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事業所得・不動産所得・配当所得

過去の公開問題では、5回分にはまだ出ていませんが、出題範囲にある論点をまとめています。

最終更新

よく出る形

  • 5回分の公開問題には、このテーマの問題はまだありません
  • 出題されるとしたら、不動産所得などの金額を求める計算や、敷金・更新料・必要経費の扱いを選ぶ記述

覚えること

  • 事業所得・不動産所得の金額=総収入金額-必要経費
  • 必要経費になるもの:売上原価、固定資産税、修繕費、減価償却費、借入金の利子など
  • 必要経費にならないもの:所得税・住民税、生活費などの家事費、事業主自身の給料
  • 不動産所得の収入になるもの:家賃・地代、返還しなくてよい権利金・礼金、更新料
  • 不動産所得の収入にならないもの:退去時に返す敷金・保証金(預り金)。返さないことが確定した分は収入になる
  • 利子所得の金額=収入金額。必要経費は差し引かない
  • 配当所得の金額=収入金額(源泉徴収前)-株式などを取得するための借入金の利子
  • 配当所得から引ける利子は、保有期間に対応する分だけ(譲渡した株式、申告しない配当の利子は不可)
  • 減価償却:資産の取得価額を、耐用年数にわたって必要経費にしていく手続き(土地は対象外)
  • 定額法:取得価額×償却率で、毎年同じ額を必要経費にする
  • 定率法:未償却残高×償却率なので、初年度ほど償却額が大きい
  • 個人の法定償却方法は定額法。定率法を選ぶには届出が必要。1998年4月1日以後に取得した建物は定額法だけ

数字と計算

  • 例:賃貸収入500万円、退去時に返す敷金40万円、必要経費180万円
  • 不動産所得は、敷金を収入に入れず、500万円-180万円=320万円

ひっかけ

  • 退去時に返す敷金は収入ではない。収入に入れると所得が大きくなる
  • 所得税・住民税や事業主自身の給料は、必要経費にならない
  • 配当所得は、収入金額から必要経費ではなく、株式などを取得するための借入金の利子を引く

想定問題

4問(四答択一式)。選ぶと、その場で正解と解説が開きます。

想定問題 1四答択一式

所得税における事業所得および不動産所得の金額の計算に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

正解:1 事業所得の金額の計算上、事業主自身に支払った給料は、必要経費に算入することができる。

ポイント

事業所得・不動産所得の必要経費に入るものと入らないものを問う問題です。

考え方と解き方

必要経費に入るかどうかは、収入を得るためにかかった費用か、事業主個人の負担かで分かれます。事業主自身の給料は、支払った形をとっていても、必要経費に入りません。

  1. 必要経費になるのは、売上原価、固定資産税、修繕費、減価償却費、借入金の利子などです。所得税・住民税、生活費などの家事費、事業主自身の給料は、必要経費になりません。
  2. 1)は、事業主自身に支払った給料を必要経費に算入できるとしているので、不適切です。したがって、最も不適切なのは 1 です。正しくは、事業主自身に支払った給料は、必要経費に算入することができない、です。

ほかの選択肢

  • 2 所得税・住民税は必要経費にならないので、適切です。
  • 3 賃貸している建物の固定資産税は、不動産所得の必要経費になるので、適切です。
  • 4 事業の用に供している建物の減価償却費は、必要経費になるので、適切です。

覚えておくこと

  • 必要経費にならないもの:所得税・住民税、生活費などの家事費、事業主自身の給料
  • 必要経費になるもの:売上原価、固定資産税、修繕費、減価償却費、借入金の利子など
  • 事業所得・不動産所得の金額=総収入金額-必要経費

(テーマ・覚えること)

想定問題 2四答択一式

所得税における不動産所得の金額の計算に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

正解:2 賃貸借契約の更新に際して借主から受け取った更新料は、不動産所得の総収入金額に算入する。

ポイント

不動産所得の収入金額と必要経費の扱いを問う問題です。

考え方と解き方

不動産の賃貸でお金を受け取っても、すべてが収入になるわけではありません。返す前提で預かるものか、返さなくてよいものかで扱いが変わります。

  1. 家賃・地代のほか、返還しなくてよい権利金・礼金、更新料は、不動産所得の収入になります。退去時に返す敷金・保証金は、預り金なので収入になりません。
  2. 2)は、更新料を総収入金額に算入するとしていて、この内容と同じです。したがって、最も適切なのは 2 です。

ほかの選択肢

  • 1 返還する敷金を収入に算入するとしている所が違います。退去時に返す敷金は預り金で、収入になりません。
  • 3 返還を要しない権利金や礼金を算入しないとしている所が違います。返還しなくてよい権利金・礼金は、収入に算入します。
  • 4 修繕費を必要経費にできないとしている所が違います。賃貸している建物の修繕費は、必要経費になります。

覚えておくこと

  • 不動産所得の収入になるもの:家賃・地代、返還しなくてよい権利金・礼金、更新料
  • 不動産所得の収入にならないもの:退去時に返す敷金・保証金(預り金)。返さないことが確定した分は収入になる
  • 必要経費になるもの:売上原価、固定資産税、修繕費、減価償却費、借入金の利子など

(テーマ・覚えること)

想定問題 3四答択一式

個人の減価償却に関する次の記述の空欄(ア)〜(ウ)にあてはまる語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。

個人の減価償却の方法のうち、毎年同じ額を必要経費とする(ア)は、(イ)に償却率をかけて計算する。毎年の未償却残高に一定の率をかける(ウ)は、初年度ほど償却額が大きい。

正解:4 (ア)定額法、(イ)取得価額、(ウ)定率法

ポイント

定額法と定率法の計算のしかたを問う問題です。

考え方と解き方

定額法と定率法は、償却率をかける対象が違います。どちらが毎年同じ額になるかと、何に率をかけるかを、セットで取りちがえやすい所です。

  1. 定額法は、取得価額に償却率をかけて、毎年同じ額を必要経費にします。これが(ア)と(イ)です。
  2. 定率法は、毎年の未償却残高に償却率をかけるので、初年度ほど償却額が大きくなります。これが(ウ)です。したがって、最も適切なのは 4 (ア)定額法、(イ)取得価額、(ウ)定率法 です。

ほかの選択肢

  • 1 (ア)と(ウ)が入れかわっています。毎年同じ額になるのは定額法で、未償却残高に率をかけるのは定率法です。(イ)の取得価額は合っています。
  • 2 (イ)が違います。定額法は、未償却残高ではなく取得価額に償却率をかけます。未償却残高に率をかけるのは定率法です。(ア)と(ウ)は合っています。
  • 3 (ア)と(ウ)が入れかわり、(イ)も違います。定額法は取得価額に償却率をかけ、定率法は未償却残高に償却率をかけます。

覚えておくこと

  • 定額法:取得価額×償却率で、毎年同じ額を必要経費にする
  • 定率法:未償却残高×償却率なので、初年度ほど償却額が大きい

(テーマ・覚えること)

想定問題 4四答択一式

下記〈資料〉に基づき、Aさんの不動産所得の金額として、最も適切なものはどれか。なお、青色申告特別控除は考慮しないものとする。

〈資料〉
・賃料収入:600万円
・更新料収入:20万円
・預かった敷金(退去時に全額を返還する):50万円
・必要経費:固定資産税30万円、減価償却費100万円、修繕費40万円、建物の取得のための借入金の利子60万円

正解:3 390万円

ポイント

賃貸収入と必要経費から、不動産所得の金額を求める問題です。

考え方と解き方

間違えやすい所は2つあります。更新料は収入に入ること、退去時に返す敷金は収入に入らず必要経費にもならないことです。

  1. 総収入金額は、賃料収入600万円+更新料収入20万円=620万円です。退去時に返す敷金50万円は預り金なので、収入に入れません。
  2. 必要経費は、30万円+100万円+40万円+60万円=230万円です。不動産所得の金額は、620万円-230万円=390万円です。したがって、最も適切なのは 3 390万円 です。

ほかの選択肢

  • 1 340万円:返す敷金50万円を必要経費として引いた額です(620万円-230万円-50万円)。預り金は必要経費になりません。
  • 2 370万円:更新料収入20万円を収入に入れ忘れた額です(600万円-230万円)。更新料は不動産所得の収入です。
  • 4 440万円:返す敷金50万円を収入に入れた額です(620万円+50万円-230万円)。退去時に返す敷金は預り金で、収入になりません。

覚えておくこと

  • 事業所得・不動産所得の金額=総収入金額-必要経費
  • 不動産所得の収入になるもの:家賃・地代、返還しなくてよい権利金・礼金、更新料
  • 不動産所得の収入にならないもの:退去時に返す敷金・保証金(預り金)。返さないことが確定した分は収入になる

(テーマ・覚えること)

1問ずつの画面で解く(4問)

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