分野 B|ビジネス
線形計画法・在庫管理・日程計画
今の制度の過去問(3回分)では、定期発注方式の計算式を問う問題が1問出ています。
シラバス案 Ver.0.1(2026年8月31日公表)の『2-9-3 業務分析・業務計画』
最終更新
よく出る形
- 定期発注方式(決めた間隔で発注する方式)の発注量の式の空欄 a〜c を、組合せで選ぶ(3回分で1問)
- 問われるとしたら:線形計画法(制約の中で最大の利益などを求める手法)で、最大の利益を求める形
- 問われるとしたら:事例で、発注点(発注の目安の在庫量)や安全在庫(余分に持つ在庫)の考え方を選ぶ形
- 問われるとしたら:納期から逆算して、作業の着手日を求める形
- 問われるとしたら:線形計画法、在庫管理、日程計画の記述を a〜c で判定する形
覚えること
- 線形計画法:制約条件の下で、利益の最大などになる生産量の組合せを求める手法
- 制約条件:材料の量や作業時間など、使える資源の上限
- 線形計画法の解き方:制約を満たす範囲の頂点で、目的の値を比べる
- 定量発注方式:在庫が発注点まで減ったら、決めた量を発注する。発注の間隔は不定
- 発注点:調達期間中に使う量に、安全在庫を足した量が目安
- 安全在庫:使用量の増加や納品の遅れに備えて、余分に持つ在庫
- 定期発注方式:決めた間隔ごとに発注する。発注量は毎回の在庫の状況で変わる
- 定期発注方式の発注量:(発注間隔+調達期間)×使用予定量+安全在庫量-現在の在庫量-発注残
- 発注残:発注済みで、まだ届いていない量
- 日程計画:納期までに終えるよう、各作業をいつ始め、いつ終えるかを決める計画
- 納期からの逆算:納期から後ろへ、休業日を除いて作業の日数を数え、着手日を決める
数字と計算
- 例:x=4、y=1 は x+y≦5 を満たすが x≦3 を満たさないので、実行できない組合せ
- 例:1日10個使い、調達期間3日、安全在庫20個の定量発注の発注点は 10×3+20=50個
- 例:土日が休みで、金曜に始める3日の作業は、翌週の火曜に終わる(金、月、火)
ひっかけ
- 定量発注方式は量が一定、定期発注方式は間隔が一定
- 線形計画法は予測の手法ではなく、制約の下で最適な組合せを求める手法
- 逆算では、土日などの休業日を作業の日数に数えない
想定問題
4問(四肢択一)。選ぶと、その場で正解と解説が開きます。
利益の合計が最大になるときの、利益の合計はどれか。
A 社の工場は、製品 X と製品 Y を作っている。1個作るのに必要な材料の量、加工の時間、1個当たりの利益は、【表1】のとおりである。材料は14kg、加工の時間は10時間が上限で、作った製品は全て売れるものとする。
| 材料(kg) | 加工(時間) | 利益(万円) | |
|---|---|---|---|
| 製品 X | 2 | 1 | 3 |
| 製品 Y | 1 | 2 | 4 |
正解:イ 26万円
ポイント
制約条件の下で、利益が最大になる生産量の組合せを求める線形計画法の問題です。
考え方と解き方
片方の制約だけを見て作る数を決めると、もう一方の制約を超えてしまいます。2つの制約を同時に満たす範囲で比べる必要があります。
- X を x 個、Y を y 個作るとすると、材料の制約は 2x+y≦14、加工の時間の制約は x+2y≦10 です。2つの制約線の交点は x=6、y=2 で、利益は 3×6+4×2=26万円です。
- ほかの頂点は、X だけを7個作る場合の 3×7=21万円と、Y だけを5個作る場合の 4×5=20万円です。最大は26万円です。
- したがって、最も適切なのは イ です。
ほかの選択肢
- ア 20万円は、Y だけを5個作った答えです(4×5)。
- ウ 30万円は、材料の上限を無視して、加工の時間だけで X を10個作った答えです(3×10)。
- エ 56万円は、加工の時間の上限を無視して、材料だけで Y を14個作った答えです(4×14)。
覚えておくこと
- 線形計画法:制約条件の下で、利益の最大などになる生産量の組合せを求める手法
- 制約条件:材料の量や作業時間など、使える資源の上限
- 線形計画法の解き方:制約を満たす範囲の頂点で、目的の値を比べる
(テーマ・覚えること)
在庫管理の見直しとして、最も適切なものはどれか。
A 社は、部品の在庫を定量発注方式で管理している。仕入先の都合で、発注してから部品が届くまでの期間(調達期間)が、これまでより長くなった。部品の1日の使用量は変わらない。
正解:エ 発注点を高くして、調達期間中に使う分の在庫を、発注時に確保する。
ポイント
調達期間が長くなった時の、定量発注方式の見直しを選ぶ問題です。
考え方と解き方
発注量を変えれば対応できると考えると、アやイを選びます。届くまでの間に使う量は、発注量ではなく、調達期間で決まります。
- 定量発注方式は、在庫が発注点まで減ったら発注します。調達期間が長くなると、発注してから届くまでに使う量が増えます。
- その分の在庫を発注の時点で確保するには、発注点を高くします。
- したがって、最も適切なのは エ です。
ほかの選択肢
- ア 発注量を少なくしても、調達期間中に使う量は減らず、届く前に在庫が足りなくなるおそれがあります。
- イ 発注量を増やしても、届くまでに使う量は変わらず、発注点が低いままでは、届く前の在庫切れを防げません。
- ウ 調達期間に関係なく同じ日に発注すると、長くなった調達期間中に使う分が足りなくなるおそれがあります。
覚えておくこと
- 定量発注方式:在庫が発注点まで減ったら、決めた量を発注する。発注の間隔は不定
- 発注点:調達期間中に使う量に、安全在庫を足した量が目安
(テーマ・覚えること)
納品に間に合わせるために、加工を始める最も遅い日として、最も適切なものはどれか。
A 社の工場は、製品を17日(水)に納品する。作業は、加工(4日)、組立(3日)、検査(1日)の順に行い、各作業は前の作業が終わった翌営業日に始める。納品は、検査が終わった翌営業日である。土曜日と日曜日は休業日で、休業日には作業をしない。日付は同じ月の中で考える。
正解:ア 5日(金)
ポイント
納期から逆算して、作業の着手日を求める日程計画の問題です。
考え方と解き方
土曜日と日曜日を作業の日数に数えたり、検査の日を納品日に置いたりすると、着手日が遅い方にずれます。
- 納品は17日(水)で、検査が終わった翌営業日なので、検査は16日(火)です。
- 組立3日は、検査の前の営業日の15日(月)から後ろへ、15日(月)、12日(金)、11日(木)で、11日が始まりです。
- 加工4日は、組立の前の営業日の10日(水)から後ろへ、10日(水)、9日(火)、8日(月)、5日(金)で、5日が始まりです。
- したがって、最も適切なのは ア です。
ほかの選択肢
- イ 8日(月)は、検査を納品日の17日に置いて、1日遅く逆算した答えです。
- ウ 9日(火)は、土曜日と日曜日も作業の日に数えた答えです(検査16日、組立15日・14日・13日、加工12日から9日)。
- エ 10日(水)は、検査を納品日の17日に置き、さらに土曜日と日曜日も作業の日に数えた答えです。
覚えておくこと
- 日程計画:納期までに終えるよう、各作業をいつ始め、いつ終えるかを決める計画
- 納期からの逆算:納期から後ろへ、休業日を除いて作業の日数を数え、着手日を決める
(テーマ・覚えること)
在庫管理と業務計画に関する記述 a〜c のうち、不適切なものだけを全て挙げたものはどれか。
A 社の B さんが、業務の計画に使う考え方を整理した。
- a 定期発注方式では、決めた間隔ごとに発注し、発注量はそのたびの在庫の状況で変わる。
- b 線形計画法では、制約条件を考えずに、利益が最大になる生産量の組合せを求める。
- c 安全在庫は、在庫がその量まで減ったら発注する、発注の目印となる在庫量である。
正解:ウ b、c
ポイント
定期発注方式、線形計画法、安全在庫の記述を、a〜c で判定する問題です。
考え方と解き方
安全在庫を、発注点と同じ物と読むと、c を適切と読んでしまいます。安全在庫は、発注点の目印とは別の、余分に持つ在庫です。
- a は適切です。定期発注方式は、決めた間隔で発注し、発注量は在庫の状況で変わります。
- b は不適切です。線形計画法は、材料や時間などの制約条件の下で、利益を最大にする組合せを求めます。
- c は不適切です。安全在庫は、使用量の増加や納品の遅れに備えて持つ余分な在庫です。在庫がその量まで減ったら発注する、発注の目印になるのは発注点です。
- したがって、不適切なのは b、c で、ウ です。
ほかの選択肢
- ア a は適切なのに、入っています。また、c が不適切なのに、入っていません。
- イ a は適切なのに、入っています。また、b が不適切なのに、入っていません。
- エ b も不適切なので、c だけでは足りません。
覚えておくこと
- 線形計画法:制約条件の下で、利益の最大などになる生産量の組合せを求める手法
- 安全在庫:使用量の増加や納品の遅れに備えて、余分に持つ在庫
- 定期発注方式:決めた間隔ごとに発注する。発注量は毎回の在庫の状況で変わる
(テーマ・覚えること)
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