 不正プログラムを取り除いても、暗号化されたファイルが元に戻るとは限りません。トロイの木馬は、感染した機器の内部に潜伏するタイプで、金銭の要求の原因とは言えません。
- ウ 支払っても、盗まれた情報が削除される保証はありません。情報漏えいの心配がなくなるという説明は不適切です。
- エ スパイウェアは、機器内の情報を外部に送信するものです。ファイルを使えなくして金銭を要求するのは、ランサムウェアの特徴です。
覚えておくこと
- ランサムウェア:ファイルを暗号化して使えなくし、身代金を要求する
- ランサム攻撃では、暗号化に加え、盗んだ情報の公開で脅す例(二重脅迫)がある
- 身代金を払っても、ファイルが復旧できるとは限らない
(テーマ・覚えること)
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