分野 B|ビジネス
コーポレートガバナンスとコンプライアンス
今の制度の過去問(3回分)では、コーポレートガバナンスの説明と、その強化策が、3回分で3問出ています。
シラバス案 Ver.0.1(2026年8月31日公表)の『3-12-1 コーポレートガバナンス』
最終更新
よく出る形
- コーポレートガバナンス(企業統治)の強化策を選ぶ(3回分で2問)
- コーポレートガバナンスの説明を選ぶ(3回分で1問)
- 問われるとしたら:事例で、人権への悪影響が起きた時の対応を選ぶ形
- 問われるとしたら:ハラスメントを防ぐ組織の取組を、a〜c で判定する形
- 問われるとしたら:コンプライアンス(法令などの遵守)の意味を選ぶ形
覚えること
- コーポレートガバナンス:利害関係者(株主など)が、経営者を監視、監督して企業活動を律する枠組み
- ガバナンスでは、株主だけでなく顧客、従業員、地域社会などの立場も踏まえる
- ガバナンスのねらい:不祥事を防ぎ、持続的な成長と企業価値の向上を図る
- 経営の状況を利害関係者に開示して、透明性を高めることが求められる
- 取締役会(役員の会議)は、経営者の業務執行を監督する役割を担う
- 強化策の例:独立性の高い社外取締役(会社外の役員)を選ぶ
- 強化策の例:執行役員制度で、経営の判断と業務の執行を分ける
- 企業や事業の買収、撤退、労務制度の拡充は、それだけでは経営者を監督する仕組みの強化に当たらない
- コンプライアンス:法令だけでなく、社内の規程、倫理、社会の規範も守って事業を行う
- ビジネスと人権:自社だけでなく取引先を含む事業全体で、人権への悪影響を防ぎ、減らす
- 人権尊重の進め方:人権方針を定め、人権侵害のリスクを調べて対処し、被害には救済を行う
- 救済:人権への悪影響が起きたら、補償などで被害を受けた人を救済し、再発を防ぐ
- ハラスメント:法令に当たる行為だけでなく、倫理や社会の規範に反する行為も防止の対象
- ハラスメントの防止は、行動規範などコンプライアンスの決まりに含め、経営者が方針として示す
- コンプライアンスの決まりは、経営者を含む組織の全員が守る。防止の対象も全員の言動
- 参考:今のシラバス(Ver.6.5)では、ビジネスと人権、ハラスメントはコンプライアンスの用語例
- 参考:新案は、ガバナンスと上の4つの用語例を1つの項目(3-12-1)に置く
ひっかけ
- ガバナンスは経営者を監督する枠組み。コンプライアンスは決まりを守ること
- 悪影響が起きたら、処分で終わらせず、被害を受けた人の救済まで行う
- ハラスメントは個人どうしの問題とせず、コンプライアンスの対象とする
想定問題
4問(四肢択一)。選ぶと、その場で正解と解説が開きます。
法令だけでなく、社内の規程や倫理、社会の規範も守って事業を行うことを表す用語はどれか。
正解:エ コンプライアンス
ポイント
法令以外の規程や規範も守る事業の進め方を表す用語を選ぶ問題です。
考え方と解き方
企業の信頼にかかわる用語が並ぶので、情報を開く行為、組織を運営する仕組み、経営者を監督する枠組みと、決まりを守る行為を取りちがえます。
- 法令だけでなく、社内の規程、倫理、社会の規範も守って事業を行うことを、コンプライアンスと言います。
- したがって、該当するのは エ です。
ほかの選択肢
- ア ディスクロージャーは、企業が経営の状況を、投資家などに開示することです。
- イ 内部統制は、組織が健全で効率的に運営されるよう、自ら構築し運用する仕組みです。
- ウ コーポレートガバナンスは、利害関係者が経営者を監視、監督して、企業活動を律する枠組みです。
覚えておくこと
- コンプライアンス:法令だけでなく、社内の規程、倫理、社会の規範も守って事業を行う
(テーマ・覚えること)
A 社が人権を尊重する立場で取る対応として、最も適切なものはどれか。
正解:イ 影響を受けた客への謝罪と補償などの救済を行い、再発防止の仕組みを整える。
ポイント
自社の事業で人権への悪影響が起きたとき、企業が取る対応を選ぶ問題です。
考え方と解き方
接客の分け方を変えることや店員の処分で十分と考えると、被害を受けた人への救済と、再発防止の仕組みの整備が抜けます。
- ビジネスと人権では、人権への悪影響が起きたら、補償などで被害を受けた人を救済し、再発を防ぎます。
- 事例では、店舗で客への差別的な対応が続いたので、救済を行い、再発防止の仕組みを整える対応が当てはまります。したがって、最も適切なのは イ です。
ほかの選択肢
- ア 国籍で接客を分けると、国籍による区別を続けることになり、被害を受けた客の救済も行われていません。
- ウ 謝罪をしても、接客の仕組みを変えないので、再発防止になりません。
- エ 店員の処分で終わると、被害を受けた客の救済も、再発防止の仕組みも欠けます。
覚えておくこと
- 人権尊重の進め方:人権方針を定め、人権侵害のリスクを調べて対処し、被害には救済を行う
- 救済:人権への悪影響が起きたら、補償などで被害を受けた人を救済し、再発を防ぐ
(テーマ・覚えること)
組織としての取組に関する記述 a〜c のうち、適切なものだけを全て挙げたものはどれか。
- a ハラスメントの防止を、行動規範などコンプライアンスの決まりに含め、経営者が方針として示す。
- b 防止の対象は従業員どうしの言動とし、役員など経営者の言動は、対象に含めない。
- c ハラスメントは、法令に当たる行為だけでなく、社会の規範や倫理に反する行為も、防止の対象にする。
正解:ア a、c
ポイント
ハラスメントの防止を、コンプライアンスの一部として扱う組織の取組を、a〜c それぞれ判定して組み合わせる問題です。
考え方と解き方
防止の対象を従業員どうしに絞ると、経営者の言動は別の問題に見えます。トップを含む全員が対象になる点を見落とします。
- a は適切です。ハラスメントの防止を、行動規範などコンプライアンスの決まりに含め、経営者が方針として示します。
- b は不適切です。コンプライアンスの決まりは、役員など経営者を含む組織の全員が守るもので、経営者の言動も防止の対象です。
- c は適切です。コンプライアンスは法令だけでなく、倫理や社会の規範も守ることなので、法令に当たらない行為も防止の対象にします。
- したがって、適切なのは a、c で、ア です。
ほかの選択肢
- イ b は不適切なので、a、b は適切な組合せではありません。c も適切です。
- ウ a も適切なので、c だけでは足りません。
- エ b は不適切なので、b だけでは適切な組合せではありません。a、c が適切です。
覚えておくこと
- ハラスメント:法令に当たる行為だけでなく、倫理や社会の規範に反する行為も防止の対象
- ハラスメントの防止は、行動規範などコンプライアンスの決まりに含め、経営者が方針として示す
- コンプライアンスの決まりは、経営者を含む組織の全員が守る。防止の対象も全員の言動
(テーマ・覚えること)
コーポレートガバナンスに関する記述として、最も不適切なものはどれか。
正解:ウ 経営者が迅速に判断できるよう、意思決定は株主の立場だけを踏まえて行うようにする。
ポイント
コーポレートガバナンスの考え方のうち、不適切な記述を選ぶ問題です。
考え方と解き方
迅速な判断を求める記述は、経営に役立つように見えます。ガバナンスが株主以外の立場も踏まえる点を押さえないと、ウを適切と読みます。
- ガバナンスでは、株主だけでなく顧客、従業員、地域社会などの立場も踏まえて意思決定します。ウは株主の立場だけを踏まえるとしており、正しくは、株主以外の立場も踏まえる、です。
- したがって、最も不適切なのは ウ です。
ほかの選択肢
- ア 不祥事を防ぎ、持続的な成長と企業価値の向上を図ることは、ガバナンスのねらいなので、適切です。
- イ 経営の状況を利害関係者に開示して透明性を高めることは、ガバナンスで求められるので、適切です。
- エ 取締役会は、経営者の業務執行を監督する役割を担い、追認するだけの場ではないので、適切です。
覚えておくこと
- ガバナンスでは、株主だけでなく顧客、従業員、地域社会などの立場も踏まえる
(テーマ・覚えること)
このテーマの過去問
- 令和6年度 問18コーポレートガバナンスを強化した事例として,…四肢択一
- 令和7年度 問23コーポレートガバナンスの強化に有効な施策だけ…四肢択一
- 令和8年度 問24コーポレートガバナンスの説明として,適切なも…四肢択一・まずこの1問
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