分野 B|ビジネス
確率・平均値・中央値・尺度(統計の基本)
今の制度の過去問(3回分)では、確率の計算と、データの尺度を問う問題が2問出ています。
シラバス案 Ver.0.1(2026年8月31日公表)の『2-9-2 データ分析における統計的手法』
最終更新
よく出る形
- サイコロの目が出ない確率を、続けて起こる確率の積で求める(3回分で1問)
- データの尺度(名義、順序、間隔、比例)から、間隔尺度に当たる物を選ぶ(3回分で1問)
- 問われるとしたら:データの並びから、平均値、中央値、最頻値(最も多く現れる値)を求める形
- 問われるとしたら:外れ値(極端に離れた値)が入った時の代表値の違いを選ぶ形
- 問われるとしたら:順列(順番を区別)と組合せ(区別しない)の通り数を求める形
- 問われるとしたら:事例で、データの尺度を選ぶ形、a〜c の組合せの形
覚えること
- 確率:ある出来事が起こる場合の数÷全ての場合の数(どれも同様に起こりやすい時)
- 続けて起こる確率:前の結果に左右されない時は、それぞれの確率の積
- 戻さずに引く場合:1回ごとに、残った数で確率を求め直して掛ける
- 順列:n個からr個を選んで並べる。順番も区別し、nから1ずつ小さい数をr個掛ける
- 組合せ:n個からr個を選ぶ。順番は区別しない。順列の数÷r個の並べ方の数
- 順列と組合せ:2個以上を選ぶ時、順番を区別する順列の方が通り数が多い
- 平均値:全ての値の合計÷個数
- 中央値:大きさ順に並べた時の真ん中の値。偶数個なら中央の2つの平均
- 最頻値:最も度数が多い値
- 外れ値の影響:平均値が最も受け、中央値は受けにくく、最頻値はほとんど受けない
- 名義尺度:区別のための数字。大小や差に意味がない(例:血液型)
- 順序尺度:順序に意味はあるが、間隔は等しいと限らない(例:学年、満足度の段階)
- 間隔尺度:間隔が等しく差に意味があるが、0は「無い」ではない(例:時刻、気温)
- 比例尺度:0が「無い」を表し、比に意味がある(例:長さ、重さ、金額)
数字と計算
- 例:2、4、6、20 は、平均値8、中央値は中央の2つの平均で(4+6)÷2=5
- 例:5人から3人を選ぶ組合せは 5×4×3÷(3×2×1)=10通り
- 例:当たり1本、はずれ4本から戻さずに続けて引く。1本目がはずれ、2本目が当たりは 4/5×1/4=1/5
ひっかけ
- 順序尺度の番号は差が等しいとは限らないので、差を比べても意味がない
- 時刻と気温は、0が「無い」ではないので間隔尺度。時間の長さは比例尺度
- 最頻値は、真ん中の値ではなく、最も多く現れる値
想定問題
4問(四肢択一)。選ぶと、その場で正解と解説が開きます。
2個とも赤玉である確率はどれか。
赤玉3個と白玉7個が入った袋から、玉を1個取り出し、袋に戻さずに、続けてもう1個取り出す。どの玉も、取り出される確かさは同じとする。
正解:イ 1/15
ポイント
戻さずに続けて引く時の確率を求める問題です。
考え方と解き方
1個目を引くと袋の中の玉の数が減ります。2個目も分母を10のままにしたり、1個目を戻した場合の掛け算にしたりすると、間違えます。
- 1個目が赤玉の確率は、全体10個のうち赤玉が3個なので、3/10 です。
- 1個目が赤玉なら、残りは全体9個のうち赤玉が2個になるので、2個目が赤玉の確率は 2/9 です。
- 続けて起こる確率は積なので、3/10×2/9=6/90=1/15 です。
- したがって、最も適切なのは イ です。
ほかの選択肢
- ア 3/50 は、2個目も分母を10のままにした答えです(3/10×2/10)。
- ウ 9/100 は、1個目を袋に戻したと考えた答えです(3/10×3/10)。
- エ 3/5 は、1個目と2個目が赤玉の確率を足した答えです(3/10+3/10)。
覚えておくこと
- 続けて起こる確率:前の結果に左右されない時は、それぞれの確率の積
- 戻さずに引く場合:1回ごとに、残った数で確率を求め直して掛ける
(テーマ・覚えること)
来店者数の代表値に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
A 社の店舗の、7日間の1日ごとの来店者数(人)は、40、50、50、60、70、80、350 だった。
正解:エ 350人の日を除いた6日の平均値も、100人のままである。
ポイント
平均値、中央値、最頻値を求め、外れ値を除いた時の変化まで読み取る問題です。
考え方と解き方
350人の日が1日だけ離れていても、平均値は中央に近い値になると思い込むと、除いても平均値が変わらないという文を、適切と読んでしまいます。
- 合計は 40+50+50+60+70+80+350=700 で、平均値は 700÷7=100人です。中央値は小さい順の4番目で60人、最頻値は2回現れる50人で、350人の日を除いても変わりません。
- 350人の日を除くと、残り6日の合計は 700-350=350 で、平均値は 350÷6 で約58人になり、100人と同じになりません。
- 最も不適切なのは エ です。正しくは、除いた後の平均値は約58人で、除く前より小さくなる、です。
ほかの選択肢
- ア 平均値は100人で、中央値の60人より大きいので、適切です。350人の日が平均値を押し上げています。
- イ 7個の値の真ん中は4番目で、60人なので、適切です。
- ウ 350人の日を除いた6日でも、50人が2回現れて最も多いので、最頻値は50人のままで、適切です。
覚えておくこと
- 中央値:大きさ順に並べた時の真ん中の値。偶数個なら中央の2つの平均
- 最頻値:最も度数が多い値
- 外れ値の影響:平均値が最も受け、中央値は受けにくく、最頻値はほとんど受けない
(テーマ・覚えること)
この番号のデータの尺度に関する記述として、最も適切なものはどれか。
A 社は、顧客アンケートで、サービスの満足度を「1:不満、2:やや不満、3:ふつう、4:やや満足、5:満足」の5段階から選んでもらい、選んだ番号を記録した。
正解:ア 順序尺度で、数字の大小は順序を表すが、番号の差が等しいとは限らない。
ポイント
5段階の満足度の番号が、どの尺度に当たるかを選ぶ問題です。
考え方と解き方
1から5の数字が付いていると、数字の差も等しく意味があるように見えて、間隔尺度や比例尺度と読んでしまいます。
- 番号は、不満から満足までの順序を表しますが、1段階ごとの気持ちの差が等しいとは限りません。順序に意味があり、差が等しいとは限らない尺度は、順序尺度です。
- したがって、最も適切なのは ア です。
ほかの選択肢
- イ 名義尺度は、数字を区別のためだけに使う尺度です。この番号は、大小が満足の度合いの順序を表すので、当たりません。
- ウ 間隔尺度は、差が等しく意味をもつ尺度です。段階の間の差が等しいとは限らないので、当たりません。
- エ 比例尺度は、0が何もないことを表し、比に意味がある尺度です。この番号には0がなく、4が2の2倍の満足とも言えないので、当たりません。
覚えておくこと
- 順序尺度:順序に意味はあるが、間隔は等しいと限らない(例:学年、満足度の段階)
- 間隔尺度:間隔が等しく差に意味があるが、0は「無い」ではない(例:時刻、気温)
- 比例尺度:0が「無い」を表し、比に意味がある(例:長さ、重さ、金額)
(テーマ・覚えること)
データ分析の基本に関する記述 a〜c のうち、不適切なものだけを全て挙げたものはどれか。
A 社の B さんが、データ分析の研修で学んだことを整理した。
- a 6人から2人の当番を選ぶとき、順番を区別しない選び方は、区別する選び方より少ない。
- b 4人から3人を選んで1列に並べる並べ方は、4×3=12通りである。
- c 気温は、0℃が何もないことを表すので、比に意味のある比例尺度である。
正解:ウ b、c
ポイント
順列、組合せ、尺度の記述を、a〜c で判定する問題です。
考え方と解き方
並べる数を2つまでで止めたり、0℃を「何もない」と読んだりすると、b や c を適切と読んでしまいます。
- a は適切です。6人から2人を選ぶとき、順番を区別しない選び方は 6×5÷2=15通りで、区別する選び方は 6×5=30通りです。区別しない方が少なくなります。
- b は不適切です。4人から3人を選んで並べる並べ方は 4×3×2=24通りで、12通りではありません。
- c は不適切です。気温の0℃は何もないことを表さないので、差に意味のある間隔尺度で、比例尺度ではありません。
- したがって、不適切なのは b、c で、ウ です。
ほかの選択肢
- ア a は適切なのに、入っています。また、c が不適切なのに、入っていません。
- イ a は適切なのに、入っています。また、b が不適切なのに、入っていません。
- エ b も不適切なので、c だけでは足りません。
覚えておくこと
- 順列:n個からr個を選んで並べる。順番も区別し、nから1ずつ小さい数をr個掛ける
- 順列と組合せ:2個以上を選ぶ時、順番を区別する順列の方が通り数が多い
- 間隔尺度:間隔が等しく差に意味があるが、0は「無い」ではない(例:時刻、気温)
(テーマ・覚えること)
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