分野 B|ビジネス

サービスマネジメントとSLA(サービスレベル管理)

今の制度の過去問(3回分)では、SLA とサービスレベル管理、可用性、稼働率の計算などが5問出ています。

シラバス案 Ver.0.1(2026年8月31日公表)の『1-4-1 サービスマネジメントの目的と考え方』

最終更新

よく出る形

  • ITサービスマネジメント(サービスを管理する活動)の説明を選ぶ(3回分で1問)
  • SLA(サービスの品質の合意書)とサービスレベル管理(SLM)の説明を選ぶ(3回分で2問)
  • 可用性(利用できた時間の割合)を選ぶ(3回分で1問)
  • SLA の稼働率から、許容できる停止の時間を求める(3回分で1問)
  • 問われるとしたら:事例で、利用部門の要望に合わせた SLA の見直しを選ぶ形
  • 問われるとしたら:サービスカタログ(提供サービスの一覧)や減価償却(購入費を年ごとの費用に分ける)を選ぶ形

覚えること

  • ITサービスマネジメント:人材、プロセス、情報技術を組み合わせ、サービスを継続的に改善して管理する活動
  • サービス:顧客に価値を提供するために、提供者が行う活動や機能
  • サービスカタログ:提供するサービスの内容や利用の条件を、利用者が確認できるようにまとめた物
  • SLA:提供者と顧客の間で合意した、サービスの品質に関する合意書。目標のほか、作業負荷の限度や例外も含める
  • サービスレベル管理(SLM):SLA の計画、交渉、合意、測定を行い、遵守状況を確認して品質を維持・改善する活動
  • 可用性:合意したサービス提供時間のうち、実際に利用できた時間の割合
  • 稼働率の計算:許容できる停止時間=利用可能時間×(1-稼働率)
  • 事業関係管理:顧客との関係を築き、要望や満足の状況を把握して、関係を保つ活動
  • 顧客満足:顧客がサービスに対して感じる満足の度合い
  • 需要管理:サービスの今の需要と将来の需要を予測し、利用の状況を監視して報告する活動
  • サービス受入れ基準:新しいサービスや変更したサービスを、運用に受け入れてよいか判断する基準
  • 減価償却:長く使う設備の購入費用を、使える期間に分けて、毎年少しずつ費用にすること
  • SLA の見直し:利用部門の要望が変わった時は、協議して必要な時間や費用を確認し、見直す
  • サービスレベルの測定:数値などで測れる項目を決め、あらかじめ決めた間隔で測り、顧客に報告する
  • 目標に届かなかった項目:原因を調べて、改善の計画を立てる
  • 参考:新しいシラバス案では、可用性はセキュリティの用語例にあり、SLO と SLI はありません

数字と計算

  • 例:週の利用可能時間が75時間、稼働率98%以上の合意なら、許容できる停止は 75×0.02=1.5時間

想定問題

4問(四肢択一)。選ぶと、その場で正解と解説が開きます。

想定問題 1四肢択一

A 社の情報システム部門の対応として、最も適切なものはどれか。

A 社の情報システム部門は、販売部門と、販売管理システムの利用可能時間を平日の午前8時から午後8時までとする SLA を結んでいる。販売部門から、繁忙期は午後10時まで使いたいとの要望があった。

正解:エ 販売部門と協議し、必要な時間と費用を確認したうえで、SLA の内容を見直す。

ポイント

利用部門の要望が変わった時の、SLA に関する対応を選ぶ問題です。

考え方と解き方

要望に早く応えたい気持ちから、提供者の判断で先に対応して、SLA は変えずに済ませる選択に傾きます。SLA は提供者と利用部門が合意した内容なので、変更するときも双方の合意を経る点が分かれ目です。

  1. 販売部門の要望は、SLA で合意した利用可能時間を超える内容です。SLA は双方が合意した内容なので、変えるときも双方で合意します。
  2. そこで、販売部門と協議して、必要な時間と費用を確認したうえで、SLA の内容を見直します。
  3. したがって、最も適切なのは エ です。

ほかの選択肢

  • ア 提供者の判断だけで合意した時間を超えて稼働させると、SLA の内容と実際の運用がずれます。
  • イ 要望を断り、見直しも検討しないのでは、利用部門が業務で必要とする水準に合わせた合意になりません。
  • ウ 次の更新まで待つと、要望が出た時期に必要な時間を使えないままになります。要望が出た時点で協議して、見直します。

覚えておくこと

  • SLA の見直し:利用部門の要望が変わった時は、協議して必要な時間や費用を確認し、見直す
  • SLA:提供者と顧客の間で合意した、サービスの品質に関する合意書。目標のほか、作業負荷の限度や例外も含める

(テーマ・覚えること)

想定問題 2四肢択一

サービスカタログに関する説明として、適切なものだけを全て挙げたものはどれか。

A 社の情報システム部門は、社内向けに提供しているサービスについて、サービスカタログを作成することにした。次の a〜c は、サービスカタログの説明である。
  • a サービスカタログは、サービスの品質の目標値を、提供者と顧客が合意した合意書である。
  • b サービスカタログは、提供するサービスの内容や利用の条件を、利用者が確認できるように作成する。
  • c サービスカタログは、提供するサービスが加わった時は、その内容を追加して、更新する。

正解:ウ b、c

ポイント

サービスカタログの説明を、a〜c で判定する問題です。

考え方と解き方

サービスカタログと SLA は、どちらもサービスについて書かれた文書なので混ざります。サービスの内容を知らせる文書か、品質の目標を合意した文書かで区別します。

  1. a は不適切です。サービスの品質の目標値を提供者と顧客が合意した合意書は、サービスカタログではなく SLA です。
  2. b は適切です。サービスカタログは、提供するサービスの内容や利用の条件を、利用者が確認できるようにまとめた物です。
  3. c は適切です。提供するサービスが増えたら、利用者が確認する内容と食いちがわないように、サービスカタログも更新します。
  4. したがって、適切なのは b、c で、ウ です。

ほかの選択肢

  • ア a は不適切です。b は適切ですが、c も適切なので、a、b の組合せにはなりません。
  • イ a は不適切なので、a、b、c の全てが適切という形にはなりません。
  • エ c は適切ですが、b も適切です。c だけでは足りません。

覚えておくこと

  • サービスカタログ:提供するサービスの内容や利用の条件を、利用者が確認できるようにまとめた物
  • SLA:提供者と顧客の間で合意した、サービスの品質に関する合意書。目標のほか、作業負荷の限度や例外も含める

(テーマ・覚えること)

想定問題 3四肢択一

このような費用の考え方として、最も適切なものはどれか。

A 社は、サービスの提供に使うサーバを購入した。サーバの購入費用は、一度に全てを費用にせず、使用できる期間にわたって、毎年少しずつ費用にしている。

正解:ア 減価償却

ポイント

サービスの費用の考え方のうち、設備の購入費用を期間に分ける考え方を選ぶ問題です。

考え方と解き方

費用に関する用語は、どれも数字の話なので似て見えます。購入費用をいつ費用にするのかという、時間の分け方に注目します。

  1. A 社は、サーバの購入費用を一度に費用にせず、使える期間に分けて、毎年少しずつ費用にしています。
  2. このように、長く使う設備の購入費用を、使える期間に分けて費用にすることを、減価償却といいます。
  3. したがって、最も適切なのは ア です。

ほかの選択肢

  • イ 損益分岐点は、売上高と費用が等しくなり、利益も損失も出ない売上高です。
  • ウ キャッシュフローは、一定の期間の現金の入りと出の流れです。
  • エ 変動費は、売上や生産量に応じて増減する費用です。

覚えておくこと

  • 減価償却:長く使う設備の購入費用を、使える期間に分けて、毎年少しずつ費用にすること

(テーマ・覚えること)

想定問題 4四肢択一

SLA に基づくサービスレベル管理に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

正解:イ 達成状況は、顧客から求められた時にだけ、その時点の数値を報告する。

ポイント

サービスレベル管理の進め方のうち、不適切な物を選ぶ問題です。

考え方と解き方

顧客が求めた時に答えれば足りると考えると、イを適切と読みます。

  1. サービスレベル管理では、あらかじめ決めた間隔で測った達成状況を、顧客に報告します。
  2. イは、顧客から求められた時にだけ報告すると書いてあり、決めた間隔での報告に合いません。
  3. したがって、最も不適切なのは イ です。正しくは、あらかじめ決めた間隔で、達成状況を顧客に報告します。

ほかの選択肢

  • ア 適切です。遵守状況を確認するには、達成状況を数値などで測れる項目を決めておく必要があります。
  • ウ 適切です。目標に届かなかった項目は、原因を調べて、改善の計画につなげます。
  • エ 適切です。SLA には、サービスレベル目標のほか、作業負荷の限度や例外も含めて合意します。

覚えておくこと

  • SLA:提供者と顧客の間で合意した、サービスの品質に関する合意書。目標のほか、作業負荷の限度や例外も含める
  • サービスレベルの測定:数値などで測れる項目を決め、あらかじめ決めた間隔で測り、顧客に報告する
  • 目標に届かなかった項目:原因を調べて、改善の計画を立てる

(テーマ・覚えること)

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