分野 B|ビジネス
内部統制(J-SOX・職務分掌・3つのラインモデル)
今の制度の過去問(3回分)では、内部統制の構成要素、けん制や活動の内容、ITへの対応が、3回分で4問出ています。
シラバス案 Ver.0.1(2026年8月31日公表)の『3-12-2 内部統制・デジタルガバナンス』
最終更新
よく出る形
- 内部統制の構成要素から、取組の名前を選ぶ(3回分で1問)
- けん制(互いに点検し合うこと)や活動の内容を、記述から選ぶ(3回分で2問)
- ITへの対応の記述を選ぶ(3回分で1問)
- 問われるとしたら:3つのラインモデル(実行・支援・監査の3役割)の各ラインの役割を選ぶ形
- 問われるとしたら:誤謬(意図しない誤り)と不正を、事例の意図で分ける形
- 問われるとしたら:内部統制報告制度(J-SOX:財務報告の統制を評価する制度)の記述を選ぶ形
覚えること
- 内部統制:組織が自ら構築し運用する、健全で効率的な運営のための仕組み
- 内部統制の目的:業務の有効性と効率性、報告の信頼性、法令遵守、資産の保全
- 実現に必要なこと:業務プロセスの明確化、職務分掌、実施ルールの設定、チェック体制の確立
- 基本的要素は6つ:統制環境、リスクの評価と対応、統制活動、情報と伝達、モニタリング、ITへの対応
- 業務プロセスの明確化:手順、担当、承認者を文書に定め、誰でも同じ処理ができる
- 実施ルールの設定:金額に応じた承認者など、判断の基準を決める
- 職務分掌:申請、承認、記録などを別の者に分け、一人で完結させず、けん制する
- チェック体制の確立:処理した人とは別の人が、記録や結果を点検する
- ITへの対応:使い方の変更などで目標を達成できるなら、新規導入は強いない
- 内部統制報告制度(J-SOX):経営者が財務報告に係る内部統制の有効性を評価し、報告する
- 内部統制の整備と運用は経営者の役割。監査人は、経営者の評価を監査する
- 誤謬と不正:誤謬は意図しない誤り、不正は意図的な行為(虚偽の計上、資産の流用など)
- 3つのラインモデル:第1ラインは、業務を執行し、日々のリスクに対応する
- 第2ライン:リスク管理や法令遵守について、専門的な支援を行い、監視する
- 第3ライン(内部監査):独立、客観的な立場で、統制の状況を評価し、保証と助言を行う
- 参考:今のシラバス(Ver.6.5)では、内部統制報告制度はガバナンスの用語例
- 参考:新案は、J-SOX、3つのラインモデル、誤謬と不正を3-12-2に置く
想定問題
4問(四肢択一)。選ぶと、その場で正解と解説が開きます。
3つのラインモデルにおける第2ラインの役割として、最も適切なものはどれか。
正解:ア リスク管理や法令遵守について、専門的な支援を行い、実施状況を監視する。
ポイント
3つのラインモデルで、第2ラインの役割を選ぶ問題です。
考え方と解き方
どのラインもリスクにかかわるので、実行する第1ラインと、支えて監視する第2ラインを取りちがえます。
- 第2ラインは、リスク管理や法令遵守について、専門的な支援を行い、実施状況を監視するラインです。
- したがって、最も適切なのは ア です。
ほかの選択肢
- イ 業務を執行して日々のリスクに直接対応するのは、第1ラインの役割です。
- ウ 独立、客観的な立場で評価して保証と助言を行うのは、第3ライン(内部監査)の役割です。
- エ 組織の目標を定めて経営者を監督し、説明責任を負うのは、組織を監督する立場の役割で、第1〜第3ラインのどれにも当たりません。
覚えておくこと
- 3つのラインモデル:第1ラインは、業務を執行し、日々のリスクに対応する
- 第2ライン:リスク管理や法令遵守について、専門的な支援を行い、監視する
(テーマ・覚えること)
誤謬と不正に関する記述 a〜c のうち、適切なものだけを全て挙げたものはどれか。
- a 営業担当者が目標を達成するため、受注していない取引を意図的に売上として計上したことは、誤謬に当たる。
- b 担当者が取引先から受け取った代金を、会社の口座に入れずに自分の物にしたことは、不正に当たる。
- c 経理担当者が請求書の金額を読みちがえて入力し、費用が実際より小さく計上されたことは、誤謬に当たる。
正解:エ b、c
ポイント
誤謬と不正の事例を、a〜c それぞれ判定して組み合わせる問題です。
考え方と解き方
金額の誤りや虚偽の記録という結果だけを見ると、誤謬と不正を取りちがえます。分かれ目は、意図があったかどうかです。
- a は不適切です。受注していない取引を、わざと売上にしたので、不正に当たります。
- b は適切です。代金を自分の物にしたのは意図的な行為で、不正に当たります。c は適切です。金額を読みちがえたのは意図しない誤りで、誤謬に当たります。
- したがって、適切なのは b、c で、エ です。
ほかの選択肢
- ア a は不適切なので、a、b は適切な組合せではありません。c も適切です。
- イ a は不適切なので、a、c は適切な組合せではありません。b も適切です。
- ウ c も適切なので、b だけでは足りません。
覚えておくこと
- 誤謬と不正:誤謬は意図しない誤り、不正は意図的な行為(虚偽の計上、資産の流用など)
(テーマ・覚えること)
内部統制報告制度(J-SOX)に関する記述として、最も適切なものはどれか。
正解:イ 経営者が、財務報告に係る内部統制の有効性を評価し、その結果を報告する。
ポイント
内部統制報告制度(J-SOX)で、だれが何を評価して報告するかを選ぶ問題です。
考え方と解き方
内部統制にかかわる人が多いので、整備、運用と評価の責任を負うのが経営者だと押さえないと、アやエを選びます。
- 内部統制報告制度では、経営者が、財務報告に係る内部統制の有効性を評価し、その結果を報告します。
- したがって、最も適切なのは イ です。
ほかの選択肢
- ア 内部統制の整備と運用は経営者の役割で、監査人は経営者の評価を監査する立場なので、整備と運用を代わりに行うものではありません。
- ウ 評価の対象は財務報告に係る内部統制で、情報セキュリティ対策に限られません。
- エ 経営者の評価の結果は、監査人が監査します。監査を受けずに確定して公表するものではありません。
覚えておくこと
- 内部統制報告制度(J-SOX):経営者が財務報告に係る内部統制の有効性を評価し、報告する
- 内部統制の整備と運用は経営者の役割。監査人は、経営者の評価を監査する
(テーマ・覚えること)
見直しの内容として、最も不適切なものはどれか。
正解:ウ 発注の手順は、担当者ごとに慣れたやり方で進め、処理の結果を記録に残す。
ポイント
内部統制の見直しの内容のうち、不適切なものを選ぶ問題です。
考え方と解き方
担当者の慣れた進め方で処理が回っていても、担当が替わると同じ結果になりません。結果を記録するだけでは、この点が抜けます。
- 業務プロセスの明確化では、手順、担当、承認者を文書に定め、誰でも同じ処理ができるようにします。ウは担当者ごとの慣れたやり方に任せており、正しくは、手順を文書に定める、です。
- したがって、最も不適切なのは ウ です。
ほかの選択肢
- ア 金額に応じた承認者を決めるのは、実施ルールの設定に当たるので、適切です。
- イ 一連の業務を別の担当者が行うのは、職務分掌に当たるので、適切です。
- エ 処理した担当者とは別の者が点検するのは、チェック体制の確立に当たるので、適切です。
覚えておくこと
- 業務プロセスの明確化:手順、担当、承認者を文書に定め、誰でも同じ処理ができる
- 職務分掌:申請、承認、記録などを別の者に分け、一人で完結させず、けん制する
- 実施ルールの設定:金額に応じた承認者など、判断の基準を決める
(テーマ・覚えること)
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