分野 S|セキュリティ
セキュア開発・IoT・脆弱性評価(CVSS・CVE・診断)
今の制度の過去問(6回分)では、SQLインジェクションの対策、CVSS の評価基準、ホワイトボックステスト、ポートスキャナの利用目的が4問出ています。
シラバス案 Ver.0.1(2026年9月30日公表)の『1 セキュア開発・実装/アプリケーション開発のセキュリティ』『1 セキュア開発・実装/IoT・制御システムのセキュリティ』『3 セキュリティ評価/脆弱性評価』
最終更新
問われ方
- SQLインジェクションなど、脆弱性に合う対策の説明を選ぶ形
- CVSS の基本・現状・環境の各評価基準の特徴を選ぶ形
- ホワイトボックステストなど、検査の方法とポートスキャナの目的を選ぶ形
- 問われるとしたら:対策を、根本的解決か保険的対策かで選ぶ形
- 問われるとしたら:CVE・CWE・JVN・JC-STAR の役割を選ぶ形
覚えること
- 根本的解決:脆弱性の原因をなくす。保険的対策:攻撃されたときの被害を減らす
- セキュアプログラミング:脆弱性を作り込まないように書く方法。安全なウェブサイトの作り方もその一つ
- SQLインジェクション対策:根本的解決はプレースホルダ。保険的対策はエラー非表示、DB権限の最小化
- クロスサイトスクリプティング対策:根本的解決は出力のエスケープ。入力値チェックは保険的対策
- バッファオーバーフロー対策:メモリを直接扱わない言語で書く。扱う部分は最小限、ライブラリは修正済みを使う
- 他の対策:セッションIDは推測困難にする。OSコマンドインジェクションはシェルを起動させない
- 委託先に求める:コードの中身ではなく、対策の実施と検査の結果
- JC-STAR:IoTのセキュリティを共通の物差しで評価し、適合ラベルで示す制度
- ★1は共通の最低限の要件。★1・★2はベンダーの自己宣言、★3・★4は第三者の評価をもとに認証
- 適合ラベルは、完全なセキュリティを保証するものではない
- JVN:国内で使われる製品の脆弱性情報と対策情報を提供するポータルサイト
- CVE:脆弱性を一つずつ見分ける識別子。CWE:脆弱性の種類を識別する基準
- CVSS v3.1:脆弱性の深刻度を、共通の基準で比べる評価手法
- CVSS v3.1 基本評価基準:脆弱性そのものの特性。時間や利用環境で変わらない
- CVSS v3.1 現状評価基準:攻撃の可能性や対策の有無で、時間とともに変わる
- CVSS v3.1 環境評価基準:利用者の環境を含める。利用者が対応を決めるのに使う
- 脆弱性診断:脆弱性や設定の不備を検出し、優先付けして報告する
- ペネトレーションテスト:攻撃者と同様の手法で、実際に侵入できるかを試験する
- ホワイトボックステスト:内部構造や仕様を基に検査。内部を見ない検査はブラックボックス(ファジングなど)
- ポートスキャナ:Web サーバなどで稼働しているサービスを列挙し、不要な物を確認する
ひっかけ
- 記号の除去や入力値の検査を、SQLインジェクションの根本的解決と取りちがえる
- 基本評価基準(変わらない)と現状評価基準(変わる)の取りちがえ
想定問題
4問(科目A(四択))。選ぶと、その場で正解と解説が開きます。
B さんが委託先に求める対応として、最も適切なものはどれか。
正解:ウ SQL文の組立てをプレースホルダを使う実装に改め、再検査の結果を示すよう求める。
ポイント
SQL インジェクションの対策を、根本的解決と保険的対策に分けて選ぶ問題です。
考え方と解き方
脆弱性の対策は、原因をなくす根本的解決と、被害を減らす保険的対策に分かれます。記号の除去は根本的解決に当たらないので、これだけでは終わりにできません。この立場なら、原因をなくす対策が報告に入っているかを先に考えます。
- SQL 文を文字列の連結で組み立てていることが原因です。根本的解決の一つは、SQL 文の組立てを全てプレースホルダで実装することです。
- 委託先には、実装の修正と、その再検査の結果を求めます。したがって、最も適切なのは ウ です。
ほかの選択肢
- ア 記号を取り除く処理は、根本的解決(プレースホルダなど)に当たりません。原因の文字列の連結が残るので、適切ではありません。
- イ エラーメッセージを表示しないのは、攻撃の手がかりを減らす保険的対策です。脆弱性そのものは残るので、適切ではありません。
- エ 権限を絞るのは、被害を減らす保険的対策です。実装の修正を不要にはしないので、適切ではありません。
覚えておくこと
- 根本的解決:脆弱性の原因をなくす。保険的対策:攻撃されたときの被害を減らす
- SQLインジェクション対策:根本的解決はプレースホルダ。保険的対策はエラー非表示、DB権限の最小化
(テーマ・覚えること)
C さんの判断として、最も適切なものはどれか。
正解:イ 適合ラベルは完全な保証ではないので、設置場所の要件も確かめ、必要なら追加の対策を決める。
ポイント
IoT 製品の調達で、JC-STAR の適合ラベルが示すことを選ぶ問題です。
考え方と解き方
適合ラベルは、完全なセキュリティを保証するものではありません。等級ごとに、評価の主体もちがいます。この立場なら、ラベルで足りる所と、自社の設置条件で足す所を分けて考えます。
- ★1・★2はベンダーの自己宣言で、★3・★4が第三者の評価をもとにした認証です。適合ラベルは、完全なセキュリティの保証ではありません。
- 重要な情報を扱う部署に置くので、設置場所の要件を確かめ、必要なら追加の対策を決めます。したがって、最も適切なのは イ です。
ほかの選択肢
- ア ★2はベンダーの自己宣言です。第三者の認証を受けた等級ではないので、適切ではありません。
- ウ 適合ラベルは完全なセキュリティを保証しません。設置後の脆弱性情報の確認も自社で必要なので、適切ではありません。
- エ ★の数は、満たしているセキュリティ要件の等級を表します。処理性能を表すものではないので、適切ではありません。
覚えておくこと
- JC-STAR:IoTのセキュリティを共通の物差しで評価し、適合ラベルで示す制度
- ★1は共通の最低限の要件。★1・★2はベンダーの自己宣言、★3・★4は第三者の評価をもとに認証
- 適合ラベルは、完全なセキュリティを保証するものではない
(テーマ・覚えること)
D さんが委託先に依頼する検査として、最も適切なものはどれか。
正解:エ 委託先に脆弱性診断を依頼し、検出された弱点についての結果報告を受け取る。
ポイント
脆弱性診断とペネトレーションテストを、目的から選ぶ問題です。
考え方と解き方
検査は、何を知りたいかで選びます。弱点を洗い出して優先付けしたいなら脆弱性診断、実際に侵入できるかを知りたいならペネトレーションテストです。この立場なら、経営層の求めが洗い出しか、侵入の実証かを先に考えます。
- 求められているのは、弱点の一覧と、直す順番を決める材料です。脆弱性や設定の不備を検出して優先付けして報告する、脆弱性診断の目的に当たります。
- 侵入できるかの確認は求められていないので、ペネトレーションテストは要りません。したがって、最も適切なのは エ です。
ほかの選択肢
- ア 実際に侵入できるかを試験する、ペネトレーションテストの説明です。求められていない確認なので、適切ではありません。
- イ ポートスキャナで分かるのは稼働しているサービスです。弱点の一覧と直す順番にはならないので、適切ではありません。
- ウ 公開前に一覧を得ることが求められています。連絡があった画面だけを調べると、範囲が足りないので、適切ではありません。
覚えておくこと
- 脆弱性診断:脆弱性や設定の不備を検出し、優先付けして報告する
- ペネトレーションテスト:攻撃者と同様の手法で、実際に侵入できるかを試験する
(テーマ・覚えること)
脆弱性の情報に関する記述 a〜c のうち、適切なものだけを全て挙げたものはどれか。
- a CVE は、脆弱性を一つずつ見分ける共通の識別子で、異なる組織の対策情報が同じ脆弱性を指すかの判断に使える。
- b CWE は、脆弱性の種類を識別する共通の基準で、脆弱性の原因となる弱点の型を整理して示すものである。
- c JVN は、脆弱性を一つずつ見分けるために、CVE-年-連番の形で番号を割り当てる識別子である。
正解:ア a、b
ポイント
CVE、CWE、JVN の役割を、取りちがえずに選ぶ問題です。
考え方と解き方
3つは名前が似ていても、役割がちがいます。CVE は個々の脆弱性の識別子、CWE は脆弱性の種類の基準、JVN は脆弱性情報と対策情報を提供するサイトです。
- a は適切です。CVE は、脆弱性を一つずつ見分ける識別子です。b は適切です。CWE は、脆弱性の種類を識別する基準です。c は不適切です。番号を割り当てる識別子は CVE で、JVN は脆弱性情報と対策情報を提供するポータルサイトです。
- したがって、適切なのは a、b の全てで、ア です。
ほかの選択肢
- イ c は不適切なので、a、b、c の全てとはなりません。
- ウ b も適切なので、a、c では組合せが合いません。また、c は不適切です。
- エ a も適切なので、b、c では組合せが合いません。また、c は不適切です。
覚えておくこと
- CVE:脆弱性を一つずつ見分ける識別子。CWE:脆弱性の種類を識別する基準
- JVN:国内で使われる製品の脆弱性情報と対策情報を提供するポータルサイト
(テーマ・覚えること)
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